1. ホーム
  2. ニュース
  3. 3連覇!!!ル・マン24時間 決勝 TOYOTA GAZOO Racing 中嶋/ブエミ/ハートレー組TS050 HYBRIDが優勝

3連覇!!!ル・マン24時間 決勝 TOYOTA GAZOO Racing 中嶋/ブエミ/ハートレー組TS050 HYBRIDが優勝

2020年9月22日

WEC 2019-2020年シーズン 第7戦 ル・マン24時間 決勝
TOYOTA GAZOO Racing TS050 HYBRID 8号車が優勝し3連覇を達成

9月20日(日)現地時間午後2時半、第88回ル・マン24時間レースがゴールを迎え、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 8号車が3連覇を達成。ポールポジションから前半首位を走行したTS050 HYBRID 7号車は、トラブルで後退するも追い上げ3位表彰台を獲得。この結果、TOYOTA GAZOO Racingが最終戦を待たずしてチームチャンピオン獲得が確定した。

セバスチャン・ブエミ、中嶌一貴、ブレンドン・ハートレーのTS050 HYBRID 8号車が、2位に5周差をつけての勝利を挙げた。
ブエミと中嶋は3年連続の勝利となり、97年にわたるル・マンの歴史の中で、これまでに7人しか成し遂げていなかった3連勝ドライバーに加わることとなり、ハートレーは2017年以来2度目のル・マン制覇を果たした。

ポールポジションからスタートしたマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスのTS050 HYBRID 7号車は、彼らにとっての初勝利を目指し、中盤まで首位を走行するも、排気系のトラブルに見舞われて後退。しかし後半、見事な追い上げを見せ3位に食い込み表彰台に立った。
全8戦で競われているWEC2019-2020年シーズンの第7戦でのこの勝利により、TOYOTA GAZOO Racingはチームタイトル争いにおいて、2位のレベリオンに逆転不可能な57点差をつけたため、最終戦を待たずして今シーズンのチームチャンピオンを確定。TOYOTA GAZOO Racingにとっては2014年、2018-2019年シーズンに続く3度目のタイトル獲得となる。
ル・マンにおける最後の雄姿となった1000馬力を誇る4輪駆動レーシングカーのTS050 HYBRIDは、サルト・サーキットでの効率やパフォーマンスの点で新たなスタンダードを確立。2012年に登場した第1世代のLMP1ハイブリッド車両に対して燃料使用量は35%削減されたにも関わらず、ラップタイムは1周あたり約10秒もの向上を見せ、4年連続のポールポジションと3年連続勝利の中で、予選及び決勝レース中のコースレコードも塗り替えた。
ハイブリッドレースカー開発を通じて得られたノウハウをつぎ込んだ、ル・マン直系のGR Super Sport(仮称)が、決勝レーススタート前に、初めて公の前で披露された。開発中のモデルをベースにオープン仕様にカスタマイズされた車両は、サーキット1周のデモンストレーション走行を行った後、スタート直前に優勝トロフィーを返還するセレモニーを行った。

「トヨタからのハイパーカー ルマンカーをベースにした1000馬力モデル」

http://autobild.jp/3679/


スタートから6時間経過時点での10周ほどを除いて、TS050 HYBRID 7号車はレース前半戦の大半で首位を走り、レースが折り返しを迎える頃には、2位との差は1周以上に広がっていが、12時間を経過した直後、午前3時前に、小林がドライブしていた7号車は出力低下に見舞われ、ガレージでの修復を余儀なくされてしまう。排気マニホールドの破損に見舞われた7号車は、修復作業に30分を要し、小林は首位から6周遅れ、3位のレベリオン3号車から4周遅れの4位でコースへと復帰。
一方、8号車は序盤にタイヤのパンクやブレーキダクトのダメージといったトラブルに見舞われ、2度の予定外のピットストップと10分間の修復などでタイムを失いながらも、諦めることなく戦い続け、7号車がトラブルに見舞われる前には2番手まで上昇。
後半戦、2位以下に充分な差を拡げた8号車は、ブエミ、中嶋、ハートレーがペースをコントロールしながら周回を重ねていき、最終的にその差は5周まで拡がることとなる。3年連続でアンカードライバーを務めた中嶋が、2020年ル・マン24時間レースのフィニッシュラインをトップで通過。サルト・サーキットにおいて最も成功した日本人ドライバーとしての地位を確固たるものとした。
コンウェイと小林、ロペスの7号車は、レース復帰後追い上げを図るも、何かにヒットして車両フロアにダメージが及んだことで空力的な性能低下が生じながらも追い上げを続け、ライバルのレベリオン3号車が残り1時間というところでクラッシュし、ピットでの修復を余儀なくされたことで3位へと浮上。優勝した8号車から6周遅れながら、2位のレベリオン1号車とは1周差での3位表彰台獲得した。
8号車のドライバーがこの勝利によるポイントを加えたことで、ドライバーズタイトル争いは、11月14日にバーレーンで開催される、2019-2020年シーズン最終戦に持ち越されることとなる。8時間レースのバーレーンでは最大39ポイントの獲得が可能だが、現在首位の8号車と2位の7号車は僅か7ポイント差で、タイトルをかけ、この最終戦に臨むこととなる。

WEC 第7戦 ル・マン24時間 決勝結果(LMP1クラス)

順位No.ドライバー名チーム/車種周回トップとの差
18セバスチャン・ブエミ
中嶋一貴
ブレンドン・ハートレー
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ TS050 HYBRID
387
21ブルーノ・セナ
グスタボ・メネゼス
ノルマン・ナト
レベリオン・レーシング/
レベリオンR13・ギブソン
3825 Laps
37マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ TS050 HYBRID
3816 Laps
43ロマン・デュマ
ルイ・デレトラズ
ナタナエル・ベルトン
レベリオン・レーシング/
レベリオンR13・ギブソン
3816 Laps

Text & Photo: TOYOTA GAZOO Racing

https://youtu.be/u2P7Vdxf2l4