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【このクルマなんぼ? スペシャル】誕生から早や30年! 2022年にクラシックカーの仲間入りをする23台 日本車もあり

2021年12月31日

あのロータス オメガが30歳になった。

Hプレート2022: オールドタイマープレート、ヤングタイマー、ヒストリカルプレート、クラシックスプレート。これらのクラシックカーは、2022年にHナンバーを取得することが可能となる23台である。2022年のHナンバー候補を紹介。メルセデスC 140のような高級車はもちろん、エントリーレベルのクラシックカーも登場する。これらの車は、2022年のクラシックカー登録に間に合う。レポート。

30年前、ドイツの自動車産業は今よりも活況を呈していた。
1990年の東西統合により新規登録台数が急増し、特に「新連邦州」では大きな需要があった。
この結果、新規登録件数は420万件となり、歴史的な記録を達成した。
これは2022年の新しい「Hプレート」候補にも反映されている。
小型で実用的なものから大型で快適なものまで、当時も現在もあらゆるニーズに対応するものが揃っている。
その中には、数千ユーロ(数十万円)の非常に手頃なエントリーモデルもある。

1992年、BMWは3シリーズクーペ(E36)を発売した。

我々は、2022年に30歳の誕生日を迎え、クラシックカーとしての資格を得(ドイツで)、「Hナンバー」の時代に突入した、モデル23台を紹介する。
いずれも30歳の誕生日に注目されるにふさわしいモデルだ。

フィアットは、本当に必要なのは小さな車であることを示した

1992年は、コンパクトクラスや小型車・超小型車に興味深い革新がもたらされた年であった。
フィアットは「チンクエチェント」で、いかに小さなクルマが必要かをあらためて示した。
スバルとトヨタは、「インプレッサ」と「カローラ」を、お客様のニーズに合わせて、さまざまなボディ仕様で工場から送り出している。
そして、VWは「ゴルフ3」のボディレンジを拡大した。

フィアットはチンクエチェントで、実際に必要なクルマがいかに小さくて大丈夫かを示した。

「ブガッティEB110」、「ジャガーXJ220」、「ロータス オメガ」、「ポルシェ911(964)ターボS」は、現在でもスポーツカー愛好家の間で絶賛されている。
この4モデルはいずれも生産台数が少ないにもかかわらず、自動車を語る上では欠かせない存在だ。
特に「EB110」と「XJ220」は、たとえ生産時に経済的な失敗があったとしても、そのブランドにとって画期的なモデルである。

さまざまなクーペのコンセプトが登場

1992年はクーペの年だった?
ドイツではメルセデスとBMWが「C140」や「E36」クーペなど、サルーンを充実させたのに対し、マツダはRX-7をさらに発展させ、ヴァンケル(ロータリー)エンジンに再挑戦しようと考えた。
スバルは宇宙船のようなクーペ(SVX)に挑戦したが、ドイツのバイヤーからはあまり賛同を得られなかった。

また、Audi 80には初めて「アバント」エステートが設定された。

オフロード車も変わりつつあった。
それまでは、長い間、オフロード車は頑丈で、悪路を走破しなければならない作業車とみなされてきた。
しかし、1992年に登場した「ジープ グランドチェロキー」は、ドライバーに快適さとレジャーの楽しさ、そして「やろうと思えばできる」という感覚を提供する、このジャンルを代表する1台だ。
今日の道路事情を見れば、このモデルの先進性には誰もがうなずくことだろう。

2022年、これらの名車がHナンバーを取得する:

ロータス オメガ:
90年代初頭の子供部屋には、「ポルシェ911」や「ランボルギーニ ディアブロ」のようなスポーティなクーペのポスターが飾られていた。ロータスが開発した377馬力の「オメガA」は、この地味なベースをスポーツカーのオリンパスへと押し上げたのだった。2022年にHナンバープレートを取得できる24台のクラシックのうちの1台だ。

大林晃平: どこから見てもロータスとは思えないけれど、ロータス。この時代にはこういう「羊の皮を被った狼」が多数存在したのであった。確かに希少車ではあるが600万円?? 高!と思うが生産台数を考えれば妥当なのかも。
価格例(クラシックデータ社提供):
コンディション2: 44,500ユーロ(約578万円)
コンディション3: 29,500ユーロ(約383万円)
メルセデス・ベンツC140:
1991年、メルセデスは新型「Sクラス」を発表し、その豪華な大型車に対して多くの批判を浴びた。クーペはその1年後に登場し、当初は5.0リッターV8と6.0リッターV12が搭載された。しかし、デザインに対する批判は収まらず、1998年までにSクラスクーペを購入した人は約2万6千人にとどまった。

大林晃平: SEC~CLと続く「Sクラス クーペ」の中で、一番見た目がつまんねえというか退屈な感じだったのがこのモデル。はっきりいってエレガントでない。ちなみにこのボディカラーはボーナイト。当時ちょっとはやった色だ。なお、V12は熱害が原因でしょっちゅう壊れるのでやめておいたほうがいい(電気系統が熱でやられて、片バンクの6気筒にしょっちゅうなったり、路上でいきなり止まったり、置いておくとエンジンかからなかったりします。って走らないってことか)。
価格例: メルセデス・ベンツ600SEC(C140)
コンディション2: 18,600ユーロ(約241万円)
コンディション3: 8,500ユーロ(約110万円)
BMW 3シリーズ クーペ(E36):
BMWは「E36」シリーズから2ドアセダンを削除し、代わりにクーペを導入した。1990年にすでに市場に出ていた4ドアセダンよりも27ミリ平たく、12ミリ幅が広く、価格も高い。そしてM3には特に気をつけて! ここ数年、特に人気の高いM3のバリエーションは価格が高騰している。

大林晃平: 街で嫌というほど見た(失礼)、「E36」ももはやネオクラシック。スタイルそのものは今でも新鮮で時代遅れな感じは皆無。今の「大きくなった」、「3シリーズ」と比べると、コンパクトで実にヨロシイ。でも価格は高いぞ(近所の中古車屋さんに20万円以下で転がっていた時代が懐かしい)。
価格例: BMW 325iクーペ(E36)
コンディション2: 11,000ユーロ(約143万円)
コンディション3: 4,800ユーロ(約62万円)
ポルシェ911ターボS(964):
「911ターボS」は、「911ターボ」より180kgも軽く、出力も381馬力に高められた公道用のレーシングマシンであった。当時30万マルク(約2千万円)もする代物だったが、後席もなく、エアコンもなく、豪華さもなかったが、走りの楽しさだけは十分に備わっていた。

大林晃平: こんな車種あったなぁ、という感じの「911ターボS」。今の「911」よりはるかにレーシーで人を選ぶクルマであったことは間違いない。そしてこんな感じの「911」はこの時代が最後となる。N.A.のプライスも伊達じゃあない。乗り心地ももちろん超ハードだが、「RS」はもっとハードで、ステアリングのキックバックで突き指する人もいた。
価格例: N.A.
ジャガーXJ220:
ジャガーのエンジニアは何年もかけて「XJ220」を開発した。当初は仕事の後の余暇のための純粋なプロジェクトだった。1992年、ついに発売されたのだが、商業的には大失敗だった。特に、ジャガーが全輪駆動とV12エンジンを搭載した発表済みの計画を破棄したためだ。

大林晃平: おそらく歴代のジャガーで一番ジャガーらしくないのがこの「XJ220」だろう。日本にも上陸したが、今となっては忘却してしまうような地味な感じのスーパーカー。性能もそこそこ。3,900万円は高いのかやすいのかわからないが、欲しいかと聞かれれば「別に・・・」と、エリカさまのように答えるしかない。
価格例:
コンディション2: 300,000ユーロ(約3,900万円)
ブガッティEB110:
不死鳥は灰の中から蘇り、1956年以来、初めてブガッティの名を冠した新車が誕生したのである。1991年に発表された69万マルク(約4,450万円)の560馬力のスーパースポーツカーのアイコンは、1992年に生産が開始された。しかし、この野心的なプロジェクトは1995年に破産に終わったのである。ブガッティが次のモデル、「ヴェイロン」を生産するようになったのは2005年のことである。

大林晃平: 発表当初は「目がつぶれるほど醜い」とジャーナリストに酷評されたデザインも今となってはおとなしく、悪くないじゃないか、と見えるのだから時代というのは恐ろしい。当時の最高価格のスーパースポーツカーで、普通のモデルと、辛口モデルの「S」があり、故式場壮吉氏が所有していたのは「S」の方だった。なお「EB110」のアンヴェール発表は凱旋門とシャンゼリゼ通りとを閉鎖して行われ(^-^;、アラン ドロンが参加したという、なんとも華やかで素敵な時代でした。
価格例: ブガッティEB 110 GT
コンディション2: 800,000ユーロ(約1億円)
コンディション3: 520,000ユーロ(約6,760万円)
メルセデス・ベンツEクラス カブリオ(A124):
「124」シリーズのコンバーチブル仕様は、そう簡単には仕上がらなかった。メルセデスはクーペをベースに、固定屋根がなくても快適で安全な走りができるように、約1,000もの変更を施した。

大林晃平: 決して悪くはないが幌のトラブルには覚悟すべき「Eクラス カブリオ」。油圧シリンダーからオイルが漏れると100万円コース、幌も壊れりゃ100万円コース。そこまで苦労して乗るかと言われたら、ちょっとご辞退申し上げたい、というのが本音。なお、この写真は妙にすっきりしているなぁ、と思ったらリアヘッドレストと、なぜかフードマスコットのスリーポインテッドスターがついていない状態だ。(^-^;
価格例: メルセデス・ベンツ300CE-24
コンディション2: 22,700ユーロ(約295万円)
コンディション3: 10,100ユーロ(約130万円)
ダッジ バイパーRT/10:
アメリカンスーパーカーの誇り、バイパーの8リッターV10で、ダッジは90年代の米国市場でもスタンダードを築いた。394馬力の最高出力に加え、620Nm@3600rpmという驚異的な最大トルクを発揮した。長い間、比較的安価であった毒蛇は、徐々に価格が上昇していっている。

大林晃平: もはや内燃機関の中の内燃機関車ともいうべきダッジ バイパー。なにせ8リッターでV10。自動車税のこととか燃費とか考えたくない。さらにタイヤも鬼門であっという間に減るという(1万キロもたないとか)。でも今後こんな車の出る可能性はゼロなので、500万円はさすが。
価格例:
コンディション2: 38,000ユーロ(約494万円)
コンディション3: 27,600ユーロ(約358万円)
ジープ グランドチェロキー:
デトロイトモーターショーでは、「グランドチェロキーZJ」がプレス関係者の前でガラスを突き破り、雷雨の中にクラッシュした。2種類の全輪駆動システム、4気筒ディーゼルから5.9リッターV8までのエンジン、そして巧妙なエクストラの数々で、この車は成功を収めたのである。現在のSUVブームのはしりとも言える1台だ。

大林晃平: 当時はなかなかに見えたデザインだったが、今見るとちょっとつまんないデザインにもみえるのは、ほかのSUVがみんな洗練されたものになったからか。それでも基本的にはシンプルでなかなか格好いい。大切にしすぎず、ガンガン実用道具として乗るのがアメリカ車の基本だ。普通に乗っている分には、走行部分はめったに壊れないタフさを持っているので大丈夫。
価格例: ジープ グランドチェロキー4.0
コンディション2: 9,800ユーロ(約127万円)
コンディション3: 4,900ユーロ(約63万円)
ベントレー ブルックランズ:
良い個体はだんだん高くなり、悪い個体は売り手と一緒に財布がぺしゃんこになってしまう。ブルックランズを美しくしようと思えば、多大な投資をしなければならないが、その理由は技術の蓄積に他ならない。

大林晃平: 世の中でもっとも維持費のかかるクルマのひとつが、この「SZ」系時代のロールスロイス ベントレー。パーツそのものが高い、壊れる、そして直すのがものすごく大変な構造・・・。200万円以下で日本でも売っているが、直そうとするとその何倍もかかるので気を付けて欲しい。それでも一度は乗ってみたいが、後先考えずに買うと、家の近所で近隣住民に一番顰蹙をかいそうなブランドネームなのでご注意を。それでも1度はベントレーに乗ってみたい、運転してみたい。
価格例:
コンディション2: 24,200ユーロ(約314万円)
コンディション3: 15,000ユーロ(約195万円)
アウディ80アバント(B4):
ついに「アウディ80アバント」が登場! 1987年以来、「BMW 3シリーズ ツーリング(E30)」の成功は、インゴルシュタットの会社を冷え込ませた。しかし、先代モデル「B3」では、まだエステート仕様が実現できていなかった。「B4」に搭載された新設計の省スペース型ツイストビームアクスルによって、1992年にアバントがついに実現した。

大林晃平: 地味な時代のアウディの代表。今のようなハイテク感もあまりなく、そもそも昔は牧歌的な自動車だった。実用的ではあるが、いまわざわざこれをチョイスするというのは、よほどの偏屈者かピエヒ信者だろうか。
価格例: アウディ80アバント2.0E
コンディション2: 3,400ユーロ(約44万円)
コンディション3: 1,600ユーロ(約20万円)
マツダRX-7:
1992年、マツダは「RX-7」で独走態勢に入った。日本では最後までヴァンケルエンジンにこだわり、「RX-7」の「FD」シリーズで新しいロータリーエンジンモデルを登場させた。最後の「RX-7」は0-100km/h加速を5.3秒で実行した。

大林晃平: 初代も2代目も3台目もすべて大人気の「RX-7」。それもこれもロータリーエンジンのおかげであることはいうまでもない。390万円はまだ安い方で、価格はぐんぐん高騰中。さすがはわが日本の誇るスポーツカー!
価格例: マツダRX-7(FD3S)
コンディション2: 29,700ユーロ(約386万円)
コンディション3: 18,200ユーロ(約236万円)
スバルSVX:
スバルには、スポーティなクーペの伝統はない。だが1984年に「XT」、1992年に「SVX」が誕生した。主な販売先はアメリカである。ドイツでは1,000台も売れていない。そのため、現在では希少なモデルとなっている。

大林晃平: ジウジアーロのデザインしたクルマはどれをとっても美しいが、ちゃんとデザインを生かしてこれを作ったスバルもえらい。開発に携わったエンジニアの人たちは複雑なウインドーの処理と生産化に、毎日残業、残業だったという(実話)。中身もフルタイム全輪駆動にボクサーエンジンと、ハイテク三昧。
価格例:
コンディション2: 12,500ユーロ(約162万円)
コンディション3: 7,600ユーロ(約98万円)
アルファロメオ155:
さよならトランスアクスルデザイン: アルファロメオは1992年に155でミドルサイズクラスの駆動方式を後輪駆動から前輪駆動に切り替えた。DTMでは、1993年にニコラ ラリーニが総合優勝し、角ばったミラノ車のスポーティさを証明した。しかし、この国(ドイツ)では、背の高いウェッジは売れず、限界的な現象にとどまっていた。

大林晃平: 今でも多くのアルフェスタが愛してやまないイチゴーゴー。いつまでも良いデザインはエルコーレ スパーダ。アルファロメオよ、今からでもこういうの出しとくれ、SUVメーカーじゃないだろう、御社は。
価格例: アルファロメオ155 2.0ツインスパーク
コンディション2: 4,600ユーロ(約60万円)
コンディション3: 2,600ユーロ(約33万円)
VWヴェント:
VWは「ゴルフ3」のノッチバック仕様で、旧東欧圏や南欧圏の神経を逆なでした。「ジェッタ2」の後継モデルは、大陸の他の地域よりもこちら(ドイツ)でよく売れた。エンジンラインナップはゴルフより薄く、1.4リッターのベーシックエンジンと2リッターの16Vはヴェントから外された。

大林晃平: いつも地味な存在になってしまうゴルフの3ボックス。ジェッタよりはデザインされてはいるが、それでも、ベントー箱のような形のヴェント、と口の悪いジャーナリストに比喩された。言うまでもなくヴェントとは、弁当とは無関係で、風の意味。
価格例: VWヴェントVR6
コンディション2: 5,000ユーロ(約65万円)
コンディション3: 2,900ユーロ(約37万円)
トヨタ カムリ ステーションワゴン:
3代目「SXV10」型「カムリ」は、ステーションワゴンとして退屈はしない。丸みを帯びたハッチ(リアワイパーは2本)は人工的な印象で、全体的に調和がとれていない。マニアもいないし、値段もしょぼい。

大林晃平: なんかリアが持ち上がっていて変なデザインだが、このころのトヨタデザインは実用本位でこんな感じのものが多い。乗ってみても無個性で、ゆるゆる。でも壊れないことは長所で、今でも片田舎で塗装はげはげの状態で汚いまま使われてたりする。
価格例: トヨタ カムリ ステーションワゴン2.2
コンディション2: 3,100ユーロ(約40万円)
コンディション3: 1,400ユーロ(約18万円)
ホンダCRXデルソル:
その名前だけでなく、太陽(スペイン語でsol:サン)を持っている。ホンダは「CRX」の最終世代で、90年代初頭のロードスターの波に乗った。「メルセデスSLK」の4年前には、電動格納式タルガルーフを備えたバージョンもあった。

大林晃平: 腰ぬかしたなあ、これ出てきたとき、マジで。え、これがCRX?と思った問題作。複雑な動きの電動ルーフは、ビデオデッキのイジェクト部分を分解して参考にしたのだという(実話)。蛇足ながら電動ルーフと、手動ルーフの2つのバリエーションがあるが、電動ルーフだと複雑な機構の影響をもろに受け、トランクスペースが皆無。
価格例:ホンダCRXデルソル1.6 VTi-VTECH
コンディション2: 10,000ユーロ(約130万円)
コンディション3: 5,700ユーロ(約74万円)
マツダ ゼドス6(日本名: ユーノス500):
90年代前半のマツダのトライアル段階の失敗作の一つである。「626」の上位に位置するプレミアムモデルとして、顧客を獲得するはずだったが、「4ドアクーペ」の流行より12年も前に登場した。よく整備された「マツダ ゼドス6」にはポテンシャルがあり、技術は信頼できると考えられている。

大林晃平: ユーノス500、デザインはなかなか良かったが、今となっては45万円もするの?と思ってしまう。このころのマツダは車種を乱発させたため、数字ばかりの名前と形が一致しないのが問題。と思っていたら最近、また同じようにマツダの車の名前はわかりくい状況に逆戻り・・・。デミオ、アクセラ、アテンザって名前じゃいけなかったのか??なんであっさり捨てちゃうんだ、まったくもう。
価格例: マツダ ゼドス6 2.0
コンディション2: 3,500ユーロ(約45万円)
コンディション3: 1,900ユーロ(約24万円)
スバル インプレッサWRX STI:
1992年、スバルはラリー伝説の礎を築き、「インプレッサ」を世に送り出した。その後、「インプレッサ」は「WRX STI」として、世界のグラベルコースを駆け抜けることに成功した。

大林晃平: 「インプレッサ」は本当に動力性能の素晴らしいクルマで、今でも熱狂的なスバル馬鹿が愛用中。だがいつまでも「WRX」ってネーミングだけに頼らず、さっさとその好イメージがなくなっちゃわないうちに、ちゃんとラリーに復帰しなさい、もったいないぞ~。
価格例:スバル インプレッサ1.8 WRX STI
コンディション2: 3,800ユーロ(約49万円)
コンディション3: 2,000ユーロ(約26万円)
日産マイクラ(日本名: 日産マーチ):
1993年、2代目マイクラは日本車として初めて「カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。それから約30年、安い中古車としか思われず、価格面での上昇はほとんど見られない。

大林晃平: 奇をてらっていない、目障りにならない、素直でかわいいデザインで、こういうのこそ愛される小型車。今でもかなりの数が生き残り、ボディカラーが色あせながらも地方では良く見かける。そういう意味でも愛される一台といえよう。写真のマイクラにはヨーロッパらしく、ヘッドライトワイパーがついているのにご注目。
価格例: 日産マイクラ1.0
コンディション2: 1,600ユーロ(約20万円)
コンディション3: 1,000ユーロ(約13万円)
フィアット チンクエチェント:
コンセプト的に時代遅れの「フィアット126」がリアエンジンを搭載して90年代に引きずり込んだとき、すでにチンクエチェントというレトロな名前を持つ前輪駆動車が控えていたのである。モダン、実用的、ビジネスライク: 現代の後継者。

大林晃平: 18万円・・・。安いような、高いような・・・。でもデザインは決してビジネスライクではなく、イタリアのシンプルさを表現したかのような、飾らない美しさを持っていると思う。ベネトンとか、安いけれどちょっとお洒落な洋服、そんな感じでさらっと乗ると格好いい。穴あきヘッドレストと、当時のフィアットのエンブレム(4本線は FIAT の四文字を表したものだそうだ、ってわかりにくい。この部分だけは今のマークのほうが良い。
価格例: フィアット チンクエチェント0.9e
コンディション2: 1,400ユーロ(約18万円)
コンディション3: 600ユーロ(約8万円)
ルノー サフラン:
ルノーは、90年代のアッパーミドルクラスからシンプルにスタートした。「サフラン」は「ルノー25」に取って代わった。そのデザインは一見地味だが、1993年に導入された3リッターV6ツインターボによって、モーターウェイレーサーとして活躍するようになった。しかし、262馬力のバージョンを注文したのは、ごく少数のバイヤーだけだった。

大林晃平: ルノー サフラン!あったよなーって大騒ぎしているあなた、チコちゃんに叱られますよ。ルノー25(ヴャンサンク)も懐かしく、そちらのほうがサフランよりも華がもっと感じられた。という、無国籍なデザインを「あえて」(と、本人は語っている)デザインしたデザイナーは、今やBMWで大活躍中の長島譲二氏である。
価格例: ルノーサフラン2.2Si
コンディション2: 2,400ユーロ(約31万円)
コンディション3: 1,300ユーロ(約17万円)
トヨタ カローラ:
トヨタのロングランモデルは、1992年に7代目となる「E100」型に突入した。ドイツでは、3ドアモデルが特によく売れ、5ドア、ノッチバック、エステートもラインナップに加わった。それも、強調されたビジネスライクなものだった。

大林晃平: この頃まではカローラも人気あったんだよな。今は影薄いけど。
価格例 トヨタ カローラ コンパクト2.0D
コンディション2: 2,600ユーロ(約33万円)
コンディション3: 1,300ユーロ(約17万円)

※2021年にHプレートを獲得したモデルはこちらをどうぞ。

Text: Marcel Nobis
Photo: autobild.de