【F1バーレーンGP決勝】フェルスタッペンがフォードに23年ぶりのF1勝利!新生レッドブル・フォードが歴史的初優勝
2026年10月5日
2026年F1第16戦バーレーンGP in マレーシア:レッドブルが初めて自社製F1エンジンを開発し、フォードが最高峰の舞台に復帰。そして今、両者はマックス フェルスタッペンとともに、初めての勝利を祝っている。
なぜセパンでバーレーンGP?
F1第16戦がセパンで開催されたのには異例の事情がある。正式にはマレーシアGPではなく、「マレーシアで開催されるバーレーンGP」なのである。
当初4月にバーレーンで予定されていたレースは、中東情勢と紛争に伴う安全上の問題により開催できなかった。そのためF1は、このグランプリを10月に延期するとともに、開催地をマレーシアへ変更した。これにより、セパンは思いがけない形でF1カレンダーへ復帰することになった。最高峰カテゴリーのマシンが全長5.543kmのセパン・インターナショナル・サーキットを走るのは、2017年以来初めてである。そして、その最後のマレーシアGPを制したのもフェルスタッペンだった。
フォードの長い未勝利期間に終止符
5年にわたる取り組みを経て、レッドブル フォード パワートレインズが初めて頂点に立った。マレーシアで開催されたバーレーンGPでのマックス フェルスタッペンの勝利は、オランダ人ドライバーにとって2026年のF1シーズン初勝利というだけではない。何よりも、レッドブルとフォードによる新たなエンジンプロジェクトにとって、初の勝利である。
「信じられない! 本格的なマニュファクチャラーとして、我々にとって初めての勝利だ。このプロジェクトを始めたのは5年前だった」と、レッドブルのチーム代表、ローラン メキースは歓喜した。フェルスタッペンについては、「今週末のマックスには、誰もまったく太刀打ちできなかった」と語った。
レッドブルとフォードが新たな出発に挑む
この勝利の背景には、戦略の抜本的な転換がある。2005年にF1へ参戦して以来、レッドブルは常に他のメーカーからエンジンの供給を受けてきた。セバスチャン ベッテルの4度の世界選手権制覇はルノーのパワーによって達成され、フェルスタッペンによる成功の時代はホンダとのパートナーシップによって築かれた。

2026年の新しいエンジン規則(電動モーターを組み合わせた1.6リッターV6ターボハイブリッド)に向けて、レッドブルは方針を変更した。ミルトンキーンズの本拠地に、初の専用エンジン部門となるレッドブル パワートレインズを設立。そして、フォードが加わった。
米国の自動車大手は、新規則を機にF1へ復帰し、このプロジェクトの技術パートナーを務めている。フォードは、バッテリー技術、電動モーター、ソフトウェア、シミュレーションなどの分野で専門知識を提供している。パワートレイン全体は、レッドブル フォード パワートレインズの名のもとで開発されている。
両社にとって、これは巨大なプロジェクトである。レッドブルはレーシングチームからエンジンメーカーへと変貌を遂げ、創業者ディートリッヒ マテシッツの夢を実現する。一方、フォードは20年以上の時を経てF1に復帰する。
レッドブルのチーム代表「進歩はすでに見えていた」
メキースはここ数週間、レッドブル フォードが初年度から勝利できると予感していた。

「しばらく前から、その兆しはあった」とチーム代表は語る。「モンツァ、マドリード、バクーと、我々は着実に勝利に近づいていた」。
だからこそメキースにとって、この成功は何よりも舞台裏で積み重ねてきた仕事の成果を裏付けるものだ。「これは、ファクトリーで行われている仕事を見事に証明するものだ」。
フォードのパワーで初勝利を挙げたフェルスタッペン自身も、新しいプロジェクトがこれほど早く頂点に到達したことに驚いている。「みんなを心から誇りに思う」と、4度の世界王者は語る。「すべて自分たちの力で、初年度から初勝利を挙げられたのは、実に素晴らしいことだ」。
フォードが2003年以来の勝利
フォードにとって、この成功は歴史がひと巡りしたことを意味する。2026年に復帰するまで、同社は20年以上にわたり、F1のエンジンパートナーとしての活動から遠ざかっていた。
フォードのエンジンを搭載したマシンによる最後のグランプリ優勝は、23年前にさかのぼる。2003年、ジャンカルロ フィジケラがジョーダンで混乱に満ちたブラジルGPを制した。そのマシンに搭載されていたのは、フォードの名を冠したコスワース製V10エンジンだった。
そして、もうひとつのつながりが、この物語を特別なものにしている。フォードは2004年末、当時のワークスチームだったジャガー レーシングをF1から撤退させ、そのチームをレッドブルに売却した。
ジャガーは、レッドブル レーシングになった。
それから20年以上が過ぎ、レッドブルとフォードは買い手と売り手という関係から、F1エンジンを共同開発するパートナーになった。
そして今、両者は初めての勝利を手にした。
F1バーレーンGP決勝結果(10位まで)
1位 マックス フェルスタッペン(レッドブル)
2位 キミ アントネッリ(メルセデス)
3位 ルイス ハミルトン(フェラーリ)
4位 シャルル ルクレール(フェラーリ)
5位 アイザック ハジャー(レッドブル)
6位 オスカー ピアストリ(マクラーレン)
7位 リアム ローソン(レーシングブルズ)
8位 フェルナンド アロンソ(アストンマーティン)
9位 ランド ノリス(マクラーレン)
10位 アービッド リンドブラッド(レーシングブルズ)
ドライバーズランキング(5位まで)
1位 アントネッリ 320ポイント
2位 ラッセル 236ポイント
3位 ハミルトン 214ポイント
4位 ルクレール 191ポイント
5位 ノリス 188ポイント
コンストラクターズランキング(5位まで)
1位 メルセデス 556ポイント
2位 フェラーリ 405ポイント
3位 マクラーレン 316ポイント
4位 レッドブル 298ポイント
5位 レーシングブルズ 90ポイント
Text:Bianca Garloff
Photo:Red Bull Content Pool

