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BYDが軽EV「BYD RACCO(ラッコ)」を日本投入! 航続距離320km・月々1万9300円から、“ラッコ楽”で軽EV市場に本格参入

2026年8月5日

BYD Auto Japanは2026年7月28日、日本市場専用に開発した軽電気自動車「BYD RACCO(ラッコ)」を正式発表し、同日より全国の正規ディーラーで販売を開始した。「BYD RACCO(ラッコ)」は海外メーカーとして初めて日本の軽自動車規格に合わせてゼロから開発されたモデルであり、独自のSDV(Software Defined Vehicle)技術や長期保証制度などを武器に、国内軽EV市場へ本格参入する。発表会にはブランドアンバサダーの広瀬すずさんも登壇し、新たなBYDの顔として軽EVの魅力をアピールした。

BYD Auto Japanが満を持して投入した「BYD RACCO(ラッコ)」は、日本の軽自動車市場だけを見据えて一から開発された専用設計の軽EVだ。海外メーカーが既存車を縮小して軽規格へ対応させるのではなく、日本独自の規格に合わせて専用車種を開発したのは初めてとなる。

BYDが日本市場専用に開発した軽EV「BYD RACCO(ラッコ)」を正式発表。海外メーカー初の専用設計軽EVとなる。
Photo:アウトビルトジャパン(Auto Bild Japan)

日本では軽自動車が新車販売の約4割を占める巨大マーケットだ。その市場へBYDは「価格」「航続距離」「安心」「ソフトウェア」という4つの要素を武器に挑戦する。

ラインアップは3グレードを設定。エントリーモデルの「BYD RACCO 200」、中間グレードの「BYD RACCO 300Plus」、最上級仕様の「BYD RACCO 300Premium」で構成される。メーカー希望小売価格(税込)は214万5000円から249万7000円。航続距離は210kmから320km(国土交通省審査値)を実現し、ユーザーの利用スタイルに応じて選択できる構成となっている。

BYD RACCO(ラッコ)の価格は214万5000円から。最大320kmの航続距離を実現し、日本の軽EV市場へ本格参入する。

今回のRACCO最大の特徴が、BYDが「ラッコ楽」と名付けた3つの新サービスだ。

まず一つ目は充実した保証制度。一般保証は6年または15万km、高電圧システムや駆動用バッテリーは8年・16万km保証を設定する。さらに有償延長保証へ加入すれば、バッテリー保証は10年・20万kmまで延長可能となる。EVに対して不安を感じるユーザーでも長期間安心して乗れる環境を整えた。

「ラッコ楽」は長期保証、据置ローン、SDVの3つを柱としたBYD独自の新サービス。

二つ目は据置型ローン「ラッコ楽っとプラン」だ。CEV補助金15万円を利用した場合、「BYD RACCO 200」は頭金・ボーナス払いゼロで実質月々1万9300円から購入可能となる。軽自動車ユーザーにもEVをより身近な存在にしたいというBYDの狙いが読み取れる。

「ラッコ楽」は長期保証、据置ローン、SDVの3つを柱としたBYD独自の新サービス。

三つ目は世界初となるSDVベースの軽EVであることだ。SDVとはSoftware Defined Vehicleの略で、クルマの性能をソフトウェアによって進化させる考え方を採用した車両である。スマートフォンのようにOTA(Over The Air)アップデートに対応し、購入後もソフトウェア更新によって機能や利便性を向上させられる点は、従来の軽自動車にはない大きな魅力となる。

車体構造にも最新技術が惜しみなく投入された。新開発の「X-PACK」は、ブレードバッテリーやCTB(Cell to Body)構造、電子制御ユニットなどを高度に一体化した新世代EVアーキテクチャだ。これにより限られた軽自動車サイズの中でも広い室内空間、安全性、走行性能を高次元で両立しているという。約70%に高張力鋼板を採用し、レーザー溶接を組み合わせることで高いボディ剛性も確保した。

新開発「X-PACK」はブレードバッテリーとCTB構造を採用し、安全性と室内空間を高次元で両立する。

また、安全性の要となるリン酸鉄リチウムイオンブレードバッテリーは、釘刺し試験や熱暴走試験でも発火・爆発を起こさない高い安全性能を実現。インテリジェントトルク制御や専用サスペンションによって、市街地での扱いやすさと高速道路での安定性も追求している。

発表会にはBYDブランドアンバサダーを務める広瀬すずさんも登壇。「毎日の移動がもっと楽しく、もっと身近になるクルマだと感じました」とコメントし、新しい軽EVライフをイメージさせるトークで会場を盛り上げた。親しみやすい「RACCO(ラッコ)」というネーミングとともに、これまでEVに馴染みのなかったユーザーへも積極的にアピールした。

発表会にはブランドアンバサダーの広瀬すずさんが登壇し、新しい軽EVライフの魅力をアピールした。

日本の軽自動車市場は、日産サクラや三菱eKクロスEVを中心に拡大が続いているが、海外メーカーの本格参入はこれまで前例がなかった。BYDは世界トップクラスのEVメーカーとして培ってきたバッテリー技術とSDV技術を、日本市場向け専用モデルへ惜しみなく投入した。

価格競争力だけでなく、長期保証やOTAアップデート、そしてEV専用プラットフォームによる高い完成度まで備えたRACCO(ラッコ)は、日本の軽EV市場に新たな選択肢をもたらす存在になりそうだ。

編集部より
BYDはこれまでATTO 3(アット3)やDOLPHIN(ドルフィン)、SEAL(シール)など普通車カテゴリーで着実に存在感を高めてきた。そして今回、日本メーカーの牙城ともいえる軽自動車市場へ真正面から挑む。専用設計という本気度はもちろん評価できるが、成功のカギを握るのは販売ネットワークとアフターサービス、そして日本のユーザーが重視する「信頼性」だろう。一方で、OTAによって購入後も進化する軽自動車という発想は極めて新しい。RACCO(ラッコ)が日本の軽EV市場のゲームチェンジャーとなるのか、今後の販売動向に注目したい。アウトビルトジャパン(Auto Bild Japan)

Text:アウトビルトジャパン(Auto Bild Japan)
Photo:BYD Auto Japan