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ロータスが方針転換!エレトレに突然ガソリンエンジン搭載! 中国でPHEV「ロータス エレトレ X」に試乗!

2026年5月30日

ロータスはファンの忍耐を試している。まず彼らは、軽量スポーツカーへの我々の愛情を、巨大なSUVによって試した。そして比類なき電動パフォーマンスでそれを納得させた。しかし今、彼らはすでに方向転換を始めている。エレトレにガソリンエンジンを搭載するのだ。

名前など単なる言葉遊びに過ぎない。そして伝統とは、特に中国人にとっては単なる重荷でしかない。だからこそ巨大メーカーである吉利汽車(Geely)は、軽量構造で知られるロータスというブランドを電動ラグジュアリービークルへと変貌させることに何のためらいもなかった。そして、俊足エリートたちが「エレトレ」という象徴的な名前を持つ2.5トン級SUVにようやく慣れてきた頃、今度は内燃機関を復活させるのである。

今秋登場予定で、価格は純電動モデル同様およそ10万ユーロ(約1,850万円)と見られる新型「エレトレX」に搭載されるガソリンエンジンは、あくまで脇役だ。主役は依然として合計900馬力を発生する2基の電動モーターであり、これによってエレトレは、新型カイエンターボや、もちろんフェラーリ ルーチェが登場するまで、市場で最強の電動SUVだった。

ロータス エレトレX:ほぼ1000馬力のプラグインパワー

しかし中国でも航続距離への不安はまだ解消されておらず、現在プラグインハイブリッドが再び人気を集めている。そしてロータスは、この分野でポールポジションを狙っている。

フロントトランク内に搭載される275馬力の内燃エンジンは、多くの“なんちゃってEV”よりも強力で、必要に応じて駆動にも参加する。さらに150kWのジェネレーターを組み合わせつつ、2基の電動モーター構成を維持することで、システム総出力952馬力、935Nmを実現した。これと比較すると、BMW XM Red Labelの748馬力ですら控えめに感じられる。

2.6トンという重量にもかかわらず、ロータス エレトレXはわずか3.3秒で100km/hに到達する。

とりわけ、バッテリーには一切の妥協がない。従来の120kWhに代わり、新たに70kWhの大容量バッテリーを採用し、システム電圧も800Vから900Vへと引き上げられ、充電性能を改善している。ポルシェ カイエンEハイブリッドが最大11kWでしか充電できないのに対し、エレトレは最大430kWでの充電が可能だ。そのため20%から80%までの充電はわずか9分で完了し、210km分の航続距離を確保できる。

そう、読み間違いではない。電動化されたランボルギーニ ウルスが60kmしかEV走行できないのに対し、エレトレは満充電で実に350kmもの航続距離を実現する。

急ぐ象

パワーは大幅に向上したものの、エレトレXはわずかに遅くなっている。というのも、中国メーカーは2速ギアボックスを廃止したからだ。

その結果、0-100km/h加速は従来の2.95秒から3.3秒へ、最高速度も260km/hから230km/hへと変化した。しかし、これらの差は日常走行ではほとんど気にならないレベルのものだ。

長距離移動でも疲労を軽減する新型コンフォートシートを採用。

いずれにせよ、エレトレは“急ぐ象”だ。キックダウンとともに、『ジャングルブック』でハーティ大佐率いる早朝パトロール隊のように猛然と突進していく。

エアサスペンションによってしっかりと抑え込まれ、正確なステアリングと、さらに高められたボディ剛性によって、その巨体の重さはほとんど感じられない。もっとも、Xモデルではさらに重量が増し、2.6トンとなったエレトレは、会社創設者であり“軽量化信奉者”でもあったコーリン チャップマンなら、間違いなくブラックリスト入りさせていただろう。

内燃機関が戻ってきた

ガソリンエンジンが突然復活したことは、最初のうちはオンボードコンピューターを見るまでほとんど気付かない。52リッターの燃料タンクによって、さらに800km以上の航続距離が表示されるからだ。特に4種類のドライブモードの中から適切なモードを選び、電動モーターを優先している限り、その存在感は希薄である。ドライバーが設定した残量以下までバッテリーが低下し、再充電が始まって初めて、ジーリーがルノーとの協業によって得た2リッターターボエンジンの存在が耳に入ってくる。

そこで思い知らされるのは、すべての内燃機関が“クルマ好きの涙”に値するわけではないという事実だ。プラグインハイブリッドの“無冠の王者”であるこのモデルも、サウンド面では決して迫力満点とは言えない。そして中国勢が2本出しマフラーを誇らしげに見せるのではなく、床下に隠しているのには、きっと相応の理由があるのだろう。

900Vテクノロジーにより、バッテリーは20%から80%までわずか9分で充電可能。

ロータスは新技術に合わせて、他の部分にも手を加えている。緊急時には1200km以上を休憩なしで走れるようになったことから、新たなシートを採用したのだ。従来ほど強力なサイドサポートは備えていないものの、その代わりクッション性を高め、より快適な座り心地を実現している。

結論:
ロータスは、ブランドへの忠誠を保つことを簡単にはさせてくれない。まず彼らは、900馬力超の電動パワーを備えた巨大SUVへと我々を誘い込んだ。そして今度は、プラグインハイブリッド化によってエレトレの独自性を薄めようとしている。もちろん、それによってクルマが悪くなったわけではない。そして1200kmという航続距離が、純電動版の最高600kmより優れているのも事実だ。しかし、それでペトロールヘッド(Petrolhead)たちを満足させられるわけではない。電動派にとっては4気筒エンジンですら多すぎるし、そもそもパワートレインに興味のない人なら、最初からロータスを買おうとは思わないだろう。

Text:Thomas Geiger
Photo:Fabian Hoberg