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メルセデス・ベンツはひそかにロゴマークを変更!

2025年5月1日

メルセデス・ベンツは、2025年2月に象徴的なロゴマークをひそかに改訂した。つまり、「スリーポインテッドスター」がミニマルなデザインに生まれ変わった。

スリーポインテッドスターの静かな革命

知っていましたか?メルセデス・ベンツは、象徴的なロゴを改訂したのを。しかも、大々的な宣伝もなく、イベントもプレスリリースもショーも一切なく、ひっそりと、ひっそりと・・・。

2025年2月以降、メルセデス・ベンツの公式コミュニケーションツールではあの有名なスリーポインテッドスターはクロームと3Dではなく、フラットな白で表示されるようになった。新しい、よりシンプルなデザインは、すでに年次報告書、ソーシャルメディア、Eメール、レターヘッドなどで目にすることができる。レトロファンは安堵のため息をついたことだろう。ただし、我々が知っているシルバーの立体的なスリーポインテッドスターはステアリングホイール、ボンネット、ホイールなどで引き続き存在感を放つ。

クロームと3Dのメルセデス・ベンツロゴは、多くの場所で姿を消した。
Photo:Mercedes-Benz

メルセデス・ベンツの新ロゴマーク

社内関係者によると、この変更は意図的に社内向けにとどめられたとのこと。新ロゴは、ブランドアイデンティティをよりモダンで明確、そして効率的にすることを目的としている。そしてもちろん、よりデジタル化されている。つまり、新しいフラットデザインは画面上でより効果的に機能する。

広報担当者は次の様に発表した。「コーポレートデザインの刷新に伴い、ブランドイメージは黒を基調としています。印刷媒体とデジタル媒体で、ブランドロゴであるメルセデス・ベンツのスリーポインテッドスターの2Dバージョンを使用することで、よりモダンで視覚的に一貫性のある外観を実現しました。3Dのスリーポインテッドスターは、今後も車両や建築要素に使用され、ブランドロゴとして時代を超越したエレガンス、革新性、そして職人技を体現していきます。」

ちなみに、白いスリーポインテッドスターは全く新しいものではない。メルセデス・ベンツは2007年に既にフラットデザインへの移行を敢行していたが、それは短期間のことであった。2010年、当時のCEOディーター ツェッチェ氏の下で、転換期を迎えた。プラスチック製のスリーポインテッドスターの方がより象徴的であるとみなされた。シンプルさが新たな価値となる時代に、今、二度目の挑戦が始まった。

歴史あるスリーポインテッドスター

スリーポインテッドスターは1909年にトレードマークとなり、ゴットリーブ ダイムラーのビジョンである陸、海、空の全ての交通機関にエンジンを搭載することを象徴している。以来、デザインは幾度となく変化してきた。金色のオリジナルから月桂冠、そして今日のピュリズムへと。しかし、スリーポインテッドスターそのものは、昔も今も、そしてこれからも存続する。

第一次大戦後の不況により、ドイツ銀行を通じて、1926年6月ダイムラー社とベンツ社が合併し、会社名は「ダイムラー・ベンツ社」となり、生産する車の名前はすべて「メルセデス・ベンツ」と名付けられた。
Photo:妻谷コレクション

結論:
ひとつ確かなことがある。それは、新しいデザインは賛否両論だということ。モダンですっきりしていると感じる人もいれば、シンプルで魂が抜けていると感じる人もいる。しかし、一つ確かなことがある。メルセデス・ベンツは、「EQ」電気モデルだけでなく、それに応じた現代的なブランドイメージで未来へと進もうとしている。

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Text:Bianca Garloff
加筆:妻谷裕二