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【新着情報】トヨタ カムリをリフレッシュ インテリアは大幅に変更

2020年11月28日

トヨタは、2019年に14年ぶりに欧州で再導入したカムリをマイナーチェンジした。

2021年、北米や日本で新たなエクステリアをまとうことが発表されているトヨタ カムリだが、欧州仕様の2020年モデルは、その新スタイリングを纏っての登場となる。

トヨタは2021年モデルに向けて、カムリのフロントを改良することによってリフレッシュする。
先代モデルとの違いは、フロント下部のワイドなエアインテークのデザインを一見しただけでわかる。
削り出しと横縞のグリル形状の変更により、中央部に台形が形作られている。
そしてサイドはクロームクリップで縁取られている。
これにより、新型カムリはよりスポーティになっている。
ホイールも、17インチと18インチサイズの新しいホイールを採用している。

カムリの新しいインフォテイメント

フェイスリフトにおける大きなステップは、リデザインのおかげではるかに現代的に見えるようになったインテリアだ。
これは主に、より大きな9インチのスクリーンがダッシュボードに搭載されたことによる。
もちろんタッチ機能はあるが、トヨタはまだ従来のスイッチやボタンから離れたいとは思っていないようで、それらは依然ディスプレイの左右に備わっている。
新しいソフトウェアのおかげで、インフォテインメントの読み込みが速くなっていて、スマートフォンもApple CarPlayやAndroid Autoを介して結合することができるようになっている。
ドア、インストルメントパネル、ダッシュボードには、フェイスリフトに伴って、2種類の新しい装飾が施されている。
追加料金で、新しいパンチングレザーシートカバー(ベージュとブラック)も用意されている。

ダッシュボード上の新しいインフォテイメントスクリーンで、インテリアのルックスはよりモダンなものになった。

ハイブリッドドライブは218馬力のままだ

もちろんカムリの様々な機能も2021年バージョンに向けてアップデートされる。
緊急ブレーキシステムには、回避行動を取る際に役立つステアリングアシストも搭載されるようになった。
旋回時にドライバーが対向車を見落とした場合、自動的にブレーキをかけるようになっている。
アダプティブクルーズコントロールは、交通標識認識とネットワーク化されており、例えば、制限速度70km/hのゾーンであれば、そのことを認識し、それに応じて速度を調整するようになっている。
そして、新しいレーンキーピングアシスタントは、ステアリングの衝動を利用して車を自車のレーンに戻す。
電子デバイスの進化は日進月歩なので、これからもバージョンアップされるだろう。

変わらないのは走りだけだ。
トヨタ カムリはこれまで通り、内燃機関が2.5リッターのガソリンエンジンとなる218馬力のハイブリッドドライブのみの設定となっている。
価格は先代とほぼ同じ水準で推移するはずだ。
その価格設定は38,982ユーロ(約487万円)からとなっている。

トヨタ カムリのハイブリッド駆動システムは、モデルチェンジ後も218馬力を発揮する。

そういうわけで現行のカムリ、僕は好きなクルマだが、残念だったことが2つある。一つはフロントグリル(の特にバンパー下部のエアダクトみたいになっているウネウネ部分)がちょっと脂っこく、しつっこいデザインなので、もう少しあっさり実用車っぽかったらいいのにと思うことと、内装のダッシュボードの真ん中部分、左右からの線が複雑に交差して交わる三角州(?)の部分の処理が、ちょっと空き地が多かったりして、デザイナーがちょっと遊びすぎてるんじゃないか、と思うところの2点である。
前者に関しては今回のマイナーチェンジですっきりとしたご面相になり、街であっても驚くような処理でなくなった、これでこそブレッドアンドバターカーである。
後者に関しては残念ながらそのままでちょっと複雑な構成のデザインだ。きっとここを直すのには多大な費用がかかるからだろうから、新しいダッシュボードは次のフルモデルチェンジカムリを期待して待とう。ついでにその時は重ったるい処理のステアリングホイールも、もう少しだけすっきりしてくれたら文句はない。

という些末な部分に関する個人的な要望はあるものの、今度のカムリも僕はかなり好きで、トヨタのセダンで買うのならこれ(か、センチュリー)だ。こんな大きな体躯なのに燃費もめちゃくちゃいいらしい。これからも世界のブレッドアンドバターセダンとして記録を伸ばせるように、頑張ってほしい。

Text: Katharina Berndt
加筆:大林晃平
Photo: Toyota