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【お別れテスト】GRスープラはドライバーズカーの最後の1台だ!「トヨタGRスープラA90ファイナルエディション」をテスト&レビュー!

2026年5月29日

トヨタGRスープラA90ファイナルエディション: 最終章のドライビング。このスープラは、2025年のスポーツカーの1台として名を馳せたにふさわしい理由がある。真のドライバーズカーの最後の1台と言えるだろう。そして、我々はこの車への愛着が尽きないため、ラウジッツリンクサーキットで最後のラップを走らせた。事実上、これが最後の走行となる・・・。

「トヨタ GRスープラA90ファイナルエディション」このクルマについては、もう語り尽くされたのではないか?答えはイエスでもあり、ノーでもある。少なくとも公の場での登場という意味では、その物語はすでに完結していた。試乗レポート、スーパーテスト、そしてハイライトとしての“白鳥の歌(最後の花道)”。必須項目もオプション項目も、基本的にはすべて網羅されていた。

残されていたのは、ただひとつ。ふさわしいライバルとの比較だ。理想を言えば、ポルシェ911カレラTとの対決である。このポルシェは、本質的にトヨタと非常によく似たキャラクターを持っている。もっとも、最終的に勝敗を分けるのはタイヤなのだが。

そこで我々は、あえて直接比較を行わない決断をした。だが、ぜひ皆さん自身で読み比べてみてほしい。両車はラウジッツリンクでもその実力を証明している。そしてまさにその計測こそ、GRスープラにまだ欠けていた最後のピースだった。だからこそ、2025年における私個人のスポーツカー最大のハイライトを、改めて皆さんにお届けしたい。

もちろん、ラップタイムがすべてではない。ファイナルエディションの場合、重要なのはタイムそのものよりも、そのタイムをいかに魅力的に達成するかという点だ。とはいえ、この究極のドライバーズカーが、ベースモデルの「スープラ」や「911カレラT」といった他のスポーツカーと数値的にどのように比較されるのかを知るのは非常に興味深いことだ。

まだこの車についてよく知らない方のために簡単に説明しよう。「ファイナルエディション」は、トヨタの会長である豊田章男氏(通称「モリゾウ」)がすべての部品を厳選した、ガズーレーシングチームのプロジェクトだ。すべてのピースが完璧に組み合わさる必要があった。

BMWの伝説的なB58型6気筒ターボエンジンは、新しい吸気系と触媒コンバーター、そしてソフトウェアの改良により、通常のスープラよりも101馬力向上している。
Photo: Ronald Sassen

特筆すべき点としては、「BMW M5」のドリルドブレーキ、「M4 GTS」の幅広セミリックタイヤ、KW V3クラブスポーツコイルオーバーサスペンション、強化スタビライザー、ハードブッシュ、キャンバー角を-2.5度まで調整可能なキャンバープレート、カーボンファイバー製バケットシートの前後下部に補強ブレース、アクラポビッチ製エキゾーストシステム、そして極めつけは「GT4スープラ」レーシングカー譲りの調整式リヤウイングなどが挙げられる。

Toyota GR Supra A90 Final Edition
エンジン直列6気筒ターボ
排気量2998cc
最高出力324kW (441hp)/6000rpm
最大トルク571Nm/4500rpm
リッター馬力147馬力/L
トランスミッション6速マニュアルトランスミッション
駆動方式後輪駆動
全長/全幅/全高4379/1867/1276mm
燃料タンク/トランク容量52/250L
燃費11.1km/L
価格142,800ユーロ(約2,640万円)

モリゾウによるチューニングとモータースポーツ技術を駆使したトヨタ スープラ ファイナルエディション

スペックシートを見ると、まるでチューニングカーのように驚異的な内容が並んでいる。だが実際には、多くの場合、個々のパーツが最終的にうまく調和していないことも少なくない。しかし、このトヨタは違う。すべてのパーツが完璧に噛み合っているのだ。そしてそれは、走り始めて最初の1kmからすぐに実感できる。

コイルオーバーサスペンション、強化されたシャシー、そしてセミリックタイヤを装備したスープラは、全く別物と言える。楽しさを損なうことなく、高い精度でドライビングを楽しめる。
Photo: Ronald Sassen

低いドライビングポジションに身を沈めると、ステアリングホイールとシフトレバーは完璧な位置に収まり、直列6気筒エンジンは野太いサウンドを響かせる。そしてアイドリング時には、ボディがわずかに震えるのを感じる。走り出した瞬間、これまでのどのスープラよりも明らかな軽快感が伝わってくる。高速コーナーでも低速コーナーでも、強化されたシャシーは従来をはるかに上回る正確性を発揮。さらに、ワイド化されたスポーツタイヤが生み出す圧倒的なグリップ力もすぐに体感できる。そこへ加わるのがクロスしたギア比だ―まさに夢のような組み合わせである。

もちろん、A地点からB地点への移動が快適そのもの、というわけではない。しかし腰を痛めるような硬さではない。そしてもうひとつ。サスペンションをソフト側に調整し、キャンバー設定を穏やかにすることも可能なのだ。

サーキットでは「ポルシェ911 T」よりも速い。ラウジッツリンクサーキットでは、この車は最大限のトラックモードに設定されている。標準モデルと比較すると、「911」のようにライン上で硬く張り付くことなく、はるかに正確なハンドリングを実現している。「スープラ」はリラックスしたリヤエンドを維持しつつも、見た目よりもスピードを重視した走りを実現している。つまり、このクーペはドライバーが求めるものをすべて満たしてくれるのだ。スポーツタイヤを装着すれば、「911 T」よりも楽しく、速い。

結論:
2025年の私の「カー オブ ザ イヤー」は間違いなくこの車だ。これ以上ドライバー重視の車は他にないだろう。33秒のラップタイムはまさに最高だ。ああ、でもこの「スープラ」は、同価格帯の「911 T」には及ばないだろう。なぜかって?日常的な使いやすさと快適性で劣るからだ。まあ、仕方ないか・・・。

Text: Guido Naumann