キャデラック、F1参戦に向けて最強布陣を発表 ボッタス&ペレス、2026年のデビューシーズンを牽引
2025年9月22日

キャデラックF1チーム(Cadillac Formula 1® Team)が、2026年のF1デビューシーズンに向けて2人のトップドライバーを発表。その名はバルテリ ボッタスとセルジオ “チェコ” ペレス。合計16勝、100回を超える表彰台、そして500戦以上の参戦経験を誇るベテランコンビが、アメリカの名門ブランドをF1という最高峰の舞台へと導く。
ボッタス「これは単なるプロジェクトではない」
メルセデスAMG F1で数々の栄光を経験したボッタスは、今回の決断を「新しい挑戦」であると同時に「長期的ビジョン」だと語る。
「ここには野心と確かな基盤がある。アメリカンモータースポーツの象徴であるキャデラックと共に、ゼロからチームを築き上げることは特別な機会だ。」
ペレス「チーム・オブ・ジ・アメリカズを目指す」
レッドブルF1でキャリアを輝かせたペレスも、新天地での挑戦に意欲を隠さない。
「キャデラックという名をF1に持ち込む責任は大きい。しかし、我々は必ず成長し、やがてフロントを争うチームになる。アメリカ大陸を代表するチームとして、多くのファンの誇りとなりたい。」
チーム体制
チームはGM(General Motors)とTWGモータースポーツ(TWG Motorsports)の全面支援を受け、米国インディアナ州フィッシャーズ、ノースカロライナ州シャーロット、そして英国シルバーストンを拠点に活動する。アメリカの技術力とヨーロッパのレーシングノウハウを融合させた「新世代アメリカンF1チーム」としての体制を整える。
チーム代表グレーム ロウドン(Graeme Lowdon)は「経験豊富な二人の加入は明確な意思表示だ。速さだけでなく、チームをゼロから作り上げるためのリーダーシップが不可欠」と語り、万全の準備を強調した。
キャデラックF1チームおよびTWGモータースポーツのCEO、ダン タウリス(Dan Towriss)は「ボッタスとチェコは、才能、成熟、そしてドライブ(推進力)の完璧なバランスをもたらしてくれる。彼らは単なる優れたレーサーではなく、チームを築き上げ、協力し合い、そしてキャデラックF1チームが何を体現するのかを定義するプロフェッショナルでもある。この瞬間は、単なるラインアップ発表以上の意味を持つ。アメリカン・モータースポーツにおける、大胆な新章の始まりなのだ」と、経験と野心の相乗効果を強調した。
GM社長マーク ロイス(Mark Reuss)も「キャデラックのF1挑戦は、アメリカンモータースポーツの進化そのものだ」とし、この挑戦がブランドにとって歴史的な一歩であることを力強く宣言する。

Photo:TWG Motorsports
ドライバープロフィール:
バルテリ ボッタス(Valtteri Bottas)
国籍:フィンランド
生年月日:1989年8月28日
F1デビュー:2013年
出走:246戦
優勝回数:10回
表彰台:67回
ポールポジション:20回
ファステストラップ:19回
ランキング:年間2位(2019、2020年)
セルジオ ペレス(Sergio Pérez)
国籍:メキシコ
生年月日:1990年1月26日
F1デビュー:2011年
出走:281戦
優勝:6回
表彰台:39回
ポールポジション:3回
ファステストラップ:12回
ランキング:年間2位(2023年)
ゼロからの挑戦を選び、経験豊富な二人を核に据えたキャデラックF1チーム。2026年、アメリカンブランドの威信を背負い、F1という頂点に挑むその姿は単なる新規参戦ではなく「アメリカ大陸を代表するチーム」の誕生を意味している。キャデラックが描くビジョンは、単なる夢物語ではない。ボッタスとペレスの存在こそが、その確かな現実性を証明している。
Text:アウトビルトジャパン
Photo:ゼネラルモータース・ジャパン