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リーク写真とその全容 VW初のE-SUV 「ID.4」 2バージョンで登場か

2020年6月22日

VW新型E-SUV「ID.4」の2バージョンがリーク!公式ワールドプレミアの前にもかかわらず、VW ID.4の写真がリークされた。写真からは、VW最初の電動SUVは、2バージョンでデビューする可能性を伝える。

VW初となる電動SUVが登場!

しかし、フォルクスワーゲンはこの発表記事を喜んでいないだろう。VW ID.4の写真は、中国工業情報技術部(MIIT)によって公開されているからだ。その理由は、自動車メーカーはMIITに、事前に新しい生産モデルの写真を提供しなければならないからだが、その写真が彼らのウェブサイトで公開されているのだ。つまりこれは中国工業情報技術部によるリーク写真、なのである。写真を見ると、少なくとも中国では、ID.4には2バージョンが存在することが見て取れる。

当然のことながら、ID.4のデザインは、兄弟車のコンパクトEV、ID.3をベースにしている。リアの端から端へと1本のラインで繋がったライトバンドがVW T-Crossを彷彿とさせ、ルーフはどうやら異なるコントラストカラーが用意されているようだ。

VW ID.4 XとVW ID.4 Crozz

写真からは、少なくとも中国では、SUVには2つのバージョンが用意されることがわかる。またその名称もID.4 X(写真はグレー)とID.4クロッツ(白)で、Crozzと末尾に2つのZが付いている。中国の自動車ポータル「Auto Sina」によれば、ホイールベースは2765mm、トレッド幅は1852mmと同じ。しかし、ボディサイズは若干異なり、よりタフに見える。「X」は全長4612mm、全幅1640mmとなっている。ライフスタイル向けにトリミングされた「Crozz」は、それぞれ1.5cmほど小さい。これはシャシーやエプロンの違いによるものと思われる。両モデルのさらなる詳細はまだ明らかになっていない。ID.4クロッツはややアグレッシブなエプロンが多く、「X」はよりダイナミックでスポーティなデザインに見える。ちなみに、VWアルテオン シューティングブレークも同様にリークされていた!

ID.4 Xは、ID.4クロッツよりも、エプロンの形状が強く、より高いデザインのシャシーを備えている。

最大500kmの航続距離

ID.4 は、中国の自動車メーカー、第一汽車とフォルクスワーゲンの合弁会社によって中国で製造され、MEBの電動プラットフォームが搭載されている。市場投入時には、ID.3で知られている電動モーターは、おそらく150kW(204馬力) で、リアアクスルを駆動する。そして今後さらなるバリアントと四輪駆動が続くと予想され、トップモデルは「GTX」と呼ばれる可能性がある。この略語は、おそらく将来的には、内燃機関のGTIやGTDのラベルと同様に、VWの電動モデルのスポーティさをアピールすることになるだろう。最長航続距離、約500km までのさまざまなバッテリー容量を提供するとみられる。中国での市場投入はおそらく2020年末だろう。ドイツでは2021年までかかると思われるが、その際、ID.4のXとクロッツの両バージョンがドイツでも発売されるかどうかは不明だ。

ID.4のデザインはID.3をベースにしているが、それでもかなり独立したものになっている。

それにしても、予想もつかないところから情報がリークする時代となったものだ。当事者のフォルクスワーゲンだって、まさか中国工業情報技術部から写真が流失してしまうなどと考えてはいなかったことだろう。いや、案外そんなこともあるのではないか、くらいには思っていたのだろうか。だとしたら格好のティーザー広告になったともいえるが、それにしても油断も隙もない国、というのが正直な感想である。

Text: Moritz DokaPhoto: