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日産リーフはE-ハッチバックから、最先端のテクノロジーを搭載したE-クロスオーバーへと進化!全情報!

2025年8月7日

コンパクトな電動車の先駆者「日産リーフ」が、現代的なファミリー向け電気自動車へと進化。75kWhのバッテリーを搭載し、航続距離604キロメートルのリーフを初試乗。

日産リーフは、まさに“アイスブレーカー(氷を打ち砕く存在)”だ。そう、読み間違いではない。格納式ドアハンドルは非常に強い力で跳ね上がるため、たとえ氷が張っていてもまったく問題ない。このため、この空力的トリックも、氷点下の寒さの中でも心配が少ないものとなっている。日産リーフの第3世代モデルは、メガーヌE-TECHエレクトリックや日産アリアなどと同様に、CMF-EVプラットフォームをベースとしている。

そのため、「リーフ」はクロスオーバー車に近いデザインになった。それに応じて、サイズも変更され、新型「リーフ」は全長4.35m、全幅1.81m、全高1.55mとなっている。これは、乗客にとって特に嬉しい変更だ。

3-in-1ドライブから214馬力を発揮する新型日産リーフ

さらに重要なのは技術だ。「リーフ」は、日産初の電気自動車として新しい「3-in-1」電気駆動システムを採用している。このユニットはインバーター、減速ギア、および実際の電動モーターを一体化しながら、前世代の電動モーターよりも10%コンパクトで、最大160kWの出力と355Nmのトルクを発揮する。この仕様により、「リーフ」は静止状態から100km/hまで7.6秒で加速し、最高速度は160km/hに達する。

日産リーフは2026年春に販売店に導入される。

駆動システムの性能は、常にエナジーストレージシステムと密接に関連している。新型「リーフ」のエナジーストレージシステムは、従来モデルよりも高性能化されている。バッテリー容量は2種類から選択可能だ。一つは52キロワット時のバッテリーで、航続距離436kmを実現し、130キロワットのモーター(345Nm)と組み合わされている。加速時間は1秒長くなるが、最高速度は同じだ。より強力なエンジンは、75kWhのバッテリーを搭載した「Extended」バージョンに採用されており、最大604kmの航続距離を実現する。高速道路で130km/hで巡行した場合、1回の充電で330km以上走行可能とされている。

14.3インチの2つのモニターは車内空間にぴったりと馴染む。

これらの性能を実現するためには、バッテリーが常に最高の状態を維持する必要がある。そのため、オンボードチャージャーはAC充電時でも11kWの充電時にバッテリーを温める。高電圧バッテリーは、駆動系、エアコン、バッテリーが連携する統合された熱循環システムの一部だ。最大DC充電出力は、大容量バッテリーの場合150kW、平均105kWだ。30分未満で、417km(20~80%)または52kWhバッテリーの場合277km分の電気が充電される。さらに良い点は、V2G(Vehicle-to-Grid)として市販の家電製品の電源としても使用でき、3.6kWの電力を供給できることだ。

最適なCd値を持つボディ

この電動クロスオーバー車の重量は1789~1937kgだ。これは、より薄型になったが、重量も重くなったバッテリーが要因のひとつだ。優れた航続距離は、優れた空力特性によるもので「リーフ」の空気抵抗係数は0.25だ。「最初のリーフから多くのデータを収集し、そのすべてが3代目に反映されています。効率が最優先事項です。そうして初めて航続距離を実現できるのです」と、チーフエンジニアの磯部弘樹氏は説明する。アンダーボディ、最適化されたフロントバンパー、17度の角度で傾斜したリヤウィンドウなどの細部が、風切り抵抗の低減に貢献している。

日産リーフの試乗では、車内の静粛性が印象的だった。マクファーソン式フロントサスペンションとマルチリンク式リアサスペンションを採用したシャシーは、基本的に「アリヤ」と同じで、快適な乗り心地を実現しているが、凸凹道ではやや硬い印象だ。「リアサスペンションは、後部座席の乗客が乗り物酔いにならないように調整しています」と磯部氏は説明する。基本的に、このE-クロスオーバーはニュートラルで乗り心地の良い車だが、高速コーナリングではその重量が影響して、アウトにはらんでしまう傾向にあるのだが、このアンダーステアもドライバーにとって大きな問題になることはなく、限界に近づくとステアリングが丁寧に警告を発する。そのため、「リーフ」は軽快かつリラックスして走行することができる。

4つの走行モードから選択可能

「リーフ」には、「エコ」、「ノーマル」、「スポーツ」、「パーソナル」の4種類の走行モードが用意されており、自分の好みに合わせて設定することができる。各プログラムには明らかな違いがあり最もリラックスして走行できるのは「ノーマル」または「エコ」モードだ。「スポーツ」モードは楽しい走行が可能だが、バッテリーからの電力消費も大きくなる。ステアリングホイールにあるスイッチで設定できる4つの回生ブレーキモードが、エネルギーをバッテリーに戻す。「E-Step」モードはワンペダル運転に対応しているが、「日産リーフ」はセーリングモードも可能だ。ナビゲーションシステムに従って充電ステーションに近づくとバッテリーが自動的にコンディショニングされる。

75kWhのバッテリーを搭載したリーフは、最大604km走行可能だ。

2つの14.3インチモニターを備えた室内は、居心地の良い空間となっている。これは、熱を遮断するだけでなく、乗員室内に快適な光を届ける調光可能なパノラマガラスルーフにも起因している。一方でコクピットの下方にはチープなハードプラスチックが目につくのが残念だ。ヘッドアップディスプレイや360度カメラも搭載されている。インフォテインメントシステムはOTAに対応し、操作パネルの回転式ダイヤルには明確なクリック感があり、ピアノブラックの仕上げもインテリアの質感を高めている。「日産リーフ」は2026年春に販売開始予定だ。

Text: Wolfgang Gomoll
Photo: Nissan