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【このメルセデス 300SLのレプリカなんぼ?】クライスラー クロスファイアベースの「メルセデス 300 SL」本物は2億円超するが、このレプリカは手頃な価格だ

2026年9月8日

メルセデス 300 SL レプリカ:本物のメルセデス300 SLは、現在では100万ユーロ(約1億9千万円)を超えることも珍しくないが、このレプリカはそれよりはるかに手頃な価格で入手可能だ – そして、そのベースとなっているのはクライスラー クロスファイアである。

伝説的なガルウィングドアを備えた「メルセデス・ベンツ 300 SL(W198)」は、自動車史上で最も人気のあるクラシックカーの一つだ。保存状態の良い個体については、市場で7桁(数億円)の金額が支払われることも珍しくない。ガルウィングの夢を叶える余裕がない人にとってユニークな選択肢が登場した。米国のチューニングメーカー、「シグネチャー オートスポーツ(Signature Autosports)」が、「クライスラー クロスファイア(Chrysler Crossfire)」を「300 SL」の現代的な解釈へと変身させたのだ。

ガルウィングドアとレトロな外観

このメルセデスの名車を再現したレプリカのベースは、メルセデス・ベンツSLK(R170)と技術やプラットフォームを共有する2004年式クライスラー クロスファイアである。しかし、ベース車両の面影はほとんど残っていない。一見すると、このクーペは確かに「300 SL」によく似ている。特に特徴的なガルウイングドア、伸びやかなルーフライン、コンパクトなキャビンは、オリジナルのデザイン言語を受け継いでいる。丸みを帯びた輪郭を持つリアまわりも「300 SL」を明確に踏襲している。

シグネチャー オートスポーツのチームは、改造されたクロスファイアに、SL特有のガルウィングドアまで装備した。

しかし、よく見てみると、デザイナーたちが意図的に完全なレプリカを作ろうとはしなかったことが明らかになる。繊細なクローム製バンパーの代わりに、フロントにはモダンなスプリッターが装着されている。さらに、目を引くLEDヘッドライトや、車体の幅を際立たせる力強く張り出したフェンダーも特徴だ。ボディカラーは「ベントレー セギン ブルー メタリック」で、シルバーのコスミス レーシング製ホイールと、中央に配置されたデュアルエキゾーストが組み合わされている。また、リアには「300 SL」のあの高級感あふれるクロームのバンパーも省かれている。

丸みを帯びたフェンダーにより、リア部分はオリジナルに最も近い仕上がりとなっている。ただし、上品なクロームのバンパーは省かれている。

クロスファイアの技術はそのまま継承

インテリアにおいても、レトロな魅力とやや現代的な技術が見事に融合している。茶色のメリノレザー、クラシックな丸型計器類、そして2本スポークのステアリングホイールが、1950年代のスタイルを蘇らせる。同時に、「クライスラー クロスファイア」の多くの要素も引き継がれている。これには、さまざまなスイッチや操作系などが含まれる。さらに、ヴィンテージ風のオーディオシステムや、車体色と同じ色で塗装されたダッシュボードが、コックピットを彩っている。

インテリアには、塗装仕上げのダッシュボードと茶色のメリノレザーが採用されている。

ボディの下には、「クロスファイア」や初代「メルセデス SLK」でお馴染みの技術が引き続き採用されている。この2シーター車は、約218馬力を発揮する3.2リッターV6エンジンを搭載し、その動力は5速オートマチックトランスミッションを介して後輪に伝達される。これにより、直列6気筒エンジンで215馬力を路面に伝えるオリジナルモデルに、少なくとも走行性能の面では近い性能を実現している。

オリジナルに比べて手頃な価格

とはいえ、価格については議論の余地がある。シグネチャー オートスポーツ社は、この改造に299,950ドル(約4,950万円)を請求している。一見すると途方もない金額に思える。しかし、本物の「メルセデス・ベンツ 300 SL」と比較すれば、この金額はむしろお買い得にさえ思える。オリジナルのガルウィングモデルは、現在では100万ユーロ(約1億9千万円)をはるかに超える価格がつくことが多く、特に状態の良い車両はさらに高額で取引されることもある。

クライスラーの技術とメルセデスの外観を融合させたこの車が、その価格に見合う価値があるかどうかは、好みの問題だろう。しかし、この異色のガルウィング レプリカが注目を集めることは間違いない。そして、他の多くのレプリカとは異なり、少なくとも本物のメルセデスの血統を受け継いでいる。

Text: Nele Klein
Photo: Signature Autosports