すべてが変わった!新型「BMW X2」クーペスタイルの2代目X2をテストする
2024年5月14日
すべてが変わった「BMW X2」。SAC(スポーツアクティビティクーペ)を名乗るスタイリッシュなデザインのオールニューX2をテスト。その走りはどうだ?
【我々のお気に入り】
独立したデザイン
最大2トンの牽引能力
最大300馬力
【不満な点】
自信に満ちた価格
後部座席の狭さ
技術的な基盤はX1にあり
好きなように分類してほしい。クーペSUVと呼ぼうが、ハッチバックSUVと呼ぼうが、SAC(スポーツアクティビティビークル)と呼ぼうが、これは「BMW X2」の第2世代である。「U10」は、新型「X2」の内部名称である。
技術的基盤に変動はない。先代と同様、現行の「BMW X1」をベースにしている。しかし、「X2」は必ずしも一見してそれとわかるものではない。今回初めて、完全な電気自動車バージョンである「iX2」も登場した。
価格: スタート価格は46,400ユーロ(約765万円)
新型「X2」の価格は、170馬力のマイルドハイブリッドが46,400ユーロ(約765万円)から。ディーゼルは450ユーロ(約8万円)高で、BMWは300馬力の「スポーツX2」に最低6万3800ユーロ(約1,055万円)を要求している。
デザイン:新型X2のユニークなデザイン
「X2」は非常に個性的な外観をしている:フロント・セクションには、独自のヘッドライト、モデルシリーズ専用のアルミニウム製ボンネット、独自のキドニーグリル(オプションで照明付き)が装備されている。また、角張った「X1」よりもアップライトな印象はない。
あらゆる方向で少し大きくなった
細長いサイドラインは目の錯覚ではない。4.55メートルというバイエルン製のSUVは、先代モデルよりも20cmほど長く、現行「X1」よりも5.5cm長い。
新型「X2」の全高は旧型「X1」より6cm高くなっている。予想通り、「X2」のホイールベース(2.69メートル)は「X1」と変わらない。
ただし、新型「X2」ではCピラーのBMWロゴが削除されている。リアライトは下向きにギザギザで、見慣れたBMWのデザイン路線から大きく外れている。顧客がこれを気に入るかどうかはまだわからない。
寸法:
全長:4554mm
全幅:2104mm
全高:1560mm
ホイールベース:2692mm
トランク容量:560/1470 リットル
パワーユニット:トップモデルは300馬力
「X2」には現在4種類のエンジンがある。前輪駆動は150馬力の「sDrive 18d」で、163馬力の「xDrive 20d」は全輪駆動で、最大2トンを牽引できる。
その上に位置するのが48Vマイルドハイブリッドガソリンの「sDrive 20i(170馬力)」だ。トップモデルは300馬力、400Nm、全輪駆動の「X2 M35i xDrive」。そのパフォーマンスはスポーティで、0-100km/h加速5.4秒、最高速度250km/hというものだ。
これらすべての内燃機関には、7速デュアルクラッチトランスミッションが装備される。2024年夏には、より小型のエントリーレベルのガソリンエンジンが登場する予定だ。
装備:車内ゲームとストリーミング
車内では、「X1」と比べて若干低いシートポジションと、10.25インチの計器画面と10.7インチのタッチスクリーンというおなじみの組み合わせが「X2」のポイントだ。ボタンは最小限に抑えられ、従来のiDriveコントローラーは存在しない。
代わりに、アンドロイドベースのOS9によるボイスコントロールとタッチ機能が、操作を容易にするよう設計されている。新機能として、プレミアムサブスクリプション「BMWデジタルプレミアム」(月額約10ユーロ=約1,650円、毎月解約可能)があり、車内ゲーム、ストリーミングサービス、データ容量無制限、サードパーティ製アプリ、決済機能などを「X2」に統合できる。
残念:BMWは、新しいアンドロイドプラットフォームによって車載アプリの選択肢が大幅に増えると強調している。ただし、ラップタイマーなどのM専用アプリケーションは、”本物の”Mモデル専用で、「X2 M35i」では利用できない。
テストドライビング:M35iはそのスポーティな願望に真剣に取り組んでいる
トップモデルである「M35i」のステアリングを握った。まずは”スポーツ”モードに切り替える。7速デュアルクラッチのギアチェンジは明らかに鋭くなっている。4本出しマフラーからのエグゾーストノートは、内側からはほとんど聞こえない。せいぜい、ドライバーがアクセルから足を離したときにミスファイアが聞こえる程度だ。
結論:
「X1」ではスポーティさに欠けるし、かといって「X4」では高価すぎる?X2の洗練された走りは魅力的だが、その自信に満ちた価格ポリシーには財政的余裕がなければならない。
Text: Peter R. Fischer and Jonas Uhlig
Photo: BMW AG