【動画付き】狂気の加速 スイスの学生たちが再び世界記録樹立 電動レーシングカー「マイセン」が0-100km/hを1秒未満で突破!
2023年9月22日
スイス製電動レーシングカーが、0-100km/h加速を1秒を切る「0.956秒」を達成し世界記録を塗り替えた!我々は、このクレイジーな加速がどのようにして生まれたのか、そしてそれと掃除機がどのような関係があるのかを説明する。
電気自動車は加速という点で、まったく新しい地平を切り開く。その結果、例えば「リマック ネヴェーラ」の0-300km/h加速は9.22秒という驚異的な速さとなった。静止状態から時速100kmまで1.8秒。それがどんな感覚なのか、想像すらできないだろう。しかし、スイスの学生たちはこの狂気でさえも凌駕したのだった!
もちろん、このプロジェクトは「リマック ネヴェーラ」とは異なり、ロードカーではない。とはいえ、「マイセン(Mythen=神話)」と呼ばれる小型の電動レーシングカーのデータは、それ以上に印象的だ。優れた加速の秘訣は何だろう?大きなパワーと軽い車重。後者の実現は、特に電動スポーツカーでは難しい(ネヴェーラの車重は2,300キロだ)。マイセンは?車重はわずか140kgだが、326馬力しかない(ネヴェーラは1914馬力)。
スイスの学生にとって3度目の世界記録
チューリッヒ工科大学(ETH Zurich)とルツェルン応用科学芸術大学(Lucerne University of Applied Sciences and Arts)のスイスの学生たちからなるチューリッヒ学術モータースポーツ協会「AMZ」は、世界記録(の復活)を目指す中で、パワーウエイトレシオ0.43kg/psを達成したのは特筆に値する!
2014年と2016年に、「AMZ」のメンバーであるスイスの学生たちが世界記録を2度達成。それを2022年、シュトゥットガルト大学の学生が1.461秒を記録して世界記録を覆した。しかし、今回の記録タイムが破られるまでには、しばらく時間がかかることは間違いない!
0-100km/h加速1秒以下
まあ、周辺情報はもう十分だろう。では、「マイセン」は具体的にどれほどの速さだったのか?なんと、このe-レーシングカーは0.956秒で完全停止状態から時速100kmを突破したのだ!しかも、そのために必要な距離はわずか12.3mだった。クレイジーだ!
これほどハイパワーで軽いクルマでは、直進するのも簡単ではない。コースアウトしてしまうことも起こりうる。F1マシンのようなウイングは、ある程度速度が乗らないと効果が発生しないため、学生たちは「マイセン」が路面に張り付くような掃除機(バキューム装置)を開発し、取り付けることで直進安定性を確保したのであった。
記録への挑戦動画はYouTubeにアップされ、すでに100万回以上の視聴があるが、映像ではライブ感がないので「マイセン」の実際の速さはわからない。どんなカメラならついていけるだろうか?
※ YouTube動画はこちらをどうぞ。
Text:Kim-Sarah Biehl
Photo:ETH Zurich