【EV比較テスト】BMWとテスラ一騎打ち BMW i4 M50とテスラ モデル3 どちらがEVとしてより優れているのか?

629

ライバルモデルといえるテスラ モデル3パフォーマンスとBMW i4 M50は、合計4基のモーターと1,000馬力以上のパワーで、コンチドロームをタップダンスのように駆け抜ける。まさにスリリングなエンターテインメント。以下にレポート。

今日はいつもより1時間ほど早く手続きが始まる。2台のe-carを100パーセント充電してからコンチドロームに行き、じっくりと時間をかけてさらに充電するからだ。

この高性能な充電器にもかかわらず、ガソリン好きのオタクたちは、60リットルのスーパープラスを使っても、充電ステーションで登録するよりも時間がかかるとすぐに計算してしまうのだ。

BMW i4 M50とテスラ モデル3パフォーマンスは、ともに500馬力を超えるパワーを持ち、特に縦方向のダイナミクスにおいて息を呑むような走行性能を実現する。

ハンブルクの車庫からハノーバー市郊外までの120kmのドライブで、2台の電気自動車のフルスロットル性能を確認したところ、再充電開始時にはそれに応じてバッテリーが空っぽの状態になっていた。最高速度261km/hの「モデル3パフォーマンス」は、制限速度225km/hの「i4 M50」を明らかに上回っている。

しかし、「モデル3」は長時間フルスピードで走ることはできない。実際、「デュアルモーター」搭載のセダンは、最適な条件下(バッテリーが十分に満たされ、温度が高すぎない状態)でしか、この値を達成できないのだという。

BMW i4 M50の方が、耐久性がありそうだ

やがて最高速度は230km/hに近づくが、その後210km/hにとどまる。そして、ゆったりとした通過の後、再び240km/hを超えて。一方で、「i4 M50」は、ほとんど遅いとはいえ、長い距離で連続して最高速度を維持するため、アメリカのライバルよりも追い越し車線での粘りがあるように感じられる。常に非常にシャープなステアリング操作を行う「モデル3」は、高速走行時に乗員を顕著に振動させるため、BMWのほうがより自信に満ちているのも事実だ。

また、テスラでは耳にかかる音圧が大きくなる。フレームレスウィンドウにもかかわらず、「i4」はより静かで、より間接的なステアリングとその豊かなポジションにより、時速200kmを超えても、路面と噛み合っているように感じられる。

非常にシンプルなコックピット: スピードメーターやヘッドアップディスプレイさえも、モデル3からは失われている。

ハンドリングがどうであるのか、どちらが最速のラップタイムをアスファルトに刻むか、いろいろな説があるが、まだ誰も本当のところは知らない。真新しい「i4 M50」も「モデル3パフォーマンス」も、これまで基準タイムを設定していない。「モデル3パフォーマンス」は1,855kgと、「i4 M50」より420kgも軽いのだ。これは、BMWにとって好ましい兆候ではない。その一方で、0-100km/h加速でこそコンマ3秒速いものの、100~200km/hの中間加速では「i4 M50」に1秒以上遅れをとっている。

BMWがフロントアクスルを介してプッシュ

充電したばかりのバッテリーを搭載した「モデル3」と「i4」は、いよいよドライハンドリングコースの関門に突入する。まず「i4」がコースの匂いを嗅ぎつける。ヘアピンカーブで、初めて巨漢の塊が地面に叩きつけられる。セルが車の床の奥深くにあり、トラクションが十分にかかるからだ。とはいえ、速度超過時に「i4 M50」がストイックに前車軸を押し出すと、その挙動変化は容易に感じられる。

もちろん、「BMW i4」は約1.8トンと決して軽くはないものの、タイトカーブではよりスムーズだ。カーブの出口で、ブーツから土嚢がいくつか転げ落ちているようだ。しかし、その一方で、「i4」があまりに無節操であることもまた珍しい。一方、ハリウッドの作曲家ハンス ジマーが手がけたドライビングサウンドをオフにしたまま、これほどドラマチックでない静かな展開も珍しい。

一方、BMWは右左の長いコンビネーションを冷静にこなし、コントロール性の高いブレーキと正確なステアリングで巧みにカーブを切り抜け、空気バネのリアアクスルが軽くなりすぎることもない。

しかし、長い左カーブでは、「Mパフォーマンスモード」にもかかわらず、ESPが本当にパワーを解放したがらないことがはっきりとわかる。ステアリングセンサーが数度でもたわみを感知すると、残酷なまでにパワーが制限されるのだ。白と青の車名に「M」をつけるにはふさわしくない。メカのセットアップが非常に期待できる感じなので、余計に残念だ。その結果、「i4」は1秒とは言わないまでも、コンマ数秒を失うことになる。

新型iDrive 8: 大型の曲面ディスプレイで、やや複雑になったが、使い勝手は良い。

「モデル3」のサーキットモードを作動させると、喜びがこみ上げてくる。「モデル3」がその名に恥じないよう、ウィージングクーラーでバッテリーを温存している。ガソリン血統のオタクにとっては、古き良き内燃機関の世界と同じような感覚なのだろう。

テスラは速いがスポーツカーではない

テスラが時速100kmまで加速するのに必要なコンマ3秒のGを体で感じながら、右足ではっきりと加速を感じている。しかし、右足は明らかにブレーキペダルの踏ん張りが足りないと感じている。実測では「i4 M50」より0.5秒ほど速いだけだが、運転席と助手席の横方向のサポートがほとんどないフロントシートでは低く感じられる。

とはいえ、「モデル3」でコンチドロームを横断する旅は、楽しさに欠けることはない。特に縦軸周りでは、ミッドレンジのテスラは非常に機敏に感じられ、「i4」に比べてはるかにダイレクトにステアリングが切れ、またリアエンドもかなり緩く、それほど説得しなくてもアクセルペダルで横方向に駆動することが可能だ。

レースモードでも最小限のESPの介入は目立つままだが、「モデル3」は「i4 M50」のマッシブなパワースロットルにはほど遠いといえよう。

モデル3は足が軽い印象だが、ブレーキは安心感がない。重量のあるi4は、コンチドロームではよりコントロールしやすくなっている。

一方、ステアリングは3段階の硬さが選べるものの、常に神経質になりすぎて、フロントタイヤの負担をあまりに小さく受け流すため、結果的に逆効果になってしまう。

さらに深刻なのは、カーブからカーブへかけて、ブレーキの圧点がさらに下がっていくことだ。これでは自信が持てない。ブレーキシステムはたった1回の高速ラップで十分な性能を発揮し、ディスプレイに赤い色で警告を発し、「ブレーキがオーバーヒートしました」と表示する。この時点で楽しみはもうおしまい。

しかしそれでも、「モデル3」が80%くらいまで限界に達しないのであれば、サーキットでの電気自動車との楽しみはより持続することになる。結局、テスラはBMWよりもコンマ1秒速くゴールインした。

エレクトロニクスで決着

この決闘がエレクトロニクスによって決着したことに、納得のいかない後味が残る。「i4 M50」も「モデル3パフォーマンス」も、何も手を加えずとも、もっと力を発揮できるはずだ。とはいえ、「i4 M50」のように、古典的な意味でのスポーティな走りをより巧みに表現した電気自動車が最終的に勝つのだ。

しかし、その前に、もっと重要な事実が明らかになる。すでに2台とも電池はほとんどない状態だ。そのため、このサーキット対決はいつもより1時間以上早く終了した。

第1位 271点: BMW i4 M50
巨大な質量と永久的な電子制御の手綱を持ちながらも、i4はよりスポーティな車である。

第2位 265点: テスラ モデル3パフォーマンス
シャーシがより鮮明で、シートがよりスポーティ、ブレーキがより安定していれば、勝者となったであろう。

結論:
「BMW i4」のファンフリーESPは、ラップタイムの短縮を妨げる。一方、「テスラ モデル3」は、ブレーキ圧力のポイントが明確でなく、シャーシもシャキッとしていない。とはいえ、テスラはやんちゃな敏捷性、BMWは滑らかなコーナリングと正確なステアリングが印象的だ。

【ABJのコメント】
テスラっていったいどんなハードウェアを持っているのか。ものすごい加速と自動運転技術の部分が取り上げられ、なかなかその基本的な自動車としての性能部分が取り上げられないテスラだが、今回はBMWとの比較テストとなった。実際問題として、テスラも普通に売られ公道上に多数走っているわけで、ほかの車と比較して著しく劣っていたりすると困るが、幸いなことにそういうことはないらしい結果となった。

だが予想していた通り、より自動車らしく、運転して魅了的であったのはBMWという結論となったことは、保守的な、いちエンスージャストとしてなんだか安心する結論となっている。ハンドリングやブレーキ性能の部分、そして自動車らしさという部分ではテスラはまだもうちょっとだけ改善の余地があるらしい。もちろんあえてテスラがそういう部分ではないところを狙い、従来までの自動車としての価値をひっくり返すようなコンセプトを狙っていることも確かではあるが、今回のような比較的ベーシックな「モデル3」では、やはり基本的な自動車としての性能を求まれたが故の結果いえよう。

これが思い切り未来的なトラックだったら、もっと他の魅力で勝負したはずだが、それでも自動車はとにかく走ることを要望される商品だから、ちゃんと安全に信頼性を持って走ることが必須なことはいうまでもない。(KO)

Text: Berend Sanders and Stefan Novitski
加筆: 大林晃平
Photo: autobild.de