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ドイツのクルマ泥棒が狙うのはこの4台!そのうち1台はあの日本車だ!

2023年11月9日

2022年ドイツではコロナ禍の影響で、自動車の盗難が25%増加した。車泥棒のお気に入りのターゲットはアメリカンSUVだった。

2020年、2021年とコロナ禍による自動車盗難の減少が続いたが、ドイツ保険協会(GDV)は2022年に再び大幅な増加を記録し「前年に比べ、自動車の盗難件数は25%増加し、自動車部品の盗難件数も15%増加した」と報じた。

GDVの統計によれば、2022年には合計12,277台の自動車保険付き車両が盗まれ、約2億5,000万ユーロ(約400億円)の経済的損失が生じた。例年同様、SUVはギャングたちに特に人気があった。

ドイツの保険会社の統計によると、2022年に最も盗まれた車はジープ グランドチェロキーだった。
Photo:Chrysler Group, LLC

窃盗団に最も多く狙われたのは「ジープ グランドチェロキー」だった。2位は「起亜スティンガー」、3位は「レンジローバー」、4位は「トヨタ ランドクルーザー」だった。

ベルリンは依然として車上荒らしが多い

地域別に見ると、ベルリンは依然として最もホットなスポットである。盗難報告件数の2,924件、つまりほぼ4分の1が首都だけで発生している。ベルリンに比べ、バイエルン州とバーデン=ヴュルテンベルク州では3分の1の台数しか盗まれていません」とGDVの担当者は言う。

GDVはまた、自動車部品の盗難がさらに増加していることも報告している。盗難件数は17%(1億1,400万ユーロ=約182億円)増加した。車載コンピューター、ステアリングホイール、エアバッグなど、主要部品が、61,000台以上の自動車保険加入車から盗まれた。

一見BMWかと見間違うような起亜スティンガーは2022年も、例年同様、犯罪者に絶大な人気を誇った。最新バージョンは366馬力の6気筒エンジンを搭載。
Photo:Olaf Itrich / AUTO BILD

とはいえ、長期的には自動車の盗難台数は減少している、と2023年夏に自動車犯罪情報・能力センター(LIV)は報告している。 比較のために: 1990年代半ばには、年間約10万台の盗難車があった。

1,000件以上の横領

自動車盗難と聞くと、盗んだ車をできるだけ早く海外に持ち出し、そこで売る組織的なギャングと考える人は多いが、必ずしもそれは正しくない。2022年に登録された自動車盗難の大部分は、事実上横領によるものである。

「知人から借りた車、レンタカー、リースした車など、正当な所有者に返却されない車も含まれます」とLIV担当者は説明する。

エンジンのパワー、評判、オフロード性能がすべてだ。2022年に3番目に人気があったのは、ランドローバーブランドのレンジローバーだった。
Photo:Thomas Ruddies

メーカーの責任

「車両盗難対策は、メーカー、保険会社、所有者の共通の責任である。最近の米国の調査では、いくつかのブランドの電子イモビライザーはハッキングが容易であることが示されています。ですから、メーカーはサイバー犯罪から自動車をよりよく守るために、最初に果たすべき重要な役割を担っています」とLIV担当者は続ける。

「ですから、車に搭載されている盗難防止機能だけに頼りたくない、ガレージなどの施錠可能な駐車スペースがない、あるいは借りていない場合は、機械式や電子式のセキュリティ装置で車を保護するようにしましょう」。

そしてもう1台の強力なSUV: トヨタ ランドクルーザーは、2022年の犯罪者の支持率で4位だった。
Photo:Harald Dawo

車泥棒の抑止

ハンドルロック、パーキングクロー、アラームシステムは、潜在的な泥棒を抑止するのに役立つ。同様に、人感センサーで制御された駐車スペースの照明も有効だ。また、組織的な犯罪者は、事前にターゲットとなる物体を偵察する傾向がある。

そのため、車の所有者は車を駐車する際、不審な人物が車を見ていないか、あるいは車を撮影していないか、注意を払う必要がある。不審者を見たら、警察に通報する必要がある。

車の盗難は持ち主にとって迷惑なだけでなく、保険業界にとっても迷惑だ。
Photo:DPA

ところで、盗難車は持ち主にとって迷惑なだけでなく、保険業界にとっても迷惑である。毎年、台数が減少しているにもかかわらず、保険会社はいまだに10億ユーロ(約1,600億円)を優に超える補償金を支払わなければならない。最新の公表数字によると、ドイツの保険会社は2021年に盗難車1台につき平均19,100ユーロ(約305万円)を支払っている。

Text: Lena Trautermann