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【テスト】電動トゥインゴ フランスのキュートなコンパクトEV その実用性は?

2021年1月2日

魅力ある選択肢? いずれいつかは電気自動車に乗らなきゃならないならトゥインゴのEVってありかもー。

ルノー トゥインゴが電動モーターで完璧な走りを実現。1990年代に小型車の伝説となったルノー トゥインゴ。ついにその電動バージョンが登場した。そして、その運転性能は? 我々は早速初テストを敢行した。その結果は?

親しみやすい成功したデザインや、小さなスペースの中に十分なスペースを兼ね備えたフランス製小型車に電動モーターが搭載された。
そして、アクセルを踏み込むと、ほぼ無音の加速とともに、ルノー トゥインゴ エレクトリックは走り出す。

2020年12月から市場投入された、電動ルノー トゥインゴは、Z.E.バリアントとして、82馬力(60kW)を発揮し、160Nmの最大トルクは、非常に活発な発進と推進力を保証する。
1.2トンの後輪駆動車は、高速道路に進入する際にも、他の車を引き離しながら強力に加速していく。
スリムで3.64メートルという長さで、ターニングサークル(旋回円)も極めて小さい。
3気筒ターボの煩わしいガタつきも消え、リアの電動モーターと車軸間のバッテリーパックによる150kgの重量増も、間もなく生産終了となるスマート フォーフォーのツインモデルにはちょうどいい。
電動トゥインゴの方が路上での座り心地が良く、コーナーを駆け抜けるのも楽しい。

街中やちょっとしたお出かけには十分なバッテリー容量が備わっている。
だから時速138キロでスピードリミッターが働き、楽しみが終わっても問題ない。
このような「ミニランナバウト」は、これ以上速く走る必要などないからだ。
もちろん「エコモード」ではもっと遅い。
そしてその制限速度は106km/hに設定されているが、街中ではそれで十分な上に、「エコモード」によって10%以上の航続距離が得られるようになっている。
消費電力は標準で16kWhなので、1回の充電で190km走れることになる。
市内中心部で使用するだけならば、航続距離はさらに270kmへと伸び、22キロワットの充電電流でチャージすることも可能だ。
2.49mという長さのホイールベースのおかげで、ほぼ十分に利用可能なスペースが備わっている。
219~980リットルの荷室スペースも、セグメント内ではトップクラスだ。

それだけで十分だ: 街乗りだけであれば、トゥインゴは1回の充電で最大270kmの走行が可能だ。

実質価格は12,000ユーロ(約152万円)
電動バージョンのトゥインゴのフルネームは、ルノー トゥインゴ Z.E. エクトリックという長いものだ。
しかし、約1万ユーロの電気自動車補助金(連邦政府から 6000ユーロ、ルノーから3900 ユーロ)を差し引いた後の12,000ユーロという実質価格は、リーズナブルというよりも、超バーゲンだ。
少なくとも補助金を受けた電気自動車として、ルノーのトゥインゴは、通常モデルのトゥインゴの素晴らしい代替品としてだけでなく、通常モデルより明らかに良い車だと言える。

らしいと言えば、ルノーらしいインテリアデザインだ。見た目にはとてもキュートだが、デジタルシステムはコンパクトカーの最小限のレベルだ。

うーん、悩むなあ。
街乗りだけならコンパクトEVで充分だ。
ホンダeかフィアット500eかトゥインゴZ.E. エレクトリックか、それともプジョーe-208か…。
どれもクールで、キュートで、街乗りには良さげなEVだ。
さらにルノーにはゾエという選択肢さえある。
ニッサン リーフもなかなかデザインが良くなった。
実に悩ましい…。
しかし、価格的にも、サイズ的にも、そのキュートなデザイン的にも、電動トゥインゴは、街乗りEVとしてはベストチョイスと言えそうだ。

現行ルノー トゥインゴは出た時からなかなかかわいく、ちょっと気になる一台ではあったが、特にDCTと呼ばれるトランスミッションに完成度がいまひとつ良くなく、昔のトゥインゴのような大人気者になれずにいる、というのがなんともかわいそうな存在である。ボディーなどをはじめとするパッケージングの基本は良いわけだし、お洒落でかわいいことは確かだから、こういうクルマこそいっそのことEVだったら、と思っていたら登場したのが今回の一台である。

「シティランナバウト」と考えれば、こっちのほうが魅力的だとも思うし、これならばベースモデル?というか兄弟車であるスマート同様、EVが主流になってもよいかもしれない、とも思う。確かにまだ航続距離などには不安な部分は多いが、数年もすれば価格も下がり航続距離も伸びて、自然とEVと内燃機関のどちらにするか、真剣に悩む時代になっていると予想できる。
その場合、この電動トゥインゴも新しいフィアット500eも購入を大いに悩む対象になるだろう。ということは、つまりクルマとして魅力的ということが必要という当たり前の話にはなるわけだが、電動トゥインゴも500eもその場合には大きなセールスポイントを持っているといえよう。
かわいい、あるいはお洒落さ、スマートさというのは、こういう小型車にとってやはりとっても大切なファクターなのだ。

Text: Stefan Grundhoff
加筆:大林晃平
Photo: Groupe Renault