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【この190 5.0 V8シュルツなんぼ?】信じられない!わずか4年前に665万円だった車が3,420万円で販売されている!

2026年5月12日

SEC風フロントとSLC用エンジンを備えたメルセデス190が現在18万ユーロ(約3,420万円)で販売されている。驚くべきことに、同じ個体はわずか4年前に3万5000ユーロ(約665万円)で競売にかけられていた!

この“ベイビーベンツ”は羊の皮を被った狼だ。非力な4気筒エンジンの代わりに、この「190」には「メルセデスSLC」由来の5.0リッターV8が搭載されている。しかし、その価格は衝撃的だ!

約180万台のメルセデス190が生産された。今日では、「ベイビーベンツ」の愛称で親しまれるW201は、堅牢なエンジニアリングによって支持される人気のヤングクラシックとなっている。「190」は最終的に4気筒、5気筒、6気筒エンジンが設定された。

SECスタイルのフロントが、「ベイビーベンツ」に完全に独自のルックスを与えている。

もちろん、大排気量V8が小さなメルセデスに搭載される予定はなかった。しかし、それでもエーリッヒ シュルツ(Erich Schulz)は単純に試してみることを止めなかった。そしてこのチューニング界のベテランは、「450 SLC 5.0」用の5.0リッターV8(M117)を移植し、控えめな190を真の“羊の皮を被った狼”へと変貌させた!

240馬力の5.0リッターV8

理論上は簡単に思えたこの作業も、実際には容易ではなかった。大きなV8をエンジンルームに収めるためには、大規模な改造が必要だった。しかし、奇抜な「190 City」でも知られるシュルツは、当時認められた「190」のスペシャリストだった。そして移植は成功した!

240馬力を発揮するチューンド190は、1990年に235馬力で登場したトップモデル「190 E 2.5-16 Evo II」をも上回る。トルクに関しても、400Nm超を発生する190 5.0 V8は、高回転型のEvo II(245Nm)を完全に凌駕している。0-100km/h加速はわずか6.4秒(マニュアルトランスミッション仕様)とされ、最高速度は約260km/hと噂されている。

巨大なV8は実際にW201のエンジンルームへ収められている。ただし当時の報道によれば、シュルツは補強材を切断してまでして押し込んだという。

かつて8万ドイツマルク以上で販売されていたシュルツ・チューニング製「190 5.0 V8」の生産台数は不明だ。26台という説もあれば、それよりはるかに少ないという説もある。確かなのは、この「メルセデス190 5.0 V8」が極めて希少な存在だということだ。

控えめなデザイン、高価なホイール

そのため、中古車マーケットに1台が掲載されていることはなおさら驚きだ。デュッセルドルフ近郊ノイスの販売店AutoSL GmbHが扱うこのオリジナルの「シュルツ190」は、第一印象では非常に良好に見える。

「190 5.0 V8」を詳しく見てみよう。シュルツは大規模な技術的改造だけでなく、外観も標準仕様のままにはしなかった。フロントは「C126」スタイルの大型センタースター付きへ変更され、現代の基準では控えめなボディキットと小型スポイラーも装着されている。さらに、オーバル形状のテールパイプと、ペイントセンター仕様のオリジナルAMGペンタホイールも特徴だ。

工場出荷時にはやや地味だったインテリアもアップグレードされている。300km/hスケールのスピードメーターは大幅に向上した性能に対応するために必要だった。さらに3スポークスポーツステアリングと、チェック柄ファブリックを採用したシート(おそらくR129型SL由来)が特別感を演出している。

目がくらむような価格

事実を整理すると、この190は1983年11月に初登録され、現在の走行距離はわずか7万5657km。この希少なW201は、新たな車検(MOT/TÜV)付きで17万9890ユーロという驚愕の価格で販売されており、わずか502台しか生産されなかった190 E 2.5-16 Evo IIに迫る価格帯となっている。

インテリアは大幅にアップグレードされている。2022年のオークション写真では、この190はベージュのコクピットを備えていた。

4年前には3万3350ユーロで落札

この価格設定は主に希少性と完全な履歴記録に基づいている。しかし少し調べてみると、同じ車両が2022年10月にDorotheumでわずか3万3350ユーロで落札されていたことがわかる。現在の希望価格のほんの一部だ。当時の走行距離は7万5553kmだった。

オークション説明によれば、この190は長期間保管されていたことによる損傷を抱えていたという。車両は2016年から抹消登録されていたようだ。また、この190は以前ベージュのインテリアを備えていたが、その後よりふさわしいブラックへ交換されたことも確認できる。

リアウイングスポイラー以外はエアロパーツなどの加飾はない。よく見ると前後のフェンダーフレアは叩き出されている。

その後、現在のコンディションへ仕上げるためにかなりの資金が投入されたようだ。それでも、当時のオークション結果を踏まえると、17万9890ユーロという価格は著しく高すぎるように思える。シュルツ チューニングの190がどれほど希少であろうとも、だ。

結論:
V8を積んだメルセデス190はクールだ!当時のテストでこのコンバージョンがあまり高い評価を受けなかったこと(品質の低さや貧弱なブレーキなど)はひとつの問題に過ぎない。しかし、この車が現在、4年前のほぼ6倍の価格で販売されているという事実は、さすがに法外だろう。当時の“やりすぎチューニング文化”と現在のネオクラ市場の過熱感、その両方が窺える。

Text: Jan Götze
Photo: AutoSL GmbH