ヴァンデラー(Vanderer)がシトロエン ベルランゴをキャンピングカーにコンバージョン ミニバンの限られたスペースをフル活用したミニキャンピングカーの全て!
2024年2月4日
ヴァンデラー製シトロエン ベルランゴ ミニキャンパー。このベルランゴベースのミニキャンピングカーは、1cmたりともスペースを無駄にしない。
小型バンのキャンピングコンバージョンには需要がある。そのため、多くのメーカーが汎用性のあるモジュラーシステムの開発を行っている。しかし、シトロエン ベルランゴ、プジョー パートナー、トヨタ プロエース シティなどの限られたスペースに多機能ファニチャーをビルトインするヴァンデラー社ほど効率的かつ思慮深くコンバージョンするメーカーはほとんどない!
ヴァンデラー社は独オールゲーウ地方のケンプテン出身で、市場に出てまだ数年の若い会社である。シュトゥットガルトで開催される「CMT(アウトドア旅行フェスティバル)」に出展するのは、今回が2度目となる。
ヴァンデラー社からは、現在、2種類のモジュールが用意されている。長期のキャンプ旅行に適した「リビングルーム」バージョンと、追加収納スペースと初歩的な就寝オプションに重点を置いた「スリープ&ストレージ」バージョンだ。エクステンションは「シトロエン ベルランゴ」や他のメーカーの同じ車両に取り付けられる。
「シトロエン ベルランゴ」のヴァンデラー: 数々の機能を備えた美しい改造車
ミニキャンピングカーは限られたスペースしか提供しないが、改造された「ベルランゴ」には、キッチン、ベッド2台、ダイニングテーブル、シーティングエリア、収納スペースがある。これは独創的なシステムのおかげだ。取り外し可能なガスコンロ、シンク、食器類の収納スペースは、後部の左右に置かれた2つの頑丈なBOXに隠されている。キャンピングカーに乗り込むためのステップにも収納スペースがあり、アウトサイドテーブルとしても使える。
ベンチシートになっているBOXの天板を前方に押すと、室内用のIHコンロが現れる。ベンチの小さなボタンを押すだけで、キッチンユニットが上にせり上がる。
ベッドもシンプルな作りで、テーブルの天板がベッドの一部となっている。特に驚くべきは、ヴァンデラーが最近開発したエクステンションにより、ベッドの幅が2枚のスライドドアの高さで1.40メートルもあることだ!このサイズのキャンピングカーとしては異例だ。
コンバージョンする気がなければ、セカンドベッドをポップアップルーフ部分にすることもできる。旅行中は、モジュールのフロント部分を折りたたむだけで、それまで倒していたリアシートが現れ、通常通り使用することができる。
いつでも十分な電力を供給
キャンプでは電気がなければ何もできない。ヴァンデラーは、アンビエント照明、USBと12ボルトソケット、シンク用電動ウォーターポンプ、昇降式キッチンユニット、IHコンロのために十分な電力を必要とする。そのため、12ボルトと220ボルトの2つの接続口がベンチシートの下に隠されている。
車内のセカンドバッテリーが電源となる。キャンプ場でのショアパワー用の外部ソケットも注文できる。モバイルパワーステーションは、電源としてますます人気が高まっている。要望に応じて、ヴァンデラーのルーフにソーラーパネルを装備することも可能だ。
キャンピングカーコンバージョンは単一モジュールではない
ヴァンデラーのキャンピングカーコンバージョンは、車両と一緒に注文することしかできない。その理由は、「シトロエン ベルランゴ」とその兄弟車はかなり低く作られているため、ポップアップルーフがなければ、ヴァンデラーでまっすぐ立ったり座ったりすることは不可能だからだ。車幅を可能な限り活用するため、オールゲーウに本拠を置く同社は特別なポップトップルーフを装着している。この組み合わせによってのみ、ミニキャンピングカーはそのポテンシャルをフルに発揮することができるのだ。
ガレージがあれば、冬でも工具なしでエクステンションを取り外すことができる。その際は、モジュールを2つに分割し、スライドドアとリアドアからスライドさせて取り外す。ただし、ソロキャンパーは、約80kgとかなり重いリアパーツの運搬を手伝ってもらう必要がある。
ヴァンデラーは現在、ドイツ全土のさまざまなディーラーと提携している。ポップアップルーフ付きの「ベルランゴ」は、希望する装備にもよるが、約41,000ユーロ(約655万円)から。これに7,500ユーロ(約120万円)のモジュールとオプションが加わる。
Text: Jenny Zeume
Photo: Lisa Busse / AUTO BILD