【マジか・・・】51万5千kmを走破したアストンマーティン V8ヴァンテージを400万円弱で購入したツワモノとは?
2024年8月28日
アストンマーティン V8ヴァンテージ(Aston Martin V8 Vantage):驚きの走行距離。英国車全般がそうであるように、アストンマーティンは信頼性の高いクルマとは考えられていない。この人目を引く2006年式アストンマーティン V8ヴァンテージは、その逆を証明している!
長距離ランナー、マイレージイーター、キロメートル王:走行距離が特に多い車は、しばしばある種の魅力を放つ!我々は最近、700万kmという驚異的な走行距離を記録したクラシックメルセデスのタクシーを紹介したがスポーツカー、しかもイギリス車はむしろ例外である!
しかし、人生ではよくあることだが、古い格言が当てはまる。そして、ここで紹介する「アストンマーティン V8ヴァンテージ」は、間違いなく例外である。このオレンジ色の固体は2006年製の「V8ヴァンテージ」で、英国ブランドのファンなら、この「ヴァンテージ」が後に登場した「ヴァンテージS」のスカートを後付けしたものであることに気づくだろう。
V8ヴァンテージはワンオフ
オレンジのペイントとオレンジのレザーというカラーコンビネーションは、とりわけ特別なものだ。ドアシルのバッジによれば、この「V8ヴァンテージ」はワンオフである。しかし、本当のハイライトは走行距離だ。
まずは、ちょっとしたV8ヴァンテージの歴史の勉強から始めよう。「アストンマーティン ヴァンテージ」は2005年に市場に登場し、2017年まで、さまざまなバージョンが製造された。発表当時、ヘンリック フィスカーがデザインした最後のアストンはエントリーモデルだった。当時の競争相手は「ポルシェ911(997)」、「フェラーリF430」、「ランボルギーニ ・ガヤルド」だったが、アストンマーティンはベース価格が10万ユーロ(約1,650万円)以下と、少なくともイタリアのライバルたちに比べれば格段に安かった。
385馬力のV8自然吸気エンジン
当初、「V8ヴァンテージ」には4.3リッター自然吸気V8エンジンが搭載されていた。これはジャガーのエンジンをベースにしていたが、アストンマーティン用に大幅に再設計されたものだった。出力は385馬力とされ、6速マニュアルギアボックスまたは6速オートマチックトランスミッションを介して後輪に供給された。しかし、パワーだけでなく、それ以上に重要だったのはサウンドで、端的に言えば、それは死ぬほど素晴らしいものだった。特に「V8ヴァンテージ」の初期モデルは、鼻水が出そうなほど素晴らしいサウンドだった。
非常に長い生産期間中、「ヴァンテージ」は改良と開発が繰り返され、数多くの特別モデルも登場した。2008年からは4.3リッターV8から4.7リッターV8に変更され、2009年からはエントリーモデルとして設計された「ヴァンテージ」にも6.0リッターV12が設定された。
走行距離515,000km以上
ここに紹介されているのは初期の4.3リッターの「V8ヴァンテージ」で、2006年10月に初登録され、その後18年間にわたって(!)運転された。現在、走行距離は515,000km(!!!)を超えている。
このロングランアストンは、2024年7月28日、フェイスブックのグループ”Mileage Impossible”に、新オーナーのヴィンス マルシュフォールによって投稿された。
アストンの価格は2万4,000ユーロ(約396万円)
別の詳細な投稿で、このフランス人は、「V8ヴァンテージ」がすでに過去に2度売りに出されていたと説明している。そして実際に、この車が2024年4月に29,990ユーロ(約495万円)で売りに出されていたことがわかる。それから3ヶ月後、再び売りに出され、ヴィンスはそれを24,000ユーロ(約396万円)で買い取った。
伝えられるところによると、走行距離の大半は最初のオーナーが運転したもので、彼は「V8ヴァンテージ」の工場保証を2018年まで延長したと言われている(走行距離は約40万~45万km)。この情報以外に、ヴィンス氏はこのアストンマーティンの歴史を証明するものはないと言うが、6速マニュアルトランスミッションを搭載したこのスポーツカーは「とてもよく走り」、走行距離を考えるとコンディションは良好だと説明する。
調査中、ヴァンテージは3万5,000kmほど前にエンジンが換装されているはずだということも知ることができた。残念ながら、これが中古エンジンなのか新品エンジンなのかは不明である。
いずれにせよ、この「アストンマーティン V8ヴァンテージ」はユニークなモデルになりそうだ。中古車市場には走行距離6桁の「V8ヴァンテージ」が何台も広告されているが、(少なくとも公式には)20万kmの大台を突破したものは1台もない。
いずれにせよ、この「V8ヴァンテージ」がハズレなのか、それともいい買い物になるのか、楽しみである。ヴィンスと彼のアストンマーティンとの冒険を追いかけたい方は、この車のために特別に作られたTikTokチャンネル@wing.it.decationsで見ることができる。
Text: Jan Götze
Photo: AUTO BILD Montage Aston Martin Vantage facebook.com/VinceMarchefort