【比較テスト】コンパクカー対決 BMW対アウディ対VW対メルセデス 勝者は?
2020年11月4日
VW Golf 8, Audi A3, BMW 1 Series, Mercedes A-Class: Compact in test
ゴルフ8には、1シリーズ、A3、Aクラスでさえ苦戦している。
ガソリンエンジンと自動変速機を備えた4台の優れたコンパクトカーの比較: BMW 1シリーズ、アウディA3、VWゴルフ、メルセデスAクラス。この4台を比較してみた!
コンパクトカー。
それは以前には何となく、「パンとバター」のようなものだった。
あまり高価ではなく、あまりパワフルでもない、そして過度に興奮もしない。
すべてのユーザーのための非常に堅実な乗り物。
しかし、今日では、少なくともアウディA3、BMW 1シリーズ、メルセデスAクラス、VWゴルフというパンの上には、トッピングとして、バター以上のものがいろいろと載っている。
例えばそれは、パフォーマンス、豪華さ、ディテールにこだわった装備、電子デバイス、などなどだ。
150馬力のゴルフ1.5のeTSIでは、例えば、VWはフードの下に48ボルトの「オルタネーター」を備えていて、加速時に効率よく燃焼させるための電力を供給するのに十分な役割を果たす。
eTSIとして、ゴルフは、高価だが、その7速DSG、バーチャルコックピットなどがきちんと装備され、アップグレードされている。
その新しい兄弟車であるアウディA3も、同様のものを装備していることは言うまでもない。
アウディでは、これはスポーツバック35 TFSI Sトロニックと呼ばれ、7つのギアとデュアルクラッチトランスミッションを含み、ゴルフと全く同じ原理で機能する。
メルセデスのA 200は、そのスリムな1.3リッターから163馬力を発揮する。
4本のシリンダーすべてが常に稼働している必要はなく、巧妙な技術のおかげで、4本中2本のシリンダーは状況に応じて休止させることができるようになっている。
これは言うまでもなく燃料を節約するのに役立つ。
BMWは小型3気筒エンジンだが、その3本のシリンダーで優れたパフォーマンスを発揮する。
1.5リッター3気筒ターボガソリンエンジンを搭載した118iは、典型的なダウンサイジングの原則に従って、燃費の面で効果的に機能している。
各モデルの詳細と結果:
第4位 800満点中539点: メルセデス A 200
速く、強靭で、安全。しかし高い。
第3位 800満点中542点: BMW 118i
活き活きとしたマシン、優れたブレーキ、シンプルな操作コンセプト。
第2位 800満点中560点: アウディA3スポーツバック 35 TFSI
非常に生き生きとしたゴルフのカウンターパート。値段は高めだが、より洗練されている。
栄えある1位 800満点中566点: VWゴルフ 8 1.5 eTSI
4台中最高のモデルで、走りも最高。
結論:
VWゴルフ8とアウディA3は同じ技術的基盤を共有している。
したがって、2台は特性が似ているが、最終的にはVWが僅差で1位を獲得した。
BMWはより小さなエンジンでスタートして、そのことを感じさせないパフォーマンスを見せる。
メルセデスは優れているが、とても高価で、それが今回の比較テストでは敗因となった。
結局どの車もVWゴルフ8にはかなわなかったのか……ちょっと拍子抜けした感じもするが、やっぱりなぁ、とも思った。
なぜならば、ゴルフは、フォルクスワーゲンを支える車種だから、力の入れ方が違う、というのが原因ではないかと考える。
メルセデスならばCとかEとかS、BMWならば3とか5とか7、アウディは……ちょっと断言できないがA4か、A6か、A8のクアトロだろうか、とにかく各メーカーで最も力を入れて開発している車種というのは、そういうところなのではないか、と思う。
もっとも現在は各社ともSUVに力を入れたりしている可能性もあるが、それだってベース車種が問題なところもあるし、とにかくどのメーカーも直球勝負している車種は、そんなところなのではないだろうか。
そういう意味ではフォルクスワーゲンにとっての全力投球は、パサートでもなければ、ポロでもない。とにかくフォルクスワーゲンにとっての勝負球はゴルフ。ゴルフあってのパサートだしポロ、というのが今回の勝負を決めた大きなファクターなのではないかと推測する。
あとは価格とブランドイメージとのバランスだろうが、まだまだそういう意味でもVWゴルフは横綱的存在と言ってよいと思う。
Text: Jan Horn, Mirko Menke
加筆:大林晃平
Photo: Olaf Itrich / AUTO BILD