アストンマーティンが方針転換!ブランド初のオールエレクトリックモデルの発表計画を延期した
2024年3月11日
アストンマーティンが方針転換:Eカー計画に疑問の声。アストンマーティン、ブランド初のオールエレクトリックモデルの発表計画を延期して、ヴァルハラのようなプラグインハイブリッドに焦点を移す。
電気自動車は無感情すぎる?英国の高級車ブランド、アストンマーティンはそう考え、電気自動車の計画を変更しようとしている。したがって、EVアストンに興味のある人は、最初のオール電化アストンマーティンがディーラーに到着するまで2年以上我慢しなければならない!
アストンマーティンのローレンス ストロール会長は、電気自動車について英『デイリーメール』紙に次のように語っている。
昨年、英国の電気自動車販売台数も総じて減少した。高い購入価格と充電インフラの不足に加え、物価の上昇がその理由だ。
プラグインハイブリッドのヴァルハラが人気
ストロール氏によれば、プラグインハイブリッドは純粋な電動モデルよりも需要が高い。これは、人々が「ある程度の電動化は必要だが、それでもスポーツカーの匂い、フィーリング、サウンド」を求めているからだ。「象徴的なエンジンの轟音」なしには考えられないという顧客も多い。
これに伴い、アストンマーティンは2024年にプラグインハイブリッドのスーパースポーツカー「ヴァルハラ」を顧客に提供する予定だ。電気モーター(204馬力)も搭載するが、パワーの大半(750馬力)は8気筒内燃エンジンが供給する。このスーパーカーはレッドブルレーシングと共同で開発され、価格は約100万ユーロ(約1億6千万円)になる見込みだ。1,000台の限定生産が予定されている。
アストンマーティンのEカー計画は、少なくとも2026年まで延期された
アストンマーティンは当初、2025年に初の完全電気自動車(BEV)モデルを発売する予定だった。計画中のモデルには、まだ正式名称がなく、アストンマーティンは性能データやボディデザインも秘密にしている。
昨年、英国企業は「世界で最もエキサイティングで魅力的な電気自動車」を作りたいと発表した。2023年夏にアストンマーティンの株式の約4%を取得した米国の電気自動車メーカー、ルシッドモーターズとの協力が計画されている。
この伝統あるブランドは近年、繰り返し財務問題に苦しんできた。英「Manager Magazine」誌によれば、アストンマーティンは2022年の会計年度を5億2900万ポンド(1,000億円強)の純損失で終えた。アストンマーティンは中国の自動車大手、吉利汽車によって救済され、現在、吉利は株式の17%を保有しているアストンの大株主だ。
Text: Raphael Schuderer