見るも哀れ フェラーリ モンディアル アムステルダムの運河で見つかる
2020年8月1日
アムステルダムの消防当局が、ぐちゃぐちゃのフェラーリ モンディアルを運河の中で見つけ引き上げた。これは以前盗難にあったフェラーリで、長きにわたって水中に放置されていたようだ。
窓はへこみ、車体は完全に汚れ、エンジンルームは泥に埋まり、右ドアと左前輪もどこかに消え去ってしまった。水の中から救出されたフェラーリ モンディアルは、文字通り悲惨な状況で、フェラリスティ(フェラーリ愛好家)にとっては心の痛む光景だった。唯一、ボディペイントだけが、かろうじてこれが赤いフェラーリであることを識別させるものだろう。この4人乗りモデルのフェラーリは、過酷な運命を経てここまでたどり着いた。
事実、アムステルダムの消防隊が運河での演習中に偶然発見し、水の中から引き揚げたこの1987年に作られたこのモンディアルには、非常に特別な歴史があった。警察当局の調査によれば、ミッドエンジンのスポーツカーは、1994年に盗難が報告され、ある時点で運河の下へ沈没したと報告されている。
モンディアルがいつ水没したのかは正確にはわかっていない。盗難にあってすぐなのか、それとも比較的最近なのか?警察当局によれば、犯人や加害者の手掛かりはなく、幸いこのフェラーリ モンディアルが関連した凶悪犯罪はなかったという。
運河の難破船が四肢切断を脅かす
回収後、フェラーリ モンディアルはその法的所有者である当時の保険会社に引き渡された。それ以来、フェラーリの遺骨は、デ・オイエヴァールの自動車解体会社に「安置」されている。しかし、最終的な運命は不明であり、博物館や歴史あるアムステルダムのアルティス動物園に展示されるかもしれない。しかし、当局が完全な売却を禁止した場合、解体の脅威にさらされるだろう。そうなると、自動車ポータル「ザ・ドライブ」のデ・オイアバール氏によれば、マラネロ製の名V8エンジンは、上にガラス板を載せたテーブルとして終わる可能性があるという。
だが、写真を見る限りレストア作業は想像もつかないほど大変そうだから、解体は仕方ないことだとも思う。痛ましいことではあり、残念ではあるが。
Text: Christian Jeß
Photo: Autodemontagebedrijf De Ooyevaar