【10万km耐久テスト】ポルシェ製大型高級スポーツセダン「ポルシェ パナメーラGTS」の過酷なテストが始まった
2026年5月1日
ポルシェ カイエン Eハイブリッド(Porsche Cayenne E-Hybrid)の後は、いよいよポルシェ パナメーラ GTS(Porsche Panamera GTS)の出番だ。このスポーティなセダンは、ポルシェSUVが成し遂げた長期テストの成功を再現できるのか?今後数か月にわたる出張で明らかにしていく。
まるでポルシェが私たちの落胆を見抜いていたかのようだった。あれは9月、ポルシェ カイエン Eハイブリッド(Porsche Cayenne E-Hybrid)との別れの日のこと。この電動アシスト付きV6エンジンを搭載した巨大な一台は、私たちに計り知れない喜びを与えてくれた。これまでの長期テスト車の中で、これほどの走りの楽しさ、広さ、快適性を体験したことはなかった。すべてがまさにビジネスクラスのようだった。あと10万kmでも喜んで走り続けただろう。しかし、すべてには終わりがある。
その後のテスト総括の場で、ツッフェンハウゼンのスタッフがふと「パナメーラもあの“走行距離マラソン”に適しているのでは?」と提案してきた。お決まりの流れだ―数か月で3万km、ターボは冷える暇もなく、キーボックスには長い列。そして適しているどころか、まさにうってつけだ!パナメーラは世界でもっともスポーティなセダンの一台なのだから。どのモデルか?「GTSを考えています!」もちろん歓迎だ。ただしボディカラーについては、こちらからひとつ要望を出した。「フローズンブルーメタリック」。実車を見たことがなかったからだ。交渉成立?成立だ!

Photo:AUTO BILD
そして、シュヴァーバッハの編集部駐車場に「S-GO 3204」が姿を現した。思わず目を疑った―なんて色だ、こんなカラーを注文する人はいないだろう。しかし5分もすれば見慣れ、私たちの「AUTO BILD SPORTSCARS」ブルーとの共通点さえ感じられるようになった。
とはいえ、技術仕様と装備リストを精査すると、思わず息をのむ。この「パナメーラGTS」はフル装備で20万4,076ユーロ(約3,775万円)。つまり、この価格ならベースモデルの680hp仕様「パナメーラ ターボEハイブリッド」も購入可能だ。
| ポルシェ パナメーラ GTS | |
| エンジン | V型8気筒ツインターボ |
| 排気量 | 3996cc |
| 最高出力 | 368kW (500hp)/6500rpm |
| 最大トルク | 660Nm/2100-4000rpm |
| トランスミッション | 8速デュアルクラッチ |
| 駆動 | 全輪駆動 |
| 全長/全幅/全高 | 5052/2165/1415mm |
| ホイールベース | 2950mm |
| 車重 | 2065kg |
| 燃料タンク/トランク容量 | 90L/478-1312L |
| 0-100km/h/0-200km/h | 3.8秒/14.6秒 |
| 最高速度 | 302km/h |
| 燃費 | 8.3km/L |
| 価格 | 171,200ユーロ(約3,160万円)~ |
標準装備は充実、追加コストは少なめ―ではこの価格の内訳は?
標準装備は決して乏しくない。スポイラーや外装アクセント、ターボ風の4本出しエキゾーストも含まれる。21インチのセンターロックホイールすら追加料金は不要だ。ではどこでコストが膨らむのか?セラミックブレーキは9,293ユーロ(約172万円)、強く推奨されるリアアクスルステアリングは1,786ユーロ(約33万円)。そのほか、クリムゾンステッチ、ダークヘッドライト、ヘッドアップディスプレイなどは、基本的には必須ではない。もっとも、テスト車両はメーカーの技術と装備をすべて示す役割を持つのだから、納得はできる。

「パナメーラGTS」は引き続き4.0リッターV8ツインターボを搭載し、昨年の改良により500hp(+40hp)、660Nm(+40Nm)を発揮する。実際、低回転域でのレスポンスは明らかに向上している。新しいスポーツエキゾーストシステムは、V8サウンドにさらに重低音を加える。0-100km/h加速は3.8秒とされ、この加速中、PDKトランスミッションは強烈な勢いでシフトを繰り返す。
新設計シャシー―快適性とGTSらしい硬さを両立
当然ながら、すべてが新設計だ。シャシーも例外ではない。アダプティブ2チャンバーエアサスペンションを採用し、「GTS」ではやや引き締められたセッティングとなっている。ボタン操作で車高を10mm下げることも可能だ。長距離走行は最初の1万kmでは非常に良好だった。しかし、パナメーラターボのポルシェ アクティブライドを体験してしまうと、「GTS」は比較するとやや硬く感じられる。今後数か月でどう評価が変わるか見ていきたい。
長期テスト中のパナメーラGTS

細かな点を挙げるならば、セラミックブレーキは軽い制動時に、一瞬だけペダルが吸い込まれるような感覚がある。ポルシェによれば、これは(冷間時の)セラミックディスクの摩擦係数が制動中に変化するためだという。ブレーキが温まれば、ペダルフィールは安定するとのことだ。
それ以外、ログブックは称賛の言葉で埋め尽くされている。とりわけ航続距離だ。シュヴァーバッハからマラネロまで725km?無給油で問題なし!荷物や機材もすべて収まる。ただしリアのパーセルシェルフは取り外す必要がある。わずかな突起でもロック機構が正常に作動しなくなるためだ。
結論:
V8ツインターボ、500hp、車重2トン。いずれ編集部の予算を圧迫するのでは? まったくそんなことはない! 今回の長期テストは、わずかな走行距離の段階ですでに、スポーティさ、快適性、そして実用的なスペースが見事に両立することを証明している――しかもクラシックな非ハイブリッドという形で。
Text: Guido Naumann
Photo: Lena Willgalis

