アップデート情報 トヨタからのコンパクトSUV トヨタ ヤリス クロスのすべての情報が明らかに その詳報
2021年5月25日
「クロス」として、ヤリスは小型車SUVに変身。
トヨタは、ヤリスを「クロス」という尻高なシティSUVとして登場させた。より多くの地上高と驚くほどの広さで、より日常的な使用に適したSUVだ。今回、我々は実際に座ってシートチェックもしてみた。以下に詳細をレポートする。
➤ 価格と市場ローンチ時期(アップデート情報!)
➤ ハイブリッドドライブ
➤ サイズとデザイン
➤ インテリアと装備(アップデート情報!)
➤ トランク
トヨタ ヤリス クロス、当初は2バージョンで発売
トヨタの最小SUVが「ヤリス クロス」だ。
その名のとおり、小型車「ヤリス」をベースにしている。
欧州市場への投入は2021年9月中旬だが、その頃にはトヨタのミニSUVは、「VW T-Cross」、「オペル モッカ」、「フォード プーマ」などの競合車に対抗していかなければならない。
「ヤリス クロス」は、すでに予約を開始しているが(日本ではすでに絶賛発売中)、ヨーロッパでは、トップバージョンの「アドベンチャー」と「プレミアエディション」の2種類のみとなっている。
「ヤリス クロス アドベンチャー」は、前輪駆動とシートヒーター付きパーシャルレザーを装備し、価格は30,990ユーロ(約410万円)から、「プレミアエディション」は、全輪駆動、本革シート、ヘッドアップディスプレイも装備し、34,390ユーロ(約450万円)からとなっている。
また、両バージョンともに、オンラインナビゲーション、JBLサウンドシステム、JBLヘッドフォンが付属されている。
ベーシックモデルを始めとする下位のモデルは、市場投入時に追加され、最低価格は約23,000ユーロ(約305万円)からとなる。
新型スモールSUVは、ハイブリッドドライブとオプションの四輪駆動を搭載
SUVもコンパクトカー「ヤリス」と同様に、いわゆる「ニューグローバルアーキテクチャーB」プラットフォームをベースとしており、当初は「ヤリス」でおなじみのハイブリッドドライブを搭載したモデルのみが欧州では発売される。
内燃機関は1.5リッター3気筒ガソリンエンジンで80馬力、ハイブリッドシステムの総出力は116馬力だ。
平均消費量はリッターあたり20km程度となるとのこと。
この小型SUVには、インテリジェントな全輪駆動システムがオプションで用意されていて、「AWD-i」と呼ばれるこのシステムは、走行状況に応じて前輪を駆動したり、4輪を駆動したりするもので、切り替えは自動で行われる。
また、手動で選択できる「オフロード」と「スノー」の2つの走行モードがある。
変速作業は常にCVTオートマチックが担当する。
マイルドハイブリッドやプラグインハイブリッドは後に続く可能性が高く、トヨタによれば、純粋な内燃機関はおそらく存在しないだろうという。
トヨタRAV4をベースにしたデザイン
フランスで製造された「ヤリス クロス」のデザインは、兄貴分である「RAV4」のキャラクターを受け継ぎ、トヨタが新しいボディラインを見つけたことを示している。
アングルとエッジのあるクーペのようなボディ、最大18インチの大径ホイール、全周に施された頑丈なプラスチックの板張り、控えめなグリル、コントラストカラーのルーフなどがそうだ。
フロントとリアのLED照明は、ミッドレンジのトリムレベルから標準装備され、リアにはシーケンシャルターンシグナルが追加されている。
「アドベンチャー」バージョンには、アンダーライドガード、ツートンカラーのペイント、ルーフレールが装備されている。
サイズの面では、ホイールベースのみが「ヤリス」と一致している。
しかし、「クロス」バージョンでは、背が高くなり、大幅に長くなっている。
● 全高: 1560mm
● 全幅: 1765mm
● 全長: 4180mm
● ホイールベース: 2560mm
「トヨタ ヤリス クロス」のインテリアとトランクは、十分なスペースを確保している。
「クロス」は、「ヤリス」のコックピットをほぼ完全に受け継ぎ、シートポジションを高くすることで全方位の視界を確保している。
最大の違いは、計器類だ。
「クロス」では、2つの丸い時計の間に小さなディスプレイがあるのではなく、大きなスクリーンに半円形のスピードメーターと2つのアナログ時計が並んでいる。
インフォテイメントは「ヤリス」でおなじみのもので、最大9インチのタッチスクリーンを備えていて、クラウドベースの地図更新、リアルタイムの交通情報、オンライン検索などの機能を兼ね備えている。
さらに、クライメートコントロールとナビゲーションシステムは、「MyT」アプリを介してスマートフォンからリモートで操作することができるようになっている。
驚くほど広々としたリア
リアに乗り込むと驚きがある。
1.85メートルという高さの身長でも、レッグルームとヘッドルームは良好だ。
もちろん、「BMW X3」の着座条件とまではいかないものの、大人でも2列目に長く乗ることは苦にならないはずだ。
着座位置もそれを物語っていて、ベンチシートの角度が足を十分にサポートしてくれる。
一方で、エアベントや12Vプラグ、USBソケットなどの充電オプションがないのが残念と言えば残念だ。
また、空間の広さを重視する人は、スタジオカーのような黒の天井ではなく、もっと明るいものをオーダーしたほうがいいだろう。
ヤリスよりも100リットル多い収納量
ゆとりあるサイズは、室内の広さだけでなく、広々としたトランクも生み出している。
390リットルの収納容積は、「ヤリス」よりも約100リットルも多いことになる。
アッパーバージョンでは、ラゲッジコンパートメントに、特に繊細な荷物のための特別なラッシングストラップや、フロアに追加のコンパートメントが設けられている。
将来のプラグインハイブリッド車では、より大きなバッテリーをここに収納することができ、フルハイブリッド車では後席ベンチの下にスペースが確保できる。
シートバックレストは、40:20:40の割合で折り畳むことができるようになっている。
両手がふさがっていても、リアエプロン下のセンサーにより、足の動きによってトランクリッドを開けることができるようになっている。
これは決してこのクラスでは当たり前のことではない。
その他、「ヤリス クロス」には、「ヤリス」にも搭載されているアシスタンスシステムがすべて搭載されている。
市場投入時のスタート価格は、23,000ユーロ(約305万円)前後からとなっている。
市場導入時には、「アドベンチャー」の装備をベースにした、プレミアエディション」が用意される。
これは、いくつかの機能が追加して装備されていて、本革シート、センサーコントロール付き電動テールゲート、ヘッドアップディスプレイ、2トーンペイント仕上げ、全輪駆動などが含まれる。
「トヨタ ヤリス クロス アドベンチャー」の価格は、現在、「アドベンチャー」が30,990ユーロ(約410万円)から、「プレミアエディション」の場合、最低でも34,390ユーロ(約450万円)からとなっている。
「ヤリス クロス」は現在、予約を受け付けており、納車は2021年9月中旬に開始される。
その後、下位モデルも追加され、エントリーレベルの価格は23,000ユーロ(約305万円)程度まで下がる。
結論:
より高いシートポジション、より広い収納スペース、インテリジェントな全輪駆動と(今のところ)標準のハイブリッド駆動。
名前に「クロス」が付くことで、「ヤリス」の日常的な実用性はさらに高まっている。
価格についても同様で、市場投入時の小型車に比べてかなり高くなっている。
しかし、小型エンジンや装備のバリエーションが増えれば、それも変わってくるだろう。
そうなれば、「ヤリス クロス」は、SUVの「CH-R」やコンパクトな「カローラ」といった兄弟モデルの本格的な競争相手にもなるかもしれない。
Text: Tomas Hirschberger, Katharina Berndt and Moritz Doka
Photo: Toyota