【ニューモデル情報】VW ID.5正式発表。フォルクスワーゲン初の電動SUVクーペ 全情報!
2021年11月7日
ID.5はVW初のオールエレクトリックパワートレイン搭載のSUVクーペだ。フォルクスワーゲンは、同社初の電動SUVクーペ「ID.5」を発表した。デザインは「ID.4」に近く、見慣れたものだが、ソフトウェアは真新しいものになっている。すべての情報はこちら。
コンテンツ一覧
➤ 外観
➤ インテリア
➤ ソフトウェアとインフォテインメント
➤ バッテリーとパワートレイン
➤ ドライビングレポート
➤ 価格と市場ローンチ時期
今度はフォルクスワーゲンも。
アウディに続き、グループの親会社であるフォルクスワーゲンも、「MEB」プラットフォームをベースにした、オールエレクトリックSUVクーペを発表した。
「ID.5」は、基本的には「ID.4」のデザインを踏襲しているが、技術的にはフラットルーフのモデルが、当面はヴォルフスブルクのモデルファミリーの先駆けとなる。
したがって、「ID.5」はそれ自体がモデルとして成立していると言えよう。
外観: ID.5はID.4にクーペのラインを加えたもの
Bピラーまでは、VW特有のエプロンで識別することができる。
全輪駆動でないモデルは、バンパーに大きなプラスチックのエレメントが備わっているが、「GTX」バージョンはID.4に似ている。
しかし、横顔を見ると、その違いがはっきりとわかる。
4ドアクーペは、SUVよりも2cm平たくなっているが、長さも約2cm長くなっている。
そして、ルーフはリアに向かって大きく下がり、広く盛り上がったリアエンドと一体化している。
そこにはスポイラーが装着されており、VWに明確な空力的優位性を与えていると考えられる。
全体として、空気抵抗係数はわずか0.26だ。
サイズ一覧:
• 全長: 4.60m
• 全幅: 1.85m
• 全高: 1.61m
• ホイールベース: 2.77m
• トランク容量: 549~1561リットル
インテリア: コックピットはID.4と同じ
インテリアは、ID.4とID.5が一卵性双生児のように見える。
クーペにも、ステアリングコラム上の小型ディスプレイと、ダッシュボード上のインフォテインメントスクリーンで構成される、2パートコックピットが採用されている。
しかし、リアでは、当然ながらヘッドルームが狭くなっている。
低いルーフは、身長1.80メートルまでは問題ないが、それ以上になると長時間の移動では少し窮屈になるだろう。
しかし、ホイールベースが「ID.4」と同じであるため、クーペでも足元のスペースは十分に確保されている。
インフォテイメント: 新しいソフトウェアと機能
一方で、ID.5に搭載されているソフトウェアは真新しいものだ。
これは、拡張現実のヘッドアップディスプレイに、ドライバーアシストへのアクセスを可能にし、その結果、より良い表示を実現している。
また、トラベルアシストは将来的にクラウドデータにアクセスすることで、困難な状況にも、より確実に対応できるようになるはずだ。
また、今回のアップデートにより、音声コントロールの動作が高速化される見込みだ。
VWでは、音声コマンドからルートガイダンスまで、わずか7秒しかかからないとしているので、「MBUX(メルセデス・ベンツユーザーエキスペリエンス)」などにも劣らない性能を発揮するはずだ。
また、「ID.5」のオーナーは、まず急速充電の恩恵を受けることができ、将来的には最大135kWの充電が可能になる。
しかし、かと言って、「ID.3」と「ID.4」のドライバーは、今すぐ車を買い換える必要はない。
2022年中には、既存の車両に対する機能がリモートでアップデート追加される予定だ。
バッテリーとドライブ: ID.5の航続距離は最大520km
「ID.5」は、77kWhのバッテリーを搭載し、最大520kmの航続距離を実現している。
電動モーターは3種類あり、後輪駆動が2種類、全輪駆動が1種類となっている。
「ID.5」には、「ID.4」と同様に、128kW(174馬力)の「Pro」、150kW(204馬力)の「Pro Performance」、220kW(299馬力)の「GTX(全輪駆動)」が用意されている。
エンジンバリエーションの詳細:
• VW ID.5 Pro: 後輪駆動、出力: 128kW(174馬力)、最高速度: 160km/h、航続距離: 最大520km
• VW ID.5 Pro Performance: 後輪駆動、出力: 150kW(204馬力)、最高速度: 160 km/h、航続距離: 520km
• VW ID.5 GTX: 全輪駆動、出力: 220kW(299馬力)、最高速度: 180km/h、航続距離: 480km
ドライビングレポート: ID.5の自信に満ちた走り
我々はすでにカモフラージュされた「ID. 5 GTX」に試乗した。
クーペのハンドリングは、通常のSUVと変わらない。
「ドライビングダイナミクスマネージャー」という、個々の制御システムを可能な限り、インテリジェントにまとめるために設計されたシステムのおかげで、このクーペは自信を持って走り、文字通り道路に張り付いている。
約2.2トンの重量とサイズはほとんど気にならず、「ID.5」の方が、1クラス小さいようにも感じる。
詳細なドライビングレポートはこちらをどうぞ。
ID.5は、走りに関しても兄貴分のID.4によく似ている。走りの印象については、批判すべき点はほとんどない。
価格と市場ローンチ時期: 価格は約47,400ユーロ(約635万円)から
「ID.4」と比べて、後輪駆動モデルは2500ユーロ(約33万円)の値上げとなるが、全輪駆動モデルは1500ユーロ(約20万円)の値上げにとどまっている。
エントリーレベル「ID.5」の価格は約47,400ユーロ(約635万円)で、11月中旬より受注が開始される。
最初の「ID.5」は、2022年春の終わりまでには、ディーラーのショールームに並ぶ予定となっている。
結論:
VWは、当面は専用の機能を備えた「ID.5」を顧客にとって魅力的なものにしようとしている。
「MEB」プラットフォームベースの自動車の中では、このVWはSUVクーペとしての立ち位置を獲得し、それなりに成功につながるのではないだろうか。
Text: Andreas Huber
Photo: Volkswagen AG