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【VWゴルフの中古車をチェック!】フォルクスワーゲン「ゴルフ5」「ゴルフ6」「ゴルフ7」その現状と市場価格は?

2024年2月26日

VW ゴルフ 5&6&7:祝「VW ゴルフ」50周年!ドイツの中古車市場に見るゴルフ直近3世代の状況と魅力。中古車を買うなら「VW ゴルフ」だ。

2024年に誕生50周年を迎える「フォルクスワーゲン ゴルフ」は、世界で最も成功した車のひとつである。1974年の発売以来、8世代にわたって3,500万台以上が販売されてきた。しかし、すべての世代が同じように顧客に支持されてきたわけではない。

特に2003年以降に販売された5代目は、丸みを帯びたモダンなデザインがゴルフの購買層には受け入れられず、苦戦を強いられた。生産開始から約6年が経過し、販売台数もそこそこだったため、全面的なモデルチェンジが必要となり、「ゴルフ 6」が華々しく登場した。「ゴルフ 6」は「ゴルフ 5」と同じプラットフォームをベースにしていたため、今日までしばしば「ゴルフ 5のフェイスリフト」と呼ばれている。より印象的なフォルムと数々の最適化により、広く受け入れられ人気となった。

2012年から生産された「ゴルフ 7」は、より大きく、より広く、より軽く、より効率的なデザインに焦点を当てた。成功のチャンスを逃さないため、VWは現在も多くのVWモデルに使われているMQBプラットフォームを採用した。特筆すべき弱点がほとんどなく、首尾一貫したデザインと「ゴルフ 8」へ続く急進的なデジタル化により、「ゴルフ 7」は今日に至るまで絶大な人気を誇っている。

フォルクスワーゲン ゴルフ 5&6&7の中古車概要を「ゴルフ 7」から順に詳しく見ていこう。

フォルクスワーゲン ゴルフ 7

2016年末、ゴルフ 7はフェイスリフトされ、新しいLEDヘッドライトと新しい1.5 TSIガソリンエンジンが搭載された。走りはやや荒いが、非常に効率的だ。
Photo: Tobias Kempe

ゴルフ 7:リスクは低いが中古価格は高い
製造期間:2012年から2021年
パワー:85~310馬力
推奨エンジン:1.5 TSI 130馬力
平均燃費:16.9km/ℓ
価格:14,000ユーロ(約225万円)から

全長は4.30メートル以下と比較的控えめなサイズだが、これほどスマートにスペースを使えるコンパクトカーはVW ゴルフ以外ない。
Photo: Tobias Kempe

新しいMQBワンダーキットは、初代「ゴルフ 7」が世に出る前からその名を轟かせていた。新しいプラットフォームは、重量も軽く、広いスペースを確保できるため、全長4.30メートルほどのゴルフには最適であった。ゴルフほどスペースを賢く利用できるコンパクトカーはこれまでのところ他にほとんどないため、ライバルは比較テストで負けることが多々あった。

「VW ゴルフ 7」のナビゲーションシステムの使いずらさは多くの批判にさらされた。インフォテインメントシステムは、最良でも最速でもなかったが、操作が簡単で比較的安定している。
Photo: Christoph Boerries / AUTO BILD
先代の「VW ゴルフ 6」に比べて「VW ゴルフ 7」は後席が広くなり快適性が増した。
Photo: Christoph Boerries / AUTO BILD

その上、「ゴルフ 7」はさらに静かで快適だった。特にマルチリンクリアアクスル(122馬力出力)を備えたヴォルフスブルク製コンパクトモデルは、オプションのDCCサスペンションがなくても、非常に自信に満ちたハンドリングと優れたサスペンションの快適性を示している。また、長年にわたり、天然ガス、ハイブリッド、電気駆動など、多くのエンジンオプションが登場してきた。

「VW ゴルフ 7」のラゲッジスペースは、先代モデルよりわずかに小さくなった。しかし、ようやくフラットな荷室ができるようになった。
Photo: Toni Bader / AUTO BILD
「VW ゴルフ 7」のタイミングベルトの寿命は20万km以上。しかし、遅くとも10年したら交換する必要がある。年式の古い中古車の場合は、すでに交換済みかどうか確認しよう。
Photo: Christoph Boerries / AUTO BILD

弱点: 荒いDSGは長い間問題だったが、フェイスリフト(2016年末)以降は改良が進み安定している。タイミングベルトの寿命は20万km以上。しかし、遅くとも10年後には交換する必要がある。古い中古車の場合は、すでに交換済みかどうかの確認が必要だ。

荒いDSGは長い間問題だったが、フェイスリフト(2016年末)以降は改良が進み安定した。
Photo: Christoph Boerries / AUTO BILD

フォルクスワーゲン ゴルフ 6

VWはゴルフで初めてDCCアジャスタブルシャシーをオプション設定した。その他、バイキセノンヘッドライトやパーキングアシストなどのアシスタンスシステムなど、新しいギミックが盛り込まれた。
Photo: Roman Raetzke

ゴルフ 6:より好ましく、より成熟したモデル
製造期間:2008年から2012年
パワー:80~270馬力
推奨エンジン:122 馬力の1.4 TSI
平均燃費:14.7km/ℓ
価格:5,500ユーロ(約88万円)から

「VW ゴルフ 6」は「VW ゴルフ 5」と同じプラットフォームをベースにしていたため、今日までしばしば「ゴルフ 5のフェイスリフト」と呼ばれている。しかし、大幅な技術的改良とビジュアルデザインの刷新は、世代交代の名称変更を正当化するものであった。
Photo: Roman Raetzke

「ゴルフ 6」が本当に快適になったのは、改良が非常に包括的だったからだ。とりわけ、VWはサスペンションを最適化し、ゴルフで初めてアジャスタブルダンパーをオプション設定した。ボディ全体の断熱フォームやドアシールの改良により、車内の静粛性も向上し、コンパクトなゴルフは長旅のパートナーとしてふさわしいものとなった。ダッシュボード、ステアリングホイール、多くのスイッチ類、そしてシートも一新され「ゴルフ 5」の面影はほとんどない。

人間工学に基づいたインテリア:「VW ゴルフ 6」はコックピットに「VW パサート CC」から多くの部品を採用した。「VW ゴルフ 5」と比べると、大幅に高級感が増している。
Photo:Roman Raetzke
「VW ゴルフ 6」の新しいシートとファブリック: ハイラインモデルにはアルカンターラが採用された。
Photo: Roman Raetzke
インテリアの寸法は「VW ゴルフ 5」と比較してそれほど変わっていない。
Photo:Sven Krieger

弱点:「EA111」ではタイミングチェーンが弱点だ。とはいえ、お勧めは「1.4 TSI」で、調和がとれていて効率的なターボは、運転するのが楽しくなる。定期的なオイル交換とメンテナンスが必要。これが面倒だという人は、タイミングベルトとインテークマニホールド噴射の「ゴルフ 6」の初期モデルを選ぶこともできる。「1.8 TSI(160馬力)」と「GTI(211馬力)」の「EA888」エンジンは、最も高価なウィークポイントである。オイルスクレーパーリングが不適切だと、極端なオイル消費を引き起こす可能性がある。修理には3,000ユーロ(約48万円)かかる。

ディーゼルはポンプノズル噴射からコモンレール噴射に変更され、よりスムーズな走りを実現した。ガソリンエンジンは、弱点も含めて「VW ゴルフ 5」から引き継がれた。
Photo:Sven Krieger

厄介なことに、マッドガードのフォームウェッジが水を吸い込み、マッドガードとの接触部に錆が発生することがある。フロントとリアのホイールアーチも同様で、シルにつながる部分に汚れが溜まる。

VWはゴルフで初めてDCCアジャスタブルシャシーをオプション設定した。その他、バイキセノンヘッドライトやパーキングアシストなどのアシスタンスシステムなど、新しいギミックが盛り込まれた。断熱材にも手が入れられた。
Photo: Thomas Starck

フォルクスワーゲン ゴルフ 5

2003年、PQ35プラットフォームを採用した「ゴルフ 5」が登場し、豊富な安全技術、優れた走行性能、経済的な駆動システムで印象付けた。
Photo: Werk

ゴルフ 5:エレガントではないが、非常にモダン
製造期間:2003年から2008年
パワー:75~250馬力
推奨エンジン:102馬力の1.6
平均燃費:13.3km/ℓ
価格:2,900ユーロ(約46万円)から

問題なし:硬質プラスチックとディスプレイの操作性と耐久性(画素エラーは稀)。ただし、自動換気フラップには不具合が生じやすい。
Photo: Ronald Sassen

顧客は、ぽっちゃりして、ふくよかな「ゴルフ 5」を好きになれなかった。それが、販売台数が予想を下回った理由である。しかし、技術的な観点からは「ゴルフ 5」の進化は印象的だった。ツイストビームの代わりに洗練された4リンク式リアアクスルが初めて採用され、ドライビング挙動とサスペンションの快適性が新たなレベルに引き上げられた。

「VW ゴルフ 5」は「VW ゴルフ 8」よりかろうじて背が低い。スペースの有効活用は当時から非常に優れており、トランク容量は350~1305リットル。
Photo: C. Bittmann

また、「ゴルフ 5」が堅実な性能を持っていることは、インテリアの仕上がりの高さだけでなく、AUTO BILDの耐久テストでも証明された。20万kmを走行した後でも、目立った弱点は見られなかったのだ。

ゴルフのリアアクスルにはツイストビームではなく、初めて精巧な4リンクが採用され、ドライビング特性とサスペンションの快適性が新たなレベルに引き上げられた。
Photo: Werk

弱点:2005年末からターボチャージャーとスーパーチャージャーが装備され、その豊かなトルクカーブで一躍有名になった。その直後、経済的でパワフルなダウンサイジングエンジンの良いイメージは、特に頻発するタイミングチェーンの伸びによって大きく損なわれた。この問題は今日まで続いており、さらに「ゴルフ 5」のシルはすでに錆に侵食されている。

102馬力のシンプルな1.6ガソリンエンジンは、2バルブヘッドとインテークマニホールド噴射で作動する。しかし、オイル消費が弱点である。経済的でパワフルなダウンサイジングエンジンの良いイメージは、特に頻繁なタイミングチェーンの交換によって大きく損なわれた。
Photo: Martin Bechstädt

ディーゼルの中でも、経済的でパワフルな「2.0 TDI」は、そのやや野蛮な走り(ポンプノズル噴射)だけでなく、オイル消費量が多いことでも有名だ。

AUTO BILDの10万km耐久テストでは「VW ゴルフ 5」が2倍の20万kmを走破した。それでも目立った弱点は見られなかった。
Photo: Werk

結論:
ゴルフらしい質素な実用車は「ゴルフ 5」まで。「ゴルフ 6」から一気に高級感が備わるから、安くて質素なゴルフらしいゴルフが好きならば「ゴルフ 5」を選ぶべきだ。購入後のメンテナンス費用を考えれば、当然「ゴルフ 7」が有利だが、じっくりと「ゴルフ 6」の「1.4 TSI」を吟味して探すことをお勧めしたい。

Text: autobild.de