【初テスト】 アウディQ2がフェイスリフト
2020年10月30日
アウディQ2 初試乗インプレッション
アウディQ2のフェイスリフトモデルは運転して楽しいが、かなり高価だ。フェイスリフトされたアウディQ2は、スポーティだということが最初のドライブで納得できる。しかし我々の初テストでは、その価格とナビゲーションシステムだけが残念な結果となってしまった。
3年ぶりにアウディがコンパクトSUVのQ2をフェイスリフトした。
我々は、この新型Q2がどのように動くのかをテストしてみた。
しかし、我々は車に乗り込む前であっても、Q2の主要な欠点について話をする必要がある。
その高い価格だ。
テストに供した写真の車は、150馬力、7速ダブルクラッチと四輪駆動の35 TDIだが、ベース価格で、34,313ユーロ(約428万円)というコストがかかるのだ。
テスト車は「エディションワン」で、19インチホイール、マトリックスLEDヘッドライトとLEDテールライト、Q2ロゴとルーフエッジスポイラーを備えたデザインフォイル、レザーシート、黒のヘッドライナーと3本スポークレザーステアリングホイールを兼ね備えている。
アウディは、このパッケージのために7,311ユーロ(約91万円)を必要としている。
「エディションワン」は、Sラインパッケージ(36,946ユーロ=約461万円)のみという設定ではあるが、前述のパッケージ7311ユーロに加えて、ナビゲーションシステム、デジタルスピードメーターとメタリックペイントをプラスすると、47,414ユーロ(約592万円)になってしまう。
スポーティで張りのあるチューニング
それでは、運転してみての印象、ドライビングインプレッションやいかに?
150馬力のディーゼルエンジンを搭載したQ2は、まったくパワー不足を感じることなく、360Nmのトルクは、4つの車輪すべてにパンチのあるトラクションを提供する。
Q2は、スポーティで張りのある状態にチューニングされており、標準のプログレッシブステアリングは、これに完全にフィットし、コンパクトSUVは、ワインディングロードでも、簡単にキビキビと操舵することができる。そしてとても楽しい。
A3よりも優れている
Q2のトランクの容量は405リットルと、A3の380リットルよりもさらに大きく、4人の大人にとっての快適な旅をエンジョイできるようになっている。
プラスチックやドアパネル、コックピットの感触は現行A3のものよりも良い。
リアでは、フロアマットにもパンチング加工が施されていて、高価なA4のように滑らないようになっている。
唯一、ナビゲーションシステムだけが、2016年のままで、回転式押しボタンのそれは、2000ユーロ(約25万円)という追加料金にはそぐわない。
マイナーチェンジの施されたアウディQ2は、もうすぐわが国にも導入予定で、その際にはディーゼルエンジンモデルも導入されるらしい。Q2にもディーゼルエンジンモデルが用意されるとは、いよいよアウディも(遅ればせながら、ではあるけれど)、本腰を入れてSUVモデルにディーゼルエンジンを展開するようになったらしい(A4やA5にもディーゼルエンジンが搭載されるらしいが)。
これはライバルであるBMWやメルセデスベンツのことを考えれば当然ではあるが、それでも個人的にとっても嬉しく、関心のある話題だ。もちろんクルマそのものにも興味があるが、しばらくの間まだディーゼルエンジンが様々なモデルに用意されることは朗報といえよう。
だが心配なのは、今回のレポートでも記されている通り、その価格である。先日乗ったA4はごく普通のモデルであったが、それでもオプション価格を足すと、ざっと650万円を超えていた。アウディはプレミアムモデルだから安い必要はないかもしれないが、それでももうじき700の数字を見てしまうと、正直高くなったなぁという気持ちを隠せない。このQ2、別に格安な価格である必要はないけれど、日本導入の時、できれば他のモデルより、「ちょっとだけ高い」くらいのプレミアム価格であったならばいいのだが…。
Text: Andrew May
加筆:大林晃平
Photo: AUDI AG