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【新着ニュース】よりレーシーなゴルフGTI誕生 

2020年10月16日

VWゴルフ8 GTIクラブスポーツ その全容

新型フォルクスワーゲンゴルフⅧ GTIクラブスポーツは、ニュルブルクリンク用の独自のドライビングモードを搭載。新しいVWゴルフGTIは、極めて強力なクラブスポーツとして再び登場した。ニュルブルクリンクサーキット走行用に独自のドライビングモードを搭載している。すべての情報!

ゴルフGTI TCRの後継モデルは、再びクラブスポーツと呼ばれる。
そして、それはさらに強力だ – だがこれまでのところ最強のGTIではない。
2016年からの310馬力リミテッド「クラブスポーツS」が、そのタイトルは維持する。
それにもかかわらず、通常の第8世代ゴルフ GTIとの明確な違いがある。
滑らかな300馬力と400Nmで、クラブスポーツは全体で55馬力と30Nmのパワーアップを実現している。

その他の重要な変更の概要は次のとおりだ。
● 独自のフロント&リアエプロンと大型スポイラー
● ビークルダイナミクスマネージャーによるアンダーステアの低減
● ニュルブルクリンクサーキット走行用の特別なドライビングプロファイルにより、GTIよりも最大12秒速くなっている

6秒未満で時速100kmまで加速

コンパクトスポーツカーの2リッターターボエンジンは、もちろん GTIのものをベースにしている。
VWのエンジニアはエンジンマネージメントや過給圧などを調整することによって、性能を向上させた。またGTI同様、GTIクラブスポーツも、7速DSGでのみ利用可能なことだ。
これにより、GTIクラブスポーツは、6秒未満で0から100km/hに到達することが可能となっている。
最高速度は250km/hで車は最高速度が制限される。

独自のエプロンと大型ウィング

視覚的にゴルフGTIクラブスポーツは、独自のエプロンとGTIからのスポイラーによって特に際立っている。
フロントの大きなセントラルエアインテークに加えて、サイドにもエアインテークを備えていて、新鮮なエアがブレーキとエンジンを冷却する。
したがって、GTIクラブスポーツのチェッカーフラッグデザインには、デイタイムランニングライトは備わっていない。
その代わりに、非常に粗く加工されたハニカムグリルが、サイドのエアインテークを視覚的にクローズアップしている。
下部には、ダウンフォースを高めるためのフロントスプリッターと2枚のウィングがエプロンを制限している。
最もパワフルなGTIにもLEDヘッドライトは標準装備されているが、LEDマトリクスライトは別料金となっている。
リアでは、クラブスポーツは、ルーフの端にある大きな2つの部分からなるウィングによって、その存在を何よりも明確にしている。
これは単に装飾的なアクセサリーではなく、ちゃんとリアのリフトを軽減するように設計されている。
別々のディフューザーとわずかに楕円形のテールパイプ(通常のGTIは丸い)が、それぞれ4センチほど離れた位置にあって、全体像を完成している。
VWは、ゴルフ8 GTIクラブスポーツに、18インチホイールを装着しているが、19 インチホイールもオプションで用意される予定だ。
そのホイールの後ろには、典型的な赤いブレーキキャリパーがはっきりと見える。
ブレーキディスクも18インチだ。

最強のゴルフGTIには伝統的に大きなリアウィングが装着されている。

インテリアはほとんど変更なし

インテリアの唯一の変更点は、クラブスポーツ専用の合成スエードカバーが標準装備されたことだ。
この素材は、VWが「ArtVelours」と呼んでいるもので、ドアパネルにも使用されている。
ヴォルフスブルクでは、追加料金で、赤い装飾の縫い目が付いたパンチングレザーカバーも用意されている。
それ以外はすべて同じだ。
スポーツステアリングホイール、独自のGTIグラフィックが施されたデジタルコックピット、赤い脈打つスタートボタン、ブラッシュ仕上げのステンレススチール製ペダルキャップ、ブラックのヘッドライナー。

アンダーステアはもうない

また今回初めて、標準の電気機械式フロントアクスルデフロックも車の他の部分とネットワーク化された。
さらにドライビングダイナミクスマネージャーが、電子デフロックと制御されたダンパーも統合制御する(オプションとして追加料金が必要)。
このようにして、VWは前輪駆動車に典型的なアンダーステアを解消しようと意図している。
我々は、当然、来るべき最初のテストドライブで、これがどの程度うまく機能するかをチェックする予定だ。
また、ゴルフGTI クラブスポーツには、新しいドライビングモードも用意されている。
これは「スペシャル」と呼ばれるもので、ニュルブルクリンクサーキット走行のために、特別に設計開発されたものだ。
その他のものの中では、とりわけ、GTI クラブスポーツは、「スポーツ」プログラムよりもはるかにソフトなサスペンションを備えているため、コンパクトスポーツカーは起伏のあるトラックにもかかわらず常に最高の路面接触を実現する。
ゴルフGTIと比較して、VWのテストドライバーは、GTI クラブスポーツが、ニュルブルクリンクサーキットで最大13秒速いラップタイムを記録することができたと報告している。

「スペシャル」ドライビングモードは、ニュルブルクリンクサーキット走行用に特別に開発されたものだ。

マーケットローンチ時期と価格

新型VWゴルフ8 GTIクラブスポーツは2021年初めに市場デビュー予定。
価格は4万ユーロ(約500万円)超からと想定される。

わが国ではまだゴルフ7を普通に売っていて、ゴルフ8は、普通のも何も、発表さえもしていないというのに、本国ではGTIもGTEも、廉価版も、Rも、そして今回はGTIのさらに辛口バージョンまで発表されてしまって、いったいどうなっているんだろう、という状況である。

これがスーパースポーツカーとか、そういう希少なモデルであればしかたないが、世界でもっとも量販車種のフォルクスワーゲン ゴルフが、もうドイツでは普通に売られてどんどん普及しているというのに、わが国の路上にはちっともやってこないというのは、いかがなものなのだろうか。
何かがおかしいと思うのは私だけだろうか。もう日本のマーケットはそんなに重要じゃない、ということなのか、日本にゴルフ8を導入できないなにか特別な事情があるのか、ゴルフ7の在庫が大量に売れ残っているのか、とにかくよくわからないがゴルフ8が日本の市場に来ないだろうか、と待っているVWゴルフファンがわが国にもたくさんいるはずである。
ニュルブルクリンクサーキットを全開で走るような辛口モデルでなくてもぜんぜん構わない。普通の人が普通に乗れる、1.2と1.4とディーゼルとGTIくらいの4車種でいいので、できれば近々に導入してほしいと思う。

Text: Katharina Berndt
加筆:大林晃平
Photo: Volkswagen AG