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【うーん悩ましい】どうしますかあなたなら?このキュートな「フィアット トッポリーノ」あなたなら買いますか?ちなみにEVですが・・・

2023年6月14日

フィアット トッポリーノ: 伝説の名を持つ、初心者ドライバーのための電動マイクロカー。オペル ロックスeに続き、今度はイタリアの兄弟が登場。しかし、今のところ、わずかな情報しか知られていない。そして、あるディテールがあなたを不思議にさせる!

「トッポリーノ」。その名は伝説であり、今や15歳でも運転できる小型電気自動車がそれを担っている。新型「トッポリーノ」は、「オペル ロックスe(Rocks-e)」のイタリアンバージョンだ。ドイツでの発売についてはまだ情報がなく、これまでの運転席のドアの代わりに見えるコード(ヒモ?ベルト?)からすると、現時点では難しいかもしれない。

街中での移動手段を必要とする初心者のドライバー用小型電気自動車ということである。フィアットはトッポリーノを、二輪車に代わる、より安全な乗り物として説明している。しかし、そのためには、おそらくコードをドアに置き換える必要があるだろう。「ロックスe」のようなボディにすれば、運転席側にはスーサイドドア(後ろヒンジのドア)があり、助手席側は普通のドアになるはずだ。そうすると、同じ部品を使うことが容易になるので、何よりも経済的に合理的だと言えよう。

電気自動車の「トッポリーノ」は、例えば小さなネズミのような、かわいらしい姿をしている。イタリア語では、「トッポリーノ」のように・・・。性能数値など技術データに関する情報はまだないものの、オペルの対抗馬と同じようなものになると推測される。つまり、航続距離75km、6kW(8馬力)、などなど。価格は7,990ユーロ(約120万円)からとなっている。

この写真を見て真っ先に頭に浮かんだのは、「フィアット500ジョリー」だった。

※ 【サマースペシャル その1】 こんなアイコンビーチカー知ってましたか? フィアット500ジョリー物語

あの夏限定のサンダルのような、どう考えても実用にはならないかもしれないけれど、小粋でお洒落で、かぎりなく贅沢な「ジョリー」。当時、あの車を購入したオナシスをはじめとする、多くのセレブリティ達は別荘の敷地内の移動やちょっとしたお買い物、あるいは自分のクルーザーが止められている桟橋からカフェに移動するための足としてジョリーを、つっかけのビーチサンダルのように愛用した。ワイパーもなかったし、ひらひらの屋根は対候性などなかったかもしれないけれど、そんなことは「ジョリー」の魅力の前にはなんのマイナスにもならない。

とにかくお洒落で、僕は今でもあの車が最高に贅沢でお洒落な一台であると、心の中で永久定番品となっている。今回の「トッポリーノ」はあの「ジョリー」からすればはるかに実用品だが、開発スタッフの頭の中に「ジョリー」がいたことは、ドアのない解放感あふれるボディとか、いかにもお洒落な内装のテクスチャーを見れば一目瞭然である。

この「トッポリーノ」のベースになったのは言うまでもなく「シトロエン アミ(もちろん現代の)」である。ということは、スピードは出ないし、航続距離も少ないし、エアコンも装備されない車ではあるが、僕はこの「トッポリーノ」にものすごく魅力を感じてしまう。ちょっとしたお買い物に、食事に行くために、そしてひと夏の思い出用に、この「トッポリーノ」があったら、どんなに楽しいだろうと夢想してしまうほど、この一台は魅了的である。日本にも同じで全く異なる簡易電気車が発売されてはいるけれど、セブンイレブンの前に止まっていたり、ウーバーイーツの配達に使われている同種とは、比べるのも愚かなほど「トッポリーノ」はお洒落で贅沢だ。

色や形だけではなく、こんな車が生み出された土壌そのものが違う……などと書くと、舶来主義だ!とサイトで炎上してしまうのだろうか?それでもこの「トッポリーノ」のような夢がいっぱい詰まった小さな自動車が発表されるニュースを、まだまだ自動車の世界は楽しいな、とお気楽に嬉しく受け止めたい。ドアがちゃんとついて日本に輸入されたとしたら・・・、ガレージに一台欲しいというのが本音である。(KO)

Text: Kim-Sarah Biehl
加筆:大林晃平
Photo: Stellantis