【クラッシュ!】約3億円相当のカレラGTが転落事故!その回収作業は困難を極めた
2025年8月25日

ポルシェ カレラGT(Porsche Carrera GT):オーストリアでポルシェ カレラGTが雨で滑りやすい道路で転落事故を起こした。その回収作業は困難を極めた。
オーストリア放送協会(ORF)ザルツブルク支局の報道によれば、シンガポール出身のドライバーが、28.5kmのポストアルム街道で、612馬力の「ポルシェ カレラGT」のコントロールを失い、斜面を滑り落ち、複数の木の間に挟まって動けなくなった。
事故の経緯については公式な情報はなく、悪天候が要因の一つとみられている。612馬力の後輪駆動の「カレラGT」は、運転が難しいモデルの1台として知られている。運転支援システムはABSとトラクションコントロールのみが搭載されている。つまり、わずか1,270台しか製造されていないポルシェは、熟練した運転技術と繊細なアクセル操作を要求する。特に雨で濡れた路面ではなおさらだ。シンガポール人ドライバーは、この教訓を痛い目に遭って学ばなければならなかったようだ。

この少なくとも170万ユーロ(約3億円)相当のポルシェ カレラGTはハイデルベルクで登録されている。同地域で同時に行われていた他の「カレラGT」、「918スパイダー」、「GT2 RS」との走行イベントに参加していた可能性があるが、これは確認されていない。
ストローブルのボランティア消防団が発表した写真からは、深刻な状況が推測されたが、幸いにも運転手と乗客は無事だった。どうやら、ポルシェ カレラGTは後退しながら斜面を滑り落ち、複数の木に衝突したようだ。その結果、後部バンパーが破壊され、後部サイドパネルが剥がれ落ち、展開式スポイラーも損傷した。専門家でなくても、損害が数十万ユーロ(数千万円)に及ぶことは明らかだ。
車両の回収に約4時間かかった
車両の回収は専門業者によって行われた。複数の木が伐採され、木の根も除去された。作業はおよそ4時間に及んだ。

わずか89台限定
事故に遭った「カレラGT」は、フランスの村にちなんで名付けられた「フェイエンセイエロー」という色で89台限定のうちの1台だ。この特別塗装は「スピードイエロー」に似ているが、はるかに希少な1台だ。
通常の「カレラGT」が150万ユーロ(約2億6千万円)から取引されていることを考慮すると、この個体の価値は170万から200万ユーロ(約2億9,500~3億5千万円)の間と推定される。この価値を考慮すると、修理は確実に価値がある。次回は、オーナーが特に雨の日は慎重に運転することを願っている。
Text: Jan Götze
Photo: Freiwillige Feuerwehr Strobl