“雪も走れる夏タイヤ”の最新版 ミシュラン「CROSSCLIMATE 3」の進化を探る(前編)
2026年2月5日
“雪も走れる夏タイヤ”として、非降雪地域で人気が高まる「MICHELIN CROSSCLIMATE」が、モデルチェンジにより「CROSSCLIMATE 3」に進化。その実力をAudi A6 Avantオーナーとともに探ります。
北海道や東北、北陸などの降雪地域にお住まいのドライバーの方は、冬を迎える前にサマータイヤからスタッドレスタイヤへ履き替え、雪への備えも万全というケースが多いでしょう。
一方で、千葉県以西の太平洋側をはじめ、雪がほとんど降らず、降っても年に数回、年によってはまったく降らないこともある、いわゆる「非降雪エリア」では、高価なスタッドレスタイヤの購入をためらう方も少なくありません。
シーズン前後にタイヤを履き替えたものの、結局一度も雪が降らなかった、という経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。また、使わないタイヤを運んだり、保管場所を確保したりするのも意外と手間がかかります。とはいえ、突然の降雪で外出できなくなったり、出先から帰れなくなったりするのは困りものです。
そうした非降雪地域のドライバーの悩みを背景に、近年注目を集めているのがオールシーズンタイヤです。名前のとおり、オールシーズンタイヤは一年を通じて、安全で快適なドライブを支えてくれるタイヤです。サマータイヤに近い走行性能を備えながら、雪道も安心して走れる点が大きな特徴といえます。
さらに、年間を通して同じタイヤを使えるため、冬の前後に履き替える必要がなく、交換の手間や外したタイヤの保管場所を気にしなくてよいのも大きな魅力です。非降雪エリアにお住まいの方にとって、現実的で心強い選択肢のひとつといえるでしょう。
MICHELINのCROSSCLIMATEシリーズもそんなオールシーズンタイヤのひとつ。その最新世代が、2025年9月に日本に上陸した「CROSSCLIMATE 3」です。

CROSSCLIMATE 3は、従来モデルの「CROSSCLIMATE 2」から、さまざまな改良が加えられています。その代表例が「V-SHAPE TECHNOLOGY(Vシェイプ テクノロジー)」です。従来と同じVシェイプトレッドパターンを採用しつつ、新たにセンターグルーブを追加することで、排水性や排雪性をさらに向上させています。加えて、ブロックを細分化してエッジの数を増やすことで、雪道でのグリップ性能も高められています。
また、トレッド面の接地圧分布を均一化し、接地面を安定させる「MAXTOUCH CONSTRUCTION(マックスタッチ コンストラクション)」を採用。これにより、高い耐摩耗性も実現しています。

さらに、「PIANO ACOUSTIC TUNING TECHNOLOGY」によるノイズ低減や、「PREMIUM TOUCH」によって深みのある黒色を表現したサイドウォールデザインも新たに導入されました。転がり抵抗ラベリングで「AA」を獲得している点も、見逃せないポイントです。
そのサイドウォールには、「スノーフレークマーク(3PMSF)」と呼ばれる、山と雪をモチーフにしたイラストが刻まれています。これは、冬用タイヤとして使用できる性能を備えていることを示すマークで、日本の高速道路で冬用タイヤ規制が実施された場合でも、そのまま走行が可能です。

なお、「全車チェーン規制」が出ている状況ではチェーンの装着が必要になりますが、この点はオールシーズンタイヤに限った話ではありません。スタッドレスタイヤであっても同様にチェーン装着が求められるため、オールシーズンタイヤだけが不利になることはありません。自動車パーツ情報
CROSSCLIMATE 2からCROSSCLIMATE 3へ
「Audi A6 Avant 45 TFSI quattro」にCROSSCLIMATE 3を装着したのは、自動車写真家の小林 稔さん。自動車メー カーやメディア向けなどのクルマ撮影や、モータースポーツの写真を撮り続けて、現在、日本レース写真家協会の会長を務める、この分野の第一人者です。

小林さんは、昨年秋、「Volkswagen Golf Touran TDI」からこの「Audi A6 Avant 45 TFSI quattro」に乗り換えました。「Golf Touran」では「CROSSCLIMATE 2」を装着して、“雪も走れる夏タイヤ”としての実力を経験していて、「Audi A6 Avant」でも「CROSSCLIMATE」を装着しようと考えていたそうです。そこで、純正装着のサマータイヤから最新世代の「CROSSCLIMATE 3」に交換することになりました。
なお、今回装着したタイヤのサイズは、「Audi A6 Avant 45 TFSI quattro」の標準と同じ225/55R18です。
取材は、「CROSSCLIMATE 3」に交換した2日後に行いました。そこで、まずは新しいシューズの第一印象を伺いました。
直前まで装着されていたタイヤとホイールに対してインチダウンとなったこともあり、乗り心地が快適なったのが、うれしいところだといいます。目地段差を超えたときのショックも気にならなくなったり、荒れた路面でタイヤとホイールがバタつくこともなくなり、ダンピングコントロールサスペンションが搭載されないこのAudi A6でも、洗練された走りが楽しめるようになったそうです。
ロードノイズも良く抑えられており、コンフォート系のサマータイヤと遜色ない静粛性もお気に入りのポイントです。
さらに、動き出しが軽快になり、クルマの動きそのものの軽くなった印象だということで、これまでのスポーツタイヤよりもむしろ運転が楽しくなったというのも興味深いところです。

この2月には、新潟にある「苗場スキー場」に何度か出かける予定があるという小林さん。後編では、「CROSSCLIMATE 3」と「quattro」の組み合わせが、高速のロングドライブや雪道走行でどんな走りを見せてくれるのかに迫ります。どうぞ、お楽しみに!
■関連リンク
・MICHELIN CROSSCLIMATE 3:https://www.michelin.co.jp/auto/tyres/michelin-crossclimate-3?utm_source=&utm_medium=paidsocial&utm_campaign=%2F%7CX%2F_CVR_-8speed&utm_content=&utm_term=NA&utm_id=)
Text & Photo:Satoshi Ubukata

