心温まる物語 自動車愛好家の好意で洪水から救われたマツダRX-7
2020年6月16日
アメリカからの美談 世界中の自動車ファンの胸を打つストーリー 車好きがRX-7を嵐から救った
アメリカの心温まる物語。一人の車のファンが見ず知らずの人のRX-7を救おうとした。
この話は胸を打つ。オースティン オーエンスは見ず知らずの人のスポーツカーを 高潮から救うためにクルマを運転した!
彼らこそが、車の世界が必要としているヒーローだ。オースティン オーエンス氏は、地元の自動車フォーラムで、水没した駐車場の写真を見て、真ん中に鮮やかなオレンジ色のマツダRX-7が写っているのを見つけた。
そのスポーツカーは明らかに水没しそうな状態だった。そこでオーエンス氏は仲間と一緒にこのスポーツカーの救出に乗り出したが、その車の所有者が誰なのかは分からなかった。そこで、我々がRX-7の所有者を突き止めた!
マツダRX-7は、アメリカのミシシッピ州南部、メキシコ湾岸に位置するビロクシ市の駐車場にあった。浸水したのは熱帯性暴風雨「クリストバル」によるものだ。フェイスブックグループ「Cars & Coffee Biloxi」に投稿された写真には、日本のスポーツカーがサイドスカートまで水の中に浸かっている様子が写っている。
オースティン オーエンスは、ヴァンケルエンジン(ロータリーエンジン)のRX-7 を全損寸前の切迫した状況から救うために、仲間と一緒に出発した。RX-7は彼の夢の車の一台だったので、このまま運命に任せるわけにはいかなかった、と彼は雑誌「Jalopnik」で語っている。2人の車の救助者は、オーエンス氏のフォード ブロンコに乗って現場へ向かった。その途中で、金物屋に立ち寄り、頑丈な壁用のブロックを買った。
トレーラーで駐車場から救出
しかし、オーエンス氏と友人が駐車場に到着したときには、すでにマツダRX-7のオーナー2人がその場にいた。彼らは、「Cars & Coffee Biloxi」の管理人であるキーアン ルー氏と一緒に、RX-7の隣に停められていたフェラーリF360をトレーラーで運び出そうとしていたのだ。オーエンス氏が到着する前に、すでにマツダRX-7はコンクリートブロックの上に置かれていたと、共同オーナーのクオン グエン氏は、我々のインタビューで語った。
新たな処置で時間を稼いだ
しかし、見知らぬ人の車を救おうとするオーエンスの計画は変わらなかった。現場にはすでに助けが来ていたにもかかわらず、彼はすぐに家に帰らなかった。その代わりに、持ってきたブロックでRX-7をさらに高い位置に持ち上げて固定したのだ。これで時間を稼ぐことのできたフェラーリとRX-7は、無事トレーラーで安全に運びだして安全な場所に移すことができたのだった。警察の通行止めや道路の浸水で、救助活動は簡単ではなかったと、キーアン ルー氏は振り返る。その上で、オーエンスさんたちの好意には心から感謝していると述べた。
本当に賞賛すべき行為だ。
駐車場のスロープが低すぎる
オーナーによると、このRX-7 には数千ドル(数十万円)の改造が施されているという。さらにルーフウィンドウとテールゲートのシールが壊れていたため、水の浸入から守るために複数階建ての駐車場に停められていた。もちろん、建物内の誰もが高潮など予想していなかった。だがなぜもう1階上に駐車しなかったのだろうか?それはRX-7にとって単に駐車場のスロープが急すぎて、フロントのアゴの部分をこする可能性があったからだとキーアン ルー氏は説明する。ちなみにRX-7 は救助活動後、順調に走行しているという。このなんとも落ち着かないご時世に、心温まる話ではないか!
Text: Moritz Doka