【コンセプトカー情報】プジョーがステアリングホイールを新たに発明!風変わりだが未来を明確に垣間見せてくれる「プジョー ポリゴン コンセプト」とは?
2025年12月24日
プジョー ポリゴン コンセプト(Peugeot Polygon Concept):プジョーが(ステアリング)ホイールを新たに発明!この研究は風変わりだが、それでも未来を明確に垣間見せてくれる。ポリゴン コンセプトにより、プジョーは今後の量産モデルに向けたいくつかの革新を発表している。
「プジョー ポリゴン コンセプト(Polygon Concept)」のようなクルマは、通常であればビデオゲームの世界でしかお目にかかれない存在だ。そして実際、この電動コンセプトカーはいま、人気ゲーム「フォートナイト」内の専用アイランドに登場している。
しかし、それで終わるわけではない。どれほど奇抜なビジョンに見えようとも、いつの日か―少なくとも部分的には―現実世界へと踏み出すことが想定されているからだ。
将来、プジョーが「ポリゴン コンセプト」に本当に近い姿の車両を市販するかどうかは、現時点では未知数である。ただひとつ確かなのは、このコンセプトカーを通じて、同ブランドが数々の新機軸やイノベーションを提示している、という点だ。
長方形のステアリングホイールを備えたプジョー ポリゴン コンセプト
まずはステアリングホイールから見てみよう。「ポリゴン コンセプト」には「ステアリング スクエア」という名称の方がふさわしいかもしれない。なぜなら、このコンセプトカーのインテリアには、丸いステアリングホイールではなく、プジョーが「ハイパースクエア」と呼ぶ長方形のステアリング装置が搭載されているからだ。

しかし、より重要なイノベーションはやや目立たないところに隠されている。ポリゴン・コンセプトには、ステア・バイ・ワイヤ・システムが搭載されているというのだ。プジョーはこの技術を、2027年以降に量産車へ導入する計画としている。このシステムでは、ステアリングホイールの操作が機械的な接続を介さず、純粋に電子制御によって前輪へ伝達される。
さらに「ハイパースクエア」は、車速に応じて操舵角を最適化することで、駐車時の操作を簡素化する設計となっている。駐車シーンでは左右それぞれにほぼ1回転分の舵角が得られ、ステアリングホイールのわずかな操作だけで大きく切ることが可能になるという。ただし、この技術が2027年以降の量産車にも実際に採用されるかどうかは、現時点では不透明だ。
フロントウインドウに31インチディスプレイ
「ポリゴン コンセプト」のインテリアを覗くと、従来型のメーターやディスプレイが一切存在しない点に、まず目を奪われる。これはもうひとつの革新によるもので、あらゆる情報がヘッドアップディスプレイのように、フロントウインドウへ直接投影される仕組みだ。具体的には、幅24cm、高さ74cmに相当する、31インチの表示エリアが用いられている。
しかし、より重要な革新は、もう少し隠れたところにある。「ポリゴン コンセプト」には、「ステア バイ ワイヤ システム」が搭載される予定だ。プジョーは、2027年からこの機能を量産車に搭載する予定だ。このシステムでは、ステアリングホイールの動きが、純粋に電子的に車輪に伝達されるだけになる。また、ハイパースクエアは、それぞれの速度に合わせて、非常に小さなステアリング角度を持つことで、駐車を容易にするものだ。つまり、駐車時には、各方向にほぼ1回転分だけ回転できるため、ステアリングホイールをわずかに動かすだけで十分なのだ。しかし、この技術が2027年から量産車に搭載されるかどうかは、現時点ではまだ不明だ。

「ポリゴン コンセプト」のエクステリアは、現在のプジョーのデザイン言語をさらに発展させたものだ。爪痕のようなライトのシグネチャーは引き続き採用されているが、新たに解釈され、フロントとリヤに3本のLEDストリップとして表現されている。これらはそれぞれ、さまざまなグラフィックや色を実現するための多数のマイクロLEDで構成されている。さらに、CピラーにもマイクロLEDディスプレイが搭載されている。ここでは、車両の充電状況に関する情報が表示される。
結論:
このコンセプトカーについては、特定のモデルを予見するものではないことは明らかだ。むしろ、プジョーが今後数年間で量産車に取り入れたいと考えているさまざまな革新技術が盛り込まれていると言えよう。
Text: Kim-Sarah Biehl
Photo: Stellantis

