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メルセデス スプリンターをベースにしたとても快適で使い勝手のよさそうなラグジュアリーモーターホームのご紹介 フォトギャラリーとともに詳細をチェック

2021年7月21日

モーターホームテスト: カルタゴ チックe-ラインI 50 LE DA。それはメルセデス スプリンターベースのモーターホームである。そんなカルタゴ製モーターホームの上級クラスに、フィアット デュカートやイヴェコ デイリーに加えて、メルセデス スプリンターという代替ベース車が登場した。これですべてがさらに良くなるだろうか? 我々は新型モーターホームをテストしてみた。

カルタゴは、他のモーターホームメーカーよりも、ずっと良いものを作りたいと考えている。
そのために、勤勉なカルタゴの開発部門の人々は、小さなディテールだけでなく、大規模な、そして何よりも安全に関連する総合的な面も念頭に置いている。
その一例が、カルタゴのキャブビューコンセプトに基づいて設計されたフロントだ。
ダッシュボードを可能な限り前方に傾けることで、特に大きなフロントガラスを実現している。
これは、言うまでもなく、モーターホームの真正面からの視界を改善するためのものだ。
ワイパーもこれに合わせて、大きなガラス部分を確実にドライで、きれいに保つことができるように長いものを採用している。
さらに、サイドウィンドウは部分的に丸みを帯びており、エクステリアミラーにはそれぞれ独立した広角ミラーが内蔵されている。
このようにして、カルタゴは全方位からの最適な視界を確保している。
もちろん、我々は、それが実際にどのようなものかを知りたくて、新しいシックなe-ラインでツアーに出かけてみた。

スプリンターの追加料金は価値あるものか?

それはかなり説得力がある。
しかし、そのためにはかなりの金額が請求される。
エントリーモデルのモーターホーム、「フィアット デュカート」ベースの「I 51 LE」でも、127,930ユーロ(約1,700万円)から、我々の今回のテスト車である、スプリンターベースのI 50 LE DAの価格は、141,920ユーロ(約1,887万円)というものだ。
同じレイアウトでも、デュカートベースのものは、14,000ユーロ(約186万円)も、安いのだ。
しかし、スプリンターの装備リストを冷静に見ても、そのプレミアムな価格は価値があるように思える。
なぜなら、よりモダンなベース車両に、安全性や快適性を高めるための補助装置がすべて装備されている方が、高水準を宣言しているモーターホームにはぴったりだからだ。
視覚的には、コックピットは精密に成形された部品によってボディにうまく統合されている。
しかし、上部にある最新のタッチスクリーンは、リフトベッドの下に吊るされた3つの「船の時計のようなメーター」とは調和していない。

大きくて広いフロントガラスは、前方の視認性に優れている。スプリンターのコックピットは、人間工学的に完璧なものだ。天井の3つのレトロなメーターに注意。

一切の妥協が無いレイアウト

それは、非常によく考えられた、使いやすいコンセプトだ。
ワイドでタイトに閉まるボディドアの右側には、L字型のシートグループにサイドベンチが設置されており、同時にドライバーは手首を動かすだけで低い位置に下げられる折りたたみ式ベッドに乗り込むことができる。
これによって、はしごを増やす必要がなくなる。
湾曲したキッチンでは、中央にロックされた多数の大きな引き出しが目を引くが、作業面も充実しており、スペースが最適に活用されている。
2つの部屋に分かれたバスルームでも同じことが言える。
使われていない面はなく、トイレ用ブラシさえも搭載されている。
トイレのドアを正面に、寝室へのスライドドアを閉めるとドレッシングルームとしても機能するため、床から天井までのクローゼットもここに配置されている。
さらに2つの大きなワードローブは、ベッドのフットエンドの下にあり、上からもドアからもアクセスできるようになっている。
シングルベッドはスプリングを使用しており、サイズもぴったりだ。
アクセスは2つのステップで完璧に解決されており、クッションを追加してダブルベッドにした場合は、ステップも前に移動するようにできている。
壁と天井を覆う肌触りの良い布は、前から後ろまで伸びている。
外側では、隠しヒンジ付きの巨大なフラップが特に印象的だ。
また、大容量の水タンクや、水切りセンターを内蔵したヒーター付き二重床の使いやすい大容量収納スペースは、実用的なメリットを生み出している。

広々とした寝室は、ベッドへの昇降も安全だ。派手な柄のカバーはもちろんノンスタンダード。

窓のマリオン(縦の仕切り)がドライバーの横方向の視界の妨げになっている

走りは?
大型車にしては軽快な走りを実現している。
前方の視界は他のスプリンターベースのインテグレーテッドに比べて確かに良好だが、側方では二重窓のかなり厚いマリオン(縦の仕切り)が時折邪魔になることがある。
ドライビングアシスタンスパッケージ(1,290ユーロ=約17万円、アダプティブクルーズコントロールを含む)と、MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエキスペリエンスシステム=2,430ユーロ(約32万円)~)により、乗用車としての快適性が実現されている。
また、走行音の遮音性が高く、アルミニウム製のスパーで補強されたウッドフリーのボディからは余計な音が聞こえてこないのも良い特徴だ。

スプリンターの装備リストを冷静に見ても、プレミアムの価値は十分にあると思われる。なぜならば、安全性や快適性を高めるための補助機能を備えた最新のベース車両の方が、高水準を宣言するモーターホームには適しているからだ。ほとんどメルセデス・ベンツのままのコックピットは、正確にフィットしたモールディングによってボディと一体化している。
ワイドで、タイトに閉まるボディドアの右側には、L字型のシートグループにサイドベンチが追加されている。これは同時に、ワンステップで低い位置まで下げることができるフォールディングダウンベッドに乗り込むためのものだ。これにより、はしごを増やす必要がなくなる。それでも乗降にはちょっと気を使いそうだが・・・。
また、サイドベンチシートの下にあるボックスは、外部の引き出しからアクセスできる。
曲線を描くキッチンでは、中央にロックされた多数の大きな引き出しが目を引く。また、作業面も充実しており、スペースが最適に活用されている。
2つのパートに分かれたバスルームでも同じことが言える。使われていない面はなく、トイレ洗浄用ブラシさえも搭載されている。
1階にはシャワートレイがあり、床にはメンテナンス用の開口部が設けられている。このエリアはドレッシングルームとしても機能しているため、トイレのドアを正面に、寝室へのスライドドアを閉めると、床から天井までのクローゼットもここに配置される。
アウトボディでは、隠しヒンジ付きのソリッドフラップが特に印象的だ。大容量の水タンクや、水切りセンターを内蔵したヒーター付き二重床の使いやすい大容量収納スペースも実用的なメリットを生み出している。
8つのラッシングアイを備えた大きなリアストレッジコンパートメントは、2枚のフラップドアから簡単にアクセスできる。

結論:
ベースとなるメルセデス・ベンツのスプリンターの性能の良さで、ドライブの快適性と安全性は、主張には合っているが、カルタゴがそのために高い価格となっていることも事実だ。
しかし各種装備や運転席と助手席のエアバックは標準装備だ。
判定: 5点満点中4点

Text: Alexander Failing
Photo: Sven Krieger / AUTO BILD