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マツダは密かにV6エンジンを搭載したMazda MX-5(マツダ ロードスター)を開発していた!

2026年3月26日

マツダは密かにV6エンジンを搭載したMX-5を製作していた―より高い出力と、より大きな魅力を備えたモデルだ。では、なぜこのプロジェクトは市販に至らなかったのか。

MX-5はこれまで常に最も人気の高いロードスターのひとつであり続けてきた。しかし、多くのファンは依然としてパフォーマンス面に改善の余地があると感じている。より強力なエンジンが搭載されれば、このドライビングプレジャーの象徴は、さらに俊敏なコーナリングマシンへと変貌していただろう。

この発想はマツダ自身の中でも検討されていたようだ。オランダのメディア「AutoRAI」のインタビューで、マツダモーターヨーロッパの研究開発・運営責任者であるクリスチャン シュルツェが明かしたところによると、約20年前、2.5リッターV6エンジンを搭載した「MX-5」のプロトタイプが極秘裏に開発されていたという。

秘密のプロジェクト

このインタビューによれば、複数のマツダのエンジニアが余暇の時間を使い、実験的な「MX-5」を製作していた。おそらくはNC世代をベースに、6気筒エンジンを搭載したものだ。正式な指示を受けたプロジェクトではなく、よりアグレッシブな2シーターを作りたいという情熱と好奇心から生まれた取り組みだった。

第3世代MX-5(NC)は2005年から2015年まで生産された。2008年のフェイスリフト以降のエンジンは、より高回転型の特性が強められている。
Photo:Christoph Börries/AUTO BILD

エンジンはマツダのK型ユニット、たとえば「マツダ 626」にも搭載されていたものが使われた可能性がある。この小型ロードスターにとっては、大幅なトルク向上を意味し、社内では”興味深い”ドライビング体験と表現されていた。もちろん、ポジティブな意味である。

マッチングの問題

しかし、この魅力的なアイデアも現実の前では厳しかった。V6エンジンは単純に背が高すぎ、低く抑えられた「MX-5」のボンネットに収まらなかったのだ。搭載するにはボンネットを持ち上げる必要があり、それはロードスターの流麗なデザインを損なう変更となってしまう。言ってしまえば、見た目の破綻に近いものだった。

さらに深刻だったのは技術的なデメリットである。大型エンジンの追加重量はフロントアクスルに集中し、「MX-5」の持ち味である理想的な前後バランスを崩してしまう。軽快で俊敏なキャラクターは失われることになる。フロントヘビーな「MX-5」―それはマツダにとって完全に受け入れ難いものだった。

2023年末には現行世代MX-5にフェイスリフトが施され、132馬力を発生する。
Photo:Tom Salt/AUTO BILD

最終的に、このV6搭載「MX-5」はワンオフにとどまった。コストが高く、構造も複雑で、見た目にも疑問が残り、そして何よりこのモデルが体現する“純粋なドライビングプレジャー”からかけ離れていたためだ。

それでも、この歴史は示している。マツダがかつて、ファンが今なお望むパフォーマンス向上を「MX-5」に与えようとしていたことを。そして、もしかすると次世代MX-5では、より巧妙な解決策が提示されるかもしれない。

Text: Nele Klein