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【プラモデルはやっぱり面白い】アルファロメオが大好き! Part 1

2026年4月2日

プラモデルはやっぱり面白い Vol.17:今回、久々に寄稿する機会を頂き、いろいろと頭を悩ませたが、題材として「アルファロメオ」を採り上げることとした。

I love ALFA ROMEO!

アルファロメオを取り上げるのは3度目となるが、兎にも角にも格式があって美しいデザインのアルファロメオが大好きなことに加えて、2019年11月に「Alfa Romeo 8C 2300 Monza」のキットがイタリアのプラモデルメーカー「イタレリ(ITALERI)から新発売されたのが今回のきっかけだ。

私見であるが最近の国内プラモデルメーカーの動向をみると、戦前車のキットを新金型で発売することはほぼ絶望視していた。そのような状況下で、なんとイタレリが1/12という大スケールで「Alfa Romeo 8C 2300 Monza」を発売してくれたのだ。イタレリのこの英断には拍手を送りたい。

思わず熱意を帯び過ぎた文章になったが、落ち着きを取り戻して各スケールモデルの紹介に入りたい。

「Alfa Romeo 8C 2300 Monza」 イタレリ製 1/12 2019年11月発売

今でこそ積極的にレース活動を行い、そのファンの為に市販車を発売するイタリアの雄といえばフェラーリである。

まずはこのキットを紹介せずにはいられない。

戦前ではフェラーリの先輩格であるアルファロメオが、レースで活躍したマシンをデチューンして市販モデルを仕立てて販売していたのだ。

因みにアルファロメオのレーシングチームで指揮官を務めたのは「エンツォ・フェラーリ」であるが、やがて彼がフェラーリ社を設立することとなるのは言うまでもないだろう。

「Alfa Romeo 8C 2300 Monza」(直列8気筒DOHC 排気量2336cc スーパーチャージャー 165hp/5400rpm)はレースでも活躍出来るスポーツカーとして開発され、実際に数多くのレースで活躍した。なかでも1931年にモンツァで開催されたイタリア・グランプリでジュゼッペ・カンパリ/タツィオ・ヌボラーリ組が優勝したことからモンツァと名乗った。

さて、このキットだが精密度が普段親しんでいる1/24スケールの比ではない!これぞ大スケールキットの真骨頂であるが、この車のように実車を鑑賞する機会が極めて少ない希少車は、大スケールモデルからホンモノを知ることが出来るのだ。

前述の通り本キットは新金型によるキット化でありパーツ類は精密で信頼性が高い上にバリは一切存在しない。しかもボディフォルムの再現も素晴らしく、変に凝った箇所もなくスムーズに組立作業が進む。

以前から私はイタレリ製キットを「イタリア版のタミヤ製品」との印象を持っていたが、今回その想いをますます強くした。

全体を俯瞰で見ると如何に大きく強力なエンジンを搭載していたかが分かる。シート着座位置からフロント先端までが遠く感じられる。

オールアルミ製のエンジンはクランクシャフトが長い為に、前後4気筒ずつで分割され中央で結合されている。吸気マニフォールドに冷却用のフィンが施され、なんと美しいことか。

本キットを輸入、国内販売を請け負った(有)プラッツは、オリジナルの組み立て説明書を原文にはない説明文章までを付記させた日本語の「説明図対訳表」を付属させている。これが組立作業にとても役立ったことを申し上げておく。今後も発売するキットは同様に親切な説明書の添付に期待したい。

また完成後に強度が必要となる箇所のパーツ類の接合は、惜しみなくビス止めとしているが、これは賢明な処置だと思う。特に本キットは大スケールでもあり、足回りなどはそれなりの重量がかかるので肝心な事項である。

以上のようにキットは素晴らしい出来なのだが、頭を悩ませたのはボディ塗装である。

当時のアルファロメオのボディカラーは決して鮮やかなレッドではない。多少暗い黒ずんだ印象のレッドである。あえて言えば、人間の血液のような感じの”赤色”なのだ。

レッドとブラックをいろいろな割合で調合して塗装を行ったが、想定よりも多少明るい色調になってしまった。大きな面積の塗装は多少明るい発色になってしまうのかもしれない。

車名の8cは「8気筒」を、「2300」は排気量を表している。本作は1931年にタツィオ・ヌボラーリがドライブしたモナコグランプリでの優勝車モデルである。

それにしても素晴らしいキットである。しかも現在発売中で入手は容易なので何も文句のつけようも無い!

大スケールキットは多少ハードルが高いと思われるが、その入門編としてもお勧め出来る。(時間をかけてじっくりと取り組めば、どなたでも完成するはずである。)

勿論、現代のクルマのようにパワーステアリングでなく、ハンドルが大きい。ステアリング操作は格闘のようだったはず。

「Giulietta Spider1600」  イタレリ製 1/24

「アルファロメオの車名はとにかく分かりにくい」多くの人がそう思うに違いない。本キットでさえ、本来は排気量1,600ccのエンジン仕様ならば「Giulia Spider」のはずだ。

1,600ccエンジンが搭載され、エンジンフードにエアスクープが存在しているのがGiulia Spiderで、1300ccエンジン仕様でエンジンフードに縦長のライン入りならGiulietta Spiderなのだが・・・

「アルファロメオ ジュリエッタ スパイダー」こちらもイタレリ製。

まぁ、キットのネーミングということで、これ以上話を膨らませるのは止めよう。(本稿では便宜上、キット名の通りにジュリエッタ スパイダーと呼ぶ。)

完成した「アルファロメオ ジュリエッタ スパイダー」。ダッシュボードは鉄板むき出しでボディ色であることに注目。

「ジュリエッタ スパイダー」と「ジュリア スパイダー」との違いはシャーシが750系から101系に進化してホイールベースが50mm延長。またエンジンが1290ccから1570ccへと拡大されたエンジンを収める為にエアスクープが設けられた。

ジュリエッタはアルファロメオの中で私が最初に魅了されたモデルである。

特にフロントマスクのデザインは気品と美しさが感じられ、アルファロメオのアイデンティティに満ちている。

いつの日か乗ってみたいと願っていたら、偶然にも16年前にオウナーになれる幸運に恵まれた。やはり愛車のプラモデルには特別な思い入りがあるので、これまでに6台の同キットを製作してきた。

オリジナルキットはプロター(伊)という1963年設立のプラモデルメーカーが発売したが、大手のイタレリに合併された。その後イタレリが数回に渡り再販を繰り返している息の長いキットである。

キット内容は多少、特異な箇所があり楽しめる。

足回り部品に金属製スプリングが使用されていてストロークしたり、ドアパネルはボディに差し込むだけなので多少、開閉可能だったりする。

キットの名誉の為に付け加えれば、ドアを閉めた状態でもボディにピタリと収まる。これはパーツの精度が高い証明であろう。

ワイパーは別売りのアフターパーツを使用した。華奢なイメージがより再現可能となる。

実車のジュリエッタにもふれたいと思う。第二次大戦以前のアルファロメオは前述の8c 2300のような少量生産の超が付くプレミアカーのみを生産・販売していたが、戦後は方針転換して大量に生産・販売するメーカーとなった。まずは「1900シリーズ」を発売し、成功を収めた後に「ジュリエッタシリーズ」を計画。

1954年に2ドアクーペのジュリエッタ スプリントを発表し、1955年にスパイダーと4ドアセダンのベルリーナをシリーズに加えた。発表順が「クーペ」→「スパイダー」→「4ドアセダン」というところがアルファロメオらしくて良いが、どのモデルもが好評であった。

ディオラマ仕立てにしてみた。「バール」前に停められたスパイダーに魅了された麗しき女性が、ひと回りしながら鑑賞しているシチュエーション。

「いつかこのクルマを運転してみたい。」と考えながらも「まずは助手席でも良いかな」と妄想中か?

話は変わるが、ジュリエッタ スパイダーは映画「ジャッカルの日」(1973年公開)に登場し、大統領暗殺者の犯行車として大事な役割を果たしている。犯人が銃を隠す為に車体に改造を施し、ボディカラーを塗り替えて捜査の網の目をくぐろうと企てるのだ。

また映画「ナイン」(2009年公開)では、主役である映画監督の愛車としてイタリアの美しい景色を背景に縦横無尽にスパイダーを走らせるシーンが素晴らしい。映画館の大きなスクリーンで鑑賞した際には、その美しさに目が釘付けになってしまった。

クーペのデザインはベルトーネの洗練されたデザインで開発されたが、スパイダーのデザインはピニンファリーナが担当した。ピニンファリーナの手にかかるとますます美しさが増す。

ここまでお楽しみ頂けたでしょうか?残念ながら今回はここまでです。
是非とも「Part 2」をご期待ください。

Text & photo: 桐生 呂目男