【オールシーズンタイヤの実力】コンチネンタル「オールシーズン・コンタクト 2」をボルボ V60でテスト 雪道編
2026年2月12日
オールシーズンタイヤでどこまで雪道に対応できるのか。この問いに対し、近年の欧州製プレミアムタイヤは明確な技術的回答を提示し始めている。その代表例がコンチネンタルタイヤの「オールシーズンコンタクト 2(AllSeasonContact 2)」だ。今回は首都圏から福島県にある星野リゾート ネコマ マウンテンまでの高速道路、山間部一般道、圧雪路という典型的なスキー場ルートで、その性能を検証した。
今回はちょっと古い「ボルボ V60 T4 Rデザイン(2012)」を使ってテストした。この「ボルボ V60 T4 Rデザイン」は、標準のV60にバンパー、18インチホイール、スポーツシートなどの専用の内外装に変更された上に、専用チューニングされた足回りが加えられた特別仕様車で、1.6Lターボエンジンは180馬力を発生。1,560kgと比較的軽い車重とあいまって実にスポーティーな走りを見せる。ちなみに、トランスミッションはVWの6速DSGが装備されているのが特徴だ。

タイヤ交換前に履いていたのは国内ブランドのスポーツタイヤだった。乗った感じは、明らかにV60にマッチしていないのが、その走りから感じ取られた。スポーツサスペンションと40タイヤの組み合わせに乗り心地の良さを求めてはいけないのだが、それにしても“硬くてグリップしない”タイヤであった。さらに、突然クラッチがつながるように走り出すDSGなので、トルコンATのようにアクセルを踏むとホイールスピンしてしまうから注意が必要だ。恐らくスポーツタイヤ故に相当温まらないとグリップしない特性のタイヤなのだろう。

オールシーズン・コンタクト 2(AllSeasonContact 2)に履き替え
そんなこともあって、5分山を迎えたところで、オールシーズンタイヤに履き替えることにした。3年ほど前に我々は先代の「オールシーズン・コンタクト」をテストしたこともあり、モデルチェンジされてどれだけ進化したのかを確認すべくコンチネンタルタイヤの「オールシーズン・コンタクト2」を選んだのであった。サイズは235/40R18で、前回のメルセデスGLAでテストした235/50R19よりも明らかに“薄い”ため、乗り心地の良さは期待せずにテストを開始した。
今話題のオールシーズンタイヤを検証する コンチネンタルタイヤ「AllSeasonContact」
https://autobild.jp/13841/
オールシーズンコンタクト 2の雪道対応技術
コンチネンタルタイヤ「オールシーズンコンタクト 2(AllSeasonContact 2)」は、冬用タイヤの性能指標である3PMSF(スリーピーク・マウンテン・スノーフレーク)マークを取得している。これは欧州基準において、一定以上の雪上制動性能を有することを意味するもので、日本の高速道路で冬用タイヤ規制が実施された場合でも、そのまま走行が可能だ。

主な技術的特徴
・「C字型ブロック・パターン」ブロック剛性を高め、路面状況に応じたハンドリング性能を向上
・「オフセット・Vシェイプ・パターン」「オープン・ショルダー・グルーブ」が排水性を高めコントロール性能を向上
・「アダプティブ・パターン」と「スマート・エナジー・カーカス」高密度サイプ配置によるエッジ効果の最大化 によりロングライフ性能を向上
・「チリ・ブレッド・コンパウンド」低温域でも硬化しにくいオールシーズン専用コンパウンド
スタッドレスタイヤのように氷雪専用へ極端に振るのではなく、「予測可能で破綻しにくい挙動」を重視している点が設計思想として読み取れる。

C字型ブロック・パターンによりトレッド剛性が向上。優れたハンドリング性能が持続する。
水の排出性能にこだわった「オフセット・Vシェイプ・パターン」&「オープン・ショルダー・グルーブ」が迅速かつ効率的に水を排出し、優れた耐ハイドロプレーニング性能とコーナリング時のコントロール性を向上。


「アダプティブ・パターン」と「スマート・エナジー・カーカス」が低燃費性能の向上とロングライフを実現する。
チリ・ブレッド・コンパウンドが優れたグリップ力とブレーキ性能を発揮する。

高速道路:安定感の高さと低ノイズ
行程の大半を占める高速道路では、まず走行安定性の高さが印象的だった。スタッドレスタイヤにありがちなブロックのたわみや、速度域が上がった際の曖昧さはほとんど感じられない。
直進時の修正舵は最小限で済み、レーンチェンジ時の応答も自然。ロードノイズも抑えられており、ボルボV60の持つ上質なクルージング性能を損なわない。雪道性能を意識したタイヤでありながら、高速移動の快適性を犠牲にしていない点は大きな美点だ。
山間部一般道:路面変化への追従性
高速を降り、標高が上がるにつれて路面はウェットからシャーベット、圧雪へと変化していく。こうしたコンディションの移り変わりは、ドライバーにとって最もストレスが大きい。

「オールシーズン・コンタクト 2」は、グリップの変化が段階的で、挙動の予測がしやすい。アクセルを踏み増した際も、唐突にスリップしてトラクションを失うことはなく、電子制御との協調性も良好だ。ステアリング操作に対しても、フロントが急に逃げるような不安感はない。
圧雪・凍結路:限界の見え方が明確
スキー場手前の圧雪路では、スタッドレスタイヤとの差が最も明確になる場面でもある。絶対的な“噛みつき感”や、アイスバーンでの制動距離という点では、やはり専用スタッドレスが有利だ。
しかし、「オールシーズン・コンタクト2」は限界の訪れ方が穏やかで、滑り始めても挙動が唐突にならない。ブレーキング時も姿勢が乱れにくく、タイヤがどの程度グリップしているのかをドライバーが把握しやすい。
結果として、無理をしなければ十分に安全マージンを保った走行が可能だと感じられた。

寒い中すする喜多方ラーメンがまた格別。
雪道インプレッション総括
「オールシーズン・コンタクト 2」は、「雪道も走れるタイヤ」ではなく、「想定された条件下で安心して雪道を走るためのタイヤ」と表現するのが適切だ。豪雪地帯や日常的な凍結路走行には専用スタッドレスが不可欠だが、都市部在住で年に数回スキー場へ向かうユーザーにとっては、非常に合理的な選択肢となる。

雪道での不安要素を最小限に抑えつつ、高速道路での快適性を高次元で維持する。そのバランス感覚こそが、コンチネンタル「オールシーズン・コンタクト 2」最大の価値と言える。
【オールシーズンタイヤの実力】コンチネンタル「オールシーズン・コンタクト 2」をボルボ V60でテスト 一般道編:https://autobild.jp/61884/
Text&Photo:アウトビルトジャパン

