あのアイコンモデルが2025年に帰って来る? 2代目BMW i3はどのようなかたちで戻って来るのか 第一報!

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BMWは、e-mobilityの観点から「ニュークラス(ノイエクラッセ)」で飛び立ちたいと考えている。新型電気自動車「3シリーズ」は2025年に発売予定だ。

「ニュークラス(ノイエクラッセ)」?それは、熱心なBMWファンならピンとくるはずだ。1960年代、バイエルン州のメーカーは1500、1600、1800、2000の各モデルを含む「ニュークラス(ノイエクラッセ)」で新しい時代を迎えた。それまで「日雇い労働者と経営者」向けの車しか作らなかったBMWが、ヴィルヘルム ホフマイスターのデザインしたリムジンとクーペが中産階級向けの車となり、「ニュークラス(ノイエクラッセ)」は、BMWを再び利益ゾーンへと導いたのだった。

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現時点で、ミュンヘンのメーカーが赤字という話はないが、新しい時代の幕開けを予感させる話はたくさんある。キーワード?電動モビリティ「i3」、「i8」でBMWは電動化の最先端を走り、その後、バイエルンは短期間休息しているかのように見えたが、「iX」、「i4」、「iX3」、「iX1」、「i7」、そして2023年に登場する「i5」で他のライバルメーカーたちを力強く追い上げている。

電気駆動に特化したニュークラス

しかし、これらはすべて、多かれ少なかれ、内燃機関プラットフォームの多くの構成要素を使用している。BMWが未来に適合するためには、電気自動車用のプラットフォーム、つまり新しい「ニュークラス」が必要となるのだ。当初はガソリンエンジンやディーゼルエンジンにも対応する予定だったが、2022年末から、BMWがハンガリーのデブレツェンに、年間15万台規模の自社工場を建設している「ニュークラス」は、電気駆動のみに集中することが明らかになった。

まず、ミュンヘンに本社を置く同社は、「3シリーズ」セグメントのコンパクトセダンと、それに対応するスポーティなSUVを計画している。そして、BMWは先ごろラスベガスで開催されたCES(コンシューマーエレクトロニクスショー)に出展したスタディモデル「iVision Dee」によって、新しい電気自動車3シリーズの外観を明らかにした。

初代i3はEVとしてのアイコンモデルとなった。

ウィンドウには、さまざまな表示オプションを提供するデジタルフレームを設置することもできる

色が変わる塗装など、先見性のある技術的な仕掛けはともかく、コンセプトカーはデザインの方向性を明確に示している。極端な偏光から、心地よい3BOXデザインへ。多くのファンにとっては特に重要なことかもしれない。キドニーラジエターグリルは、再び大幅にスリム化されている。なぜなら、結局のところ、「ニュークラス」は中間層を喜ばせなければならないからだ。

200~500馬力の出力が可能

また、「3シリーズ」のファンにとっては、「E36」、「E46」、「E90」の伝説的な先祖からの借用があちこちに見うけられる。すでに知られているのは、おそらく「i3」と呼ばれるであろう電気自動車「3シリーズ」には、後輪駆動と全輪駆動があり、ボンネットの下に200~500馬力と「i3 M」の改良の余地があることだ。

一方、BMWは燃費については改善の余地があると見ており、100kmあたり15kWh以下、航続距離は500kmが現実的とされている。充電は最低でも200kW、後に300kWも可能なはずだ。

室内といえば、「iVision Dee」で発表されたヘッドアップディスプレイは、高さ約20cmでフロントガラスの全幅に広がり、そのコンテンツ(ナビゲーション、エンターテインメント、テレフォニー)は、すべての乗員から見えるようになっている。

電動3シリーズの価格は55,000ユーロ(約795万円)程度になる可能性が高い

また、ドライバーのために、制限速度や衝突警告など運転に関連した情報を表示するクラシックなヘッドアップディスプレイも当初は用意される。価格もどちらかというとクラシック、つまり古典的な高値になりそうだ。現在、「3シリーズ」は45,000ユーロ(約650万円)からだが、2年後のEバージョンでは確実に10,000ユーロ(約145万円)以上のエクストラを支払わなければならないだろう。

だが、「電気自動車は高すぎる」、「まだ電気自動車に乗りたいとは思っていない」という人たちにも朗報がある。BMWは内燃機関へのこだわりを明確に打ち出すとともに、将来的には従来の駆動方式を採用した「3シリーズ」を提供する意向だ。

Text: Michael Gebhardt
Photo: autobild.de