老舗石油大手のシェルも自動車製造に参戦 シェルが新型エコカーの「シェル トリプル10チャレンジ」を発表 驚くほど独創的な電気自動車のコンセプトカーだ
2026年7月13日
Shell Triple 10 Challenge(シェル トリプル10チャレンジ):石油大手シェルが驚くほど独創的な電気自動車のコンセプトカーを発表。自動車製造?今や誰もが参入している。テクノロジー企業に続き、シェルもこの流れに乗ろうとしている。「トリプル10チャレンジ」と名付けられた、
突然、誰もがクルマを作り始めたのだろうか?まずはシャオミやドリーミーといったテクノロジー企業が乗用車市場へ参入し、そして今度は伝統的な石油メジャーまでもがその流れに加わった。シェルは「Triple 10 Challenge(トリプル10チャレンジ)」というコンセプトを通じて、石油会社であっても電気自動車を真剣に見据えていることを示している。そして、このコンセプトは単なるPR目的の話題づくりではない。
シェル「Triple 10 Challenge」:3つの目標を1台で実現
「Triple 10 Challenge(トリプル10チャレンジ)」とは、この車両が同時に満たすことを目指す3つの野心的な目標を意味している。
まず1つ目は、バッテリーを10分未満で充電できること。2つ目は、1kWhあたり10kmという優れた電費性能を実現すること。そして3つ目は、車両のライフサイクル全体におけるCO₂排出量を約10トンに抑えることだ。
比較すると、現在の一般的なEVは、製造から約20万kmの走行、さらに廃棄までを含めたライフサイクル全体で、およそ30〜40トンのCO₂を排出するとされている。
シェルによれば、このコンセプトカーが目指す最終的なゴールは、バッテリーを大型化するのではなく、より小型で高効率なバッテリーを採用した量販EVを実現することにある。もっとも、シェルは「トリプル10」に関する詳細なデータや技術情報については多くを明かしていない。しかし、その中でも特に注目されるのが充電性能だ。
同社によれば、このEVは175kW級の一般的な急速充電器を使用し、バッテリー残量10%から80%までをわずか9分54秒で充電できるという。
秘密は冷却システムにある
このコンセプトカー最大の革新は、ボディの下、より正確にはバッテリー冷却システムにある。シェルは、専用の冷却液を用いた新しい熱マネジメントシステムを採用。従来の水とグリコールをベースとした冷却方式とは異なり、バッテリーセルを絶縁性を持つ冷却液に直接浸す「液浸冷却(イマージョンクーリング)」を採用している。
使用される絶縁性流体は、バッテリーだけでなくモーターやパワーエレクトロニクスから発生する熱も極めて効率よく吸収する。その結果、超急速充電時でも温度を安定して維持できるため、より小型のバッテリーでも高い性能を発揮できるという。
最終的には、車両の軽量化、省スペース化、そしてコスト削減につながるというのがシェルの狙いだ。「トリプル10チャレンジ」は、この車両が同時に達成すべき3つの野心的な目標を表している。まず、バッテリーは10分以内に充電できること。次に、シェルは「1kWhあたり10km」の航続距離を目指している。そして3つ目に、この車のライフサイクル全体におけるCO2排出量は約10トンと見込まれている。比較のために挙げると、一般的な電気自動車は、製造、約20万kmの走行、そして廃棄に至るまで、現在約30~40トンのCO2を排出している。
シェルによれば、このコンセプトカーの最大の目標は、大型バッテリーではなく、より小型で効率的なバッテリーを搭載した量産型電気自動車を実現することだ。石油大手シェルは「トリプル10」に関するデータや詳細をほとんど公開していないが、注目すべき重要な数値が1つある。それは充電性能だ。シェルによれば、標準的な175kWの充電ステーションで、わずか9分54秒で10%から80%まで充電できるとのことだ。
シェル リチャージ クーラント

シェルによれば、この改良された冷却システムは、多くの現行電気自動車と比較して30%以上効率が向上している。同時に、バッテリーパックの構造がよりシンプルでコンパクトになったため、コストを約4分の1削減できる。つまり、バッテリー容量が小さくなり、発熱問題が軽減され、キロワット時あたりの航続距離が向上するということだ。
あえて控えめな外観
デザイン面では、機能性が明らかに重視されている。シェルはデザイン実験ではなく、量産市場向けの現実的な車両を提示したいと考えているからだ。「トリプル10」は、小型でミニマルな5ドアハッチバックとして登場した。

未来的なショーモデルのデザインではなく、このコンセプトカーは、小型クロスオーバーのようなコンパクトで実用的な電気自動車といった印象だ。
結論:
シェルが突然自社で量産車を製造するようになるわけではない。しかし、このプロジェクトは、自動車業界がいかに劇的に変化しているかを示している。エネルギー企業はモビリティプロバイダーへと変貌を遂げ、新技術の開発に積極的に取り組んでいる。おそらく、これが自動車業界の未来を成功へと導く道なのだろう。つまり、様々な分野の専門知識を結集し、共に何かを創造していくことこそが、未来への道なのかもしれない。
Text: Nele Klein
Photo: Shell

