新型メルセデスCLAハイブリッドに初試乗!だが期待に反して大きな問題が発覚!新型CLAの課題とは?
2026年1月17日
メルセデス・ベンツCLAハイブリッド:期待の新型「CLAハイブリッド」だが、初試乗で大きな問題が発覚。技術的には、新型「CLA」は2022年に発表されたコンセプトカー「Vision EQXX」を参考にしたものだ。
CLA、初の電動モデルへ
それほど昔のことではないが、メルセデスはIAA(国際モーターショー)で、CLAの後継モデルとして位置付けられる、きわめて印象的な電動コンセプトカーを発表している。掲げられた目標は野心的なものだった。800ボルト技術、消費電力量12kWh、そして航続距離750km超。これらの数値から、当初は「絵に描いた餅」と受け止める向きもあったが、今や状況は明らかだ。メルセデスはその約束をしっかりと守ったのである。
走行性能:電動CLAは期待に応える
ホイールベースが2.79メートルと長い新型電動「メルセデスCLA」は、アダプティブダンパーを装備していなくても、路面の凹凸を快適にいなしてくれる。サスペンションはバランスが良く、ハンドリングも終始安定している。ステアリングはダイレクトだが、センター付近にはわずかな遊びがある。最小回転半径が小さい点は明確な長所だ。
一方で、やや説得力に欠けるのが比較的高めの着座位置で、スポーティかつ低く構えたシルエットとは完全には調和していない。しかし技術面では「CLA」は高く評価できる。空気熱源ヒートポンプ、四輪駆動仕様におけるフロントモーターの切り離し機構、そしてリアアクスルに搭載される2速トランスミッションが、消費電力と航続距離の最適化に貢献している。この2速トランスミッションにより、最大1.8トンの牽引能力も実現している。

試乗した「CLA 350 4MATIC」は最高出力354馬力を発生し、0-100km/h加速は4.9秒。WLTPモードでの航続距離は最大771kmとされる。回生ブレーキは最大200kWに達するほど強力で、日常走行において十分な減速力を発揮する。速度制限のある高速道路走行を含めた実走行テストの結果、消費電力量はほぼ15kWh/100km(WLTP値:12.7kWh/100km)だった。しかも、特別に効率重視のエコモードは使用していない。
この数値から算出される実用航続距離は約566km。テスト時の外気温は約18度で、この条件下での結果としては非常に印象的だ。

充電性能も初テストをクリア
充電性能の初テストも実施された。ほぼ空の状態で車両を受け取り、その性能を検証した結果、最大244kWを記録。メルセデスは最適条件下で最大320kWをうたっている。バッテリー残量10%から80%までの充電時間は22分ではなく24分だったが、充電プロセスが一度中断され、再起動が必要だったことを考慮すれば、全体としてメーカー公称値は信頼できると言える。
| テクニカルデータ | CLA200 with EQ Technology | CLA250+ with EQ Technology | CLA350 4 MATIC with EQ Technology | CLA180 | CLA200 |
| 動力 | 電動モーター(後) | 電動モーター(後) | 電動モーター(前後) | 4気筒マイルドハイブリッド | 4気筒マイルドハイブリッド |
| 駆動 | 後輪駆動 | 後輪駆動 | 全輪駆動 | 前輪駆動 | 前輪駆動 |
| 最大出力 | 224馬力 | 272馬力 | 354馬力 | 136+30馬力 | 163+30馬力 |
| 最大トルク | 335Nm | 335Nm | 515Nm | 200Nm | 250Nm |
| 0-100km/h | 7.5秒 | 6.7秒 | 4.9秒 | 8.8秒 | 8.0秒 |
| 最高速度 | 210km/h | 210km/h | 210km/h | 218km/h | 232km/h |
| バッテリー容量 | 58kWh | 85.5kWh | 85.5kWh | – | – |
| 充電 | 200kW | 320kW | 320kW | – | – |
| 航続距離(WLTP) | 541km | 792km | 771km | – | – |
| 消費量 | 12.3kWh/100km | 12.2kWh/100km | 12.5kWh/100km | 4.9L/100km | 4.9L/100km |
マイルドハイブリッドの大きな課題
「メルセデスCLAハイブリッド」のプロトタイプによる初試乗は非常に好印象だったが、市販仕様はやや期待外れだった。
順を追って見ていこう。まずスペックを見る限りでは期待が持てる。0-100km/h加速は7.1〜8.8秒で十分に実用的で、最高速度は最大240km/hと、電動モデルを上回る。電動版と同様、マイルドハイブリッドでも効率性が重視されており、「CLA」の燃費はリッター20.4km〜18.9kmとされている。

しかし、実際にチロルアルプスを走らせると、エンジンの熟成不足が露呈した。特に電動モーター走行からガソリンエンジン走行への切り替えがややぎこちない。加速時には4気筒エンジンがはっきりと回転音を上げるものの、実際の加速はなかなか始まらない。約1秒ほど遅れてようやく車速が伸び始める印象で、この点は明らかに改良の余地がある。ステアリングとサスペンションの出来が非常に良いだけに、残念なポイントだ。
ハイブリッドも電動モデル同様、快適性に優れ、路面の凹凸を滑らかに吸収する。ステアリングと四輪駆動は十分なフィードバックをもたらし、トラクションコントロールをスポーティ寄りに設定すれば、制御不能になることなく、やや積極的な走りも楽しめる。
意外にもリア寄りの四輪駆動
用意される2種類のステアリングモードの違いは確かに感じられるが、その差は小さい。スポーツモードではセンター付近の応答がわずかにシャープで敏感になる一方、コンフォートモードでも曖昧さはない。特に悪条件下では、ステアリングと四輪駆動の組み合わせが際立つ。
駆動力配分は明確にリア寄りで、60%が後輪に配分される。雪上ではその特性がすぐに体感できるが、不安を感じることはない。ただしESPをオンにした状態では、タイトコーナーでのパワーの出方がかなり穏やかで、結果的に車両を強く制御する挙動となる。安全性の面では理にかなっているが、クローズドの雪道ではESPをオフにした方が、CLAははるかに楽しい。

コーナー手前でブレーキをかけ、ステアリングを切り込み、アクセルを踏み込む。四輪駆動システムはある程度のドリフトを許容しつつも、すぐに姿勢を立て直し、「CLA」を安定した軌道へと戻してくれる。もっとも、雪道でなくとも四輪駆動の「CLA」はスポーティにコーナーを駆け抜けることができ、通常の舗装路でも俊敏で、わずかなオーバーステアさえ許す。一方で、車両安定制御システムが常にドライバーをサポートし、破綻を防いでいる。

アルプスのワインディングで「CLA」を積極的に走らせれば、燃費が悪化するのは当然だ。公称値はリッター19.2kmだが、今回の試乗ではリッター12.8kmを下回ることはなかった。それでも、スポーティさを前面に押し出したモデルではないにもかかわらず、コーナリングは十分に楽しい。ただし、エンジンの鈍いレスポンスが、その楽しさを大きく削いでいるのも事実だ。とりわけ、46,243ユーロ(約850万円)というベース価格を考えると、もう一段の完成度を期待したくなる。
メルセデスCLAの価格は約4万6,000ユーロ(約850万円)から(更新情報)
電動モデルに続き、「CLA」は年末に48ボルト技術を採用したマイルドハイブリッド仕様も登場する。メルセデスはすでにこのハイブリッドモデルの受注を開始しており、販売店での車両価格は46,243ユーロ(約850万円)からとなる。設定されるパワートレインは全5種類で、そのうち2種類は四輪駆動仕様だ。

電動「CLA」はすでにしばらく前から受注が開始されており、当初は3つのグレードで展開される。後輪駆動の2モデル、最高出力224馬力の「CLA 200」と、EQテクノロジーを採用した272馬力の「CLA 250+」は、それぞれ49,421ユーロ(約910万円)、55,869ユーロ(約1,030万円)から設定される。一方、最高出力354馬力を誇る「CLA 350 4MATIC(EQテクノロジー搭載)」への価格差はそれほど大きくなく、こちらは60,380ユーロ(約1,110万円)からとなる。
電動CLAシューティングブレークの価格も発表
「CLAシューティングブレーク」のラインアップは、EQテクノロジーを採用した「CLA 250+」からスタートし、価格は57,096ユーロ(約1,050万円)から。最上位モデルはセダン同様、354馬力を発生する「CLA 350 4Matic(EQテクノロジー搭載)」で、価格は61,654ユーロ(約1,140万円)からとなっている。

結論:
多くの点で「CLA」はバランスのとれたパッケージだ。シャシー、快適性、ステアリングは、非常に納得のいくものだ。しかし唯一、エンジンの出来だけが物足りない。レスポンスが著しく遅く、往年のターボラグを思わせる挙動を示す。この点については、正直もっと期待していただけに、メルセデスには早急な改善を求めたい。
Text: Sebastian Friemel and Jonas Uhlig
Photo: Mercedes-Benz AG

