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【この唯一無二のランボなんぼ?】戦闘機のような外観とV12パワー 世界に1台だけの存在「ランボルギーニ プレグンタ」その想定落札価格は?

2025年9月29日

ランボルギーニ プレグンタ(Lamborghini Pregunta):ランボルギーニの唯一無二、ユニークな1台がオークションにかけられる。

戦闘機のような外観とV12エンジンのパワー。この車をご存知だろうか?ジェット戦闘機のような外観、スーパーカーのようなサウンド、そして世界に1台だけの存在。何十年もの間、厳重に保管されていたこのコンセプトカーが、再び脚光を浴びることになる。

熱心なファンでさえほとんど目にしたことがないランボルギーニ、「プレグンタ」。1998年のパリサロン(パリモーターショー)で発表されたこの車は、フランスの車体メーカー、ウーリエ(Heuliez)と共同で開発された。1990年代のワイルドなランボルギーニ時代を再び最高潮に導いた、唯一無二の車だ。

デザインはマーク デシャン(Marc Deschamps)が担当した。彼のモデルとなったのは、フランスの戦闘機「ダッソー ラファール(Dassault Rafale)」だった。マットグレーの塗装は航空機から採用されただけでなく、「ラファール」とまったく同じ色合いだ。ガラス製のコックピットと2つの取り外し可能なルーフパネルが、ジェット機の外観を強調していた。そして、ボディは完全にカーボン製だった。1998年当時としては、技術的な主張の強いデザインだった。

ジェット機のようなコックピット

インテリアも未来的なデザインで統一されていた。ドライバーは、F1から着想を得た、マニエッティ マレリ(Magneti Marelli)製のフルデジタルコンビネーションメーターを見ることができた。サイドミラーの代わりに、カメラが車の後方の状況を中央のスクリーンに映し出した。

ランボルギーニ プレグンタのジェット機のようなコックピット:ユニークな車内のブルーのアルカンタラシートとデジタルディスプレイ。

シートは、コックピットのように、鮮やかなブルーのアルカンターラで覆われ、ブラックのアクセントが組み合わされていた。ガラス繊維製のライトバンドが車内を優しく照らし、全体を引き立てた。さらに、当時としては最先端のナビゲーションシステム、アルパインのサウンドシステム、シュロス社の4点式シートベルトも装備されていた。ショー効果のあるハイテク技術と、数年後に量産車に導入される技術への展望がここにはあった。

ランボルギーニ ディアブロの心臓を持つパワーハウス

エンジンルームには、「ディアブロ」で知られる537馬力のV12エンジンが搭載されていた。0から100km/hまでの加速は3.9秒、最高速度は333km/hだった。ギアチェンジは、5速マニュアルのクラシックな方式で、パワーは後輪のみに伝達された。電子的な補助装置のない、純粋なスーパースポーツカーの体験だ。

エンドパイプもジェットエンジンのように見え、ランボルギーニ プレグンタの戦闘機というテーマにぴったりだ。

特別に開発された、触媒のないクイックシルバーエキゾーストは、この唯一無二の車の妥協のないキャラクターを強調している。一貫性があり、過激である – 車全体と同じだ。

永遠に唯一無二の存在

「プレグンタ」は、当初、個人コレクションに収められていた。2021年、ランボルギーニによって認定され、博物館に展示された。実験がより過激に許容されていた時代を偲ぶ、記念の1台として・・・。

上から見ると、運転席と助手席のエリアが明確に分離されていることがわかる。

そして、「プレグンタ」は再び大舞台に戻る。2025年10月10日、ベルギーの「ゾウテ コンコース(Zoute Concours)」でオークションにかけられる予定だ。オークションハウス「ブロード アロー」は、二度と再現されることのないこのランボルギーニのユニークな1台に、250万から350万ユーロ(約4億3,750~6億1,250万円)の落札価格を見込んでいる。

Text: Marie Milius
Photo: Broad Arrow Auctions