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新車も旧車も楽しさモリモリ!「シン・モーターファンフェスタ2026」

2026年5月3日

2026年4月19日、静岡県・富士スピードウェイで「モーターファンフェスタ2026」が開催された。10周年を迎えた今回は“シン”の名を冠し、来場者数は3万5000人超を記録。走行コンテンツ、体験企画、ユーザーイベントが高密度に融合した、日本最大級の自動車体験イベントとしての完成度を示した。

圧巻の走行会とサーキット体験

本コースを使用した走行会では、ランボルギーニ、チューニングカー、ドリフトマシン、往年のレーシングカー、F1マシンまで様々なクルマが高速域でのパフォーマンスを披露。ストレートでの伸びやコーナリング時の安定性といった“動的性能”を観客がリアルに体感できる構成となっていた。同乗走行ではプロドライバーによる限界域の挙動を体験でき、単なる展示イベントとは一線を画す“走りのリアリティ”が強く印象に残る。

スーパーグリッドウォーク:非日常へのアクセス

ホームストレートを開放する「スーパーグリッドウォーク」は、来場者参加型コンテンツの象徴的存在だ。レーシングカー、チューニングカー、スーパーカーがコース上に並び、普段は立ち入ることのできない場所で車両を間近に観察できる。さらに後述するクラシックレーサーもこの場に加わり、世代を超えたマシンが一堂に会する“特別な時間”が演出された。

富士スピードウェイのメインストレートのグリッドで行われた「グリッドウォーク」は大いに賑わった。

THE CLASSIC:60〜70年代レーサーが現代に蘇る

今回新たに加わった注目コンテンツが「THE CLASSIC」だ。1960〜70年代のクラシックレーサーによるエキシビションランで、GTカーとスポーツプロトタイプという異なるカテゴリー、かつ1967年以前と1975年以前の世代が混走するという独自の構成が採られている。

現役バリバリの速さを見せてくれた旧車レーシングカー。

当時の雰囲気を忠実に再現した車両のみが参加条件とされ、単なる旧車展示ではなく“走る歴史遺産”としての価値が強調された点が特徴的だ。実際の走行では、現代のレーシングカーとは異なるエンジンサウンドや挙動が観客を魅了し、イベントにおける“もうひとつの主役”として強い存在感を放った。また、これらの車両はスーパーグリッドウォークにも参加し、静と動の両面でクラシックカー文化を体感できる構成となっていた。

RAYSファンミーティング:ユーザー文化の核

RAYSファンミーティングは今回も大規模に開催。VOLK RACINGやgramLIGHTS装着車両がジャンルを超えて集結し、ホイールによる性能・デザインの違いを視覚的に比較できる場となった。

恒例のRAYSホイールのすべて!
ステージでは抽選会、トークショーが行われ大盛況。
所狭しと並んだRAYオーナーのクルマたち。右に見える赤いテントがメインステージ。

オーナー同士の交流も活発で、メーカー主導ではなく“ユーザー主体”の熱量が際立つコンテンツとなっていた。

D1グランプリ:ラウンドゼロが示す本番前夜

サーキットのハイライトは、D1グランプリのエキシビションマッチ「ラウンドゼロ」。単走・追走による競技形式で実施され、シーズン開幕前ながら本戦同様の緊張感が漂う。1000馬力級マシンが高速進入から大角度ドリフトを決める様子は圧巻で、観客を一気に引き込んだ。

D1レーシングカー大迫力の走りを堪能。爆音、煙、匂いに圧倒された。
“カウンターステア”がドリフトの醍醐味。
D1のショップも人気。

ニューマシンや新セッティングの投入も見られ、シーズンの勢力図を占う“実戦的イベント”として機能していた点が大きな特徴だ。

TOYO TIRES:ドリフトのDNAと次世代戦略

TOYO TIRESはドリフトシーンとの深い関係性を背景に展示を展開。D1との結びつきを象徴する車両を通じてブランドの歴史を示しつつ、今後はニュルブルクリンクを軸としたグローバル開発へシフトする方針を明確にした。

終日多くの人が訪れたTOYO TIRESのショップにはPROXESをはじめサーキット走行用のタイヤが持ち込まれた。
PROXESは今年35周年を迎えた。1000馬力以上のパワーでD1GPを席巻したR35 GT-Rが展示された。
Team TOYO TIRES DRIFT松山 北斗選手。

OZ:モータースポーツ直系の機能美

イタリアの名門「OZ」は軽量・高剛性ホイールを中心に展示。モータースポーツ由来の技術とデザイン性を融合したプロダクトは、プレミアムホイールとしての存在感を強く印象づけた。

「ウルトラレッジェーラ」を装着したGRカローラを展示。
人気が高いOZ Racing×TOYOTA GAZOO RACINGのコラボレーションシリーズ。

阿部商会:BILSTEIN+FUCHSによる総合性能

阿部商会はBILSTEINサスペンションを核に、Eibach、REMUS、そしてFUCHSオイルを組み合わせた総合提案を展開。

世界の一流パーツブランドを扱う阿部商会は“走り”のパーツを展示。
「BILSTEIN」は国産車にも対応するラインナップが充実。
ドイツのサスペンションブランド「アイバッハ(Eibach)」、オーストリアのマフラーメーカー「レムス(REMUS)」。

サスペンションの減衰特性や姿勢制御を体感できる試乗プログラムに加え、潤滑性能という基盤要素まで含めた“車両トータルでの性能最適化”という思想が明確に打ち出されていた。

オーナーコミュニティの形成

ALPINE A110オーナーズミーティングは圧巻。ショップが立ち並ぶエリアでの展示ということも相まって多くの来場者が足を止め世界の名車の写真を撮る光景が印象的だった。

ALPINE A110、BYDともに多数並んだ姿は人気の高さの証明。

BYDはオーナーズミーティングを実施し、約150台が集結。パレードランや交流イベントを通じてユーザー同士の結びつきを強化し、EVブランドとしてのコミュニティ形成が着実に進んでいることを印象づけた。

新車展示

パドック裏には国産車、輸入車の新車展示が展開。話題のホンダ スーパーワンがずらりと並び、多くの人が熱心にチェックしていた。マツダは間もなく日本発表となるMX-5など人気のSUVを持ち込んだ。

最新モデルに触れることができるのもモーターファンフェスタならでは。

メルセデスはおいそれとお目にかかれないAMG各車を公開。ランボルギーニはテメラリオ、ウルスを展示、サーキット走行も行った。BYDはラインナップに加えてスーパーカーのU9を展示。注目を集めていた。

スズキ:日常に根ざした価値

スズキは軽・コンパクトモデルを中心に新車の展示と「スイフト オーナーズミーティング」を今年も行い100台以上のスイフトが集まった。実用性と経済性という現実的価値を提示し、イベント全体の裾野を支える存在となっていた。

今年も多数のスイフトオーナーが集まった。

リバティウォーク:カスタム文化の象徴

リバティウォークはワイドボディ車両を展示し、強烈なビジュアルインパクトを発信。サーキット中心の文脈にストリートカルチャーを持ち込み、日本発カスタムの存在感を際立たせた。

今年初登場のリバティーウォークの展示エリアはお祭り状態。非常に多くの人が訪れ、人気の高さが伺えた。
リバティーウォークおなじみのF40が2台で迫力のサウンドを奏でながらの走りを披露。

アフターパーツエリア:会場随一の“にぎわい”

そして会場のもうひとつの主役とも言えるのが、アフターパーツ&物販エリアだ。アルミホイールやサスペンション、マフラー、ブレーキ、吸排気系パーツといったチューニングパーツをはじめ、タイヤ、オイルなど、あらゆるジャンルのアイテムが並び、まさに“パーツの見本市”と呼ぶにふさわしい内容。来場者は実物を手に取りながら、各メーカー担当者と直接話せる機会を得ていた。

アフターパーツ&物販エリアでは各社魅力的な商品を展示。

さらにカーケア用品やケミカル、洗車グッズといった実用アイテムも充実。加えてイベント限定のオフィシャルグッズやミニカー、ブランドアパレルの販売も行われ、終日人の流れが途切れることのない活気に包まれていた。

単なる展示ではなく、「選び」「比較し」「購入する」という体験まで完結するこのエリアは、ユーザー参加型イベントとしての価値を象徴する存在となっていた。

過去・現在・未来が交差する場

モーターファンフェスタ2026は、走行会、グリッドウォーク、D1ラウンドゼロに加え、「THE CLASSIC」という新たな軸を得たことで、イベントの奥行きをさらに拡張した。

現代のハイパフォーマンスカー、ユーザー主体のカスタム文化、そして歴史的レーシングカー—それらが同じサーキット上で交差する構成は、このイベントならではの魅力だ。

Text&Photo:アウトビルトジャパン(Auto Bild Japan)