限定250台全車左ハンドル仕様の「メルセデス E 300 Edition Elegance(ISG)」発売
2026年5月29日
メルセデス・ベンツ日本は、2026年5月28日にEクラスの特別仕様車「E 300 Edition Elegance(ISG)」を全国限定250台で発売した。現行Eクラスとしては、AMGモデルを除き初めて左ハンドル仕様を採用した点が最大の特徴であり、“伝統回帰”とも言えるモデルに仕上げられている。
近年のメルセデス・ベンツはデジタル化と電動化を急速に推進しているが、この限定車では最新技術を備えながらも、クラシカルなメルセデスらしさを色濃く表現した。象徴的なのは、ボンネット先端に輝くスリーポインテッドスターだ。近年は大型センタースター化が主流となる中、あえて立体マスコットを採用したことで、往年のSクラスやEクラスを思わせる格式を漂わせている。

フロントグリルには水平ダブルルーバーを採用し、伝統的なセダンとしての品格を強調。さらに左ハンドル仕様と組み合わせることで、ドイツ本国仕様を意識した“通好み”のキャラクターを際立たせた。これは単なる限定車ではなく、「現代Eクラスにおけるクラシック・メルセデスの再解釈」といえる存在であるだろう。

インテリアも専用仕立てとなる。トンカブラウンの本革シートにリアルウッドトリムを組み合わせ、近未来的なMBUX世代でありながら温かみある空間を演出。特にオープンポアウッドの採用は、近年減少傾向にある“素材感”を重視したメルセデス・ベンツ哲学を感じさせる。
快適装備も充実している。シートベンチレーターや後席シートヒーター、エアバランスパッケージ、ステアリングヒーターなど、通常は有償オプションとなる装備群を標準化。単なる豪華装備ではなく、“長距離移動を快適にこなす高速ツアラー”としてのEクラス本来の価値を高めている。
パワートレインにはエンジン単体で 258PS(190kW)、400Nm を発生する2.0 リッター直列 4 気筒ターボエンジン「M254」とISGによる短時間ながら17kW/205Nmのモーターアシストを加えることで、滑らかで上質な加速フィールを実現する。9G-TRONICとの組み合わせは高速巡航時の静粛性にも優れ、まさに現代メルセデスらしい完成度を誇る。さらにリア・アクスルステアリングやAIRMATICサスペンションも搭載。低速域では取り回しを向上させ、高速域では圧倒的な安定感を生み出すなど、Eクラスが長年培ってきた“世界基準のセダン性能”を継承している。

・ハイテックシルバー(メタリック)90台
・オブシディアンブラック(メタリック)30台
・MANUFAKTURオパリスホワイト(メタリック)有償オプション80台
・MANUFAKTURアルペングレー(ソリッド)有償オプション40台
・ヴェルデシルバー(メタリック)オンラインショールーム限定10台
価格は1089万円。決して安価ではないが、近年のメルセデス・ベンツにおいて失われつつあった“クラシック・エレガンス”を求めるユーザーにとって、この限定車は非常に魅力的な存在となりそうだ。140周年を迎えたメルセデス・ベンツが、未来へ向かう一方で、自らの伝統と原点を改めて提示したモデルといえる。
Text:アウトビルトジャパン(Auto Bild Japan)
Photo:メルセデス・ベンツ日本

