特別なポルシェ718ケイマンが販売された この718は本当にプロトタイプなのか?なぜ試作車が販売されたのか?ポルシェに問い合わせてみた
2026年1月27日
特別なポルシェ718ケイマンが販売された。広告には「718 Cayman GTS 2.5(プロトタイプ1号)」と記されているが、なぜこのような個体が販売されているのか。本物のプロトタイプなのか。AUTO BILDが調査する。
「プロトタイプ」という言葉が出てくると、クルマ好きは思わず耳をそばだて、目を見開く。プロトタイプとは、まだ完成していないもののためのテストモデルを指す。自動車の世界におけるプロトタイプの幅は非常に広い。エンジンを搭載しないデザインモデルから、ボディを持たないシートボックス、そして最終的な細部を検証するための量産直前車まで、さまざまだ。

史上初のケイマンGTS
私たちは、この広告を目にしたときに思わず身を乗り出した。「718 Cayman GTS 2.5(プロトタイプ1号)」—待て、ナンバー付きで公道登録されたプロトタイプだと? それが中古車サイトに、あっさりと掲載されている?出品者は広告文でこう書いている。「これはGTSモデルが量産に入って販売される前に製作された、最初のケイマンGTSです」。さらに詳しく調べてみよう。
ドアシルの「Cayman GTS」ロゴ

ノルトライン=ヴェストファーレン州ベルギッシュ・グラートバッハ近郊在住の出品者マリウスは、問い合わせに対し、まず車検証に記載されたキー番号が「0000」である点を指摘した。その後、車台番号を提供してくれたため、私たちはポルシェ本社に連絡を取り、この個体について調査を依頼した。
このケイマンの初度登録日については事実である
回答を待つあいだに、クルマ自体を詳しく見てみよう。これはポルシェ718ケイマン、982型(2016年以降)で、初度登録は2017年12月。2.5リッターの4気筒エンジンは通常350psを発生するが、この個体はGTS仕様で365psを誇る。そして、そのGTSが市場に登場したのも、実際に2017年12月であった。
このGTSが持つと思われる特異な履歴は、初代オーナーも、広告上で2オーナー目とされているマリウスも、改造をためらわせるものではなかった。マリウスは、チューニングへの投資額を約1万ユーロ弱と見積もっている。

ボディカラーは「カララホワイトメタリック」(カレラではなく、カララ大理石に由来する)。出品される1年未満前に、「シルバーサテンマット」でラッピングが施されている。これだけでおそらく5,500ユーロ(約103万円)はかかっているはずだ。純正の20インチ・ポルシェホイール(カレラ・クラシックタイプ)の代わりに、現在はダークカラーのテックアート製ホイール(21インチ)が装着されている。
ポルシェの公式見解
おっと、ポルシェからメールが届いた。「この生産番号は、量産前車両である可能性があると考えられます」と、まずは慎重な書き出しだ。続けて、決定的な証拠が示された。「システム上には『年次途中の量産前管理』および『量産仕様へのコンバージョン履歴』に関する記録も残されています」。つまり、この「プロトタイプ」は、実際に量産前車両であった可能性が高いということだ。

このクルマが、メールによれば「社内である部署に回された」という事実も、ポルシェ広報部の見解では、その裏付けとなるという。
もっとも、ポルシェ側は、このクルマで具体的に何をテストしていたのかについて、詳しく語ることには積極的ではない。

特別なケイマンはいくらだったのか
出品者はこのクルマに72,500ユーロ(約1,363万円)の価格を付けていた。その後、すでに売却されている。工場出荷時点から、まったく普通ではなかった「ポルシェ ケイマン」である。
Text: Frank B. Meyer
Photo: Tim Paffrath/Paffrath Media

