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テスト 新型ポルシェ マカンGTS エンスー&愛好者用ドライビングマシンの評価やいかに?

2020年6月5日

ポルシェ マカン GTS: テスト、エンジン、価格

マカンGTSが環境にやさしいグリーンなのはボディカラーだけ?? 新型ポルシェ マカン GTSは、目利きや愛好家のための目を見張るようなドライビングマシンだ。それだけではなく政治的、環境的にも正しいクルマなのか? 優れているか? 我々はテストでそれらを検証してみる。

マカンGTSも典型的なポルシェだ

強烈な速さを印象付けるGTSは典型的なポルシェだと言える。
少なくとも77,880ユーロ(約934万円)必要で、さらにまた、さまざまな年間の維持費(消耗品など)だけで約3,500ユーロ(約42万円)かかる、そういうところもポルシェであり一般的な車ではない。
要するに、GTSは、非常に特定の層に向けてのモデルだとも言える。
それでも、我々はこのクルマについて詳しくお伝えしたいと思う。
なぜなら、マカンGTSは特にコーナリングが素晴らしく、その面だけでもお伝えしたいからだ。この鮮やかなマンマグリーンメタリックのスラロームエキスパートほど完璧にコーナリングを行うSUVは他に存在しない。
ポルシェであるため、当然のことながらサスペンションは確かで、265ミリ幅のフロントタイヤはアスファルトへの粘着性に極めて優れており、さらにワイドなのリアホイール(295)が容赦なく道路にくさびを打ち付ける。

フルスピードプログラムは高価になる

これにより、素晴らしく繊細で正確なステアリングフィール、最高レベルのコーナリング性能とトラクションを実現している。
スプリント能力(4.3秒で0から100km/hまで到達)とスピード(最高速度261km/h)は、効果的で安定したブレーキシステムとマッチしている。さらに、一部の自称「本物」のスポーツカーやスポーティなモデルは、時速100km/h時からわずか33メートルという距離で完全停止することはできないことが珍しくないからだ。
ただし注意が必要だ。この全スピードプログラムを装備するには、12,000ユーロ(約144万円)以上のオプションコストがかかる。それらは、セラミック複合素材で仕上げたブレーキのための約8,000ユーロ(約96万円)、可変エアサスペンションと後輪間の電子制御電力配分(トルクベクタリング)のための1,500ユーロ(約18万円)弱、などなど…。とにかくオプション装備を付けていくとあっという間に数百万円の費用が必要になってくるのだ。とは言え、多くのマカン購入者はそういうオプションを望むであろうが。

そのようなデバイスを備えたGTSはどんなコーナーでも、よく曲がり、安定した状態を保ち、非常に適格なレスポンスを提供する。そしてそれこそがこのGTSの醍醐味なのだ。

マカンはその重量を非常に効果的に隠している

マカンは、1.90メートルを超える幅を持ちながら、ドライバーにとっては運転しやすい。驚くほど快適なサスペンションは日常生活での使用にも適していて、マカンは決して長距離旅行専用のSUVではない。
21インチホイールからのドライビングノイズはあまりにもうるさいことも事実だ。140km/hから上は、太いタイヤのノイズが主たる音源となってしまい、せっかくの高級オーディオも聴きづらくなってしまう。
ちなみに、エンジンサウンドは意外と素直に響きを有しているのだが…。
そしてドライバーの要望に応じて、380馬力2.9リッターV6ツインターボは、どんな時でも適切にパワーを潤沢に供給してくれる。

マカンGTSに備わったポルシェのDNAに疑いの余地はない。

このクリーミーな6気筒エンジンは、強力で野太いトルクを発揮すると同時に、ターボガソリンエンジンのレスポンスも良く、7000回転以上も問題なく楽々と回ることができる。
しかしGTSは、燃料はやはりそれなりに消費し、我々のテスト期間中の平均燃費は、リッターあたり約8.3kmという数字だった。
内装も質感が高く、レザーのシートも、数平方メートルにわたって使われているアルカンターラも、高度なマルチメディアシステムも、そして豊富なサポートシステム兼ね備えている。
したがって、あなたは、停止状態にあるGTSも好きになることができるだろう。
だがそれなりの内装を整えることにも、それ相応のオプション価格が必要なことも事実である。

【フォトギャラリーと結論】

ポルシェ マカンを冷静に見るか、感情的にみるか。それぞれに違うだろうが、乗ってドライブしてみれば、一様に、「うわー、なんて楽しいんだろう」ということになるだろう。そういうクルマに仕上がっている。
265ミリ幅のフロントタイヤはアスファルトへの粘着性に極めて優れており、さらにワイドなのリアホイール(295)が容赦なく道路にくさびを打ち付ける。
グリーンビーストは、0-100km/h加速4.3秒、最高速度261km/h、100km/h時からの完全停止距離33メートルという効果的で安定したブレーキシステムを備えた、優れたマシンだ。
マカンGTSの俊敏性は、実際より500kg軽く、50馬力ほど多く感じる。まさに筋肉質なアスリートだ。
マカンは、驚くほど快適なエブリデイライフを提供するが、長距離旅行専用のSUVではない。頑丈なシャシーによって、方向性や安定性を失うことはないがサスペンションは不必要に硬く、エンジンは意外と素直な響きを立てる。
このクリーミーな380馬力6気筒ターボガソリンエンジンは、野太いトルクとともに、気持ちよく、素早く反応し、7000回転以上でも低振動で稼働する。テスト中の平均燃費はリッターあたり約8.3km。
日常生活でも機能する。分割可能な後部座席、最大1503リットルの積載量。2列目にも十分なスペースがあり、フィット感の良い快適な座席がある。

結論:
マカンGTSは間違いなく、ハードパワーSUVだ。
同クラスの中で最も楽しいSUVマシンの一台といえる。
速くて、強くて、安全、それは事実上日々レースをしているようなモデルだが、一方で、日常的な使用も快適そのものだ。
残念なのは、”Tempo”のパッケージには相当なオプション料金がかかることだ。
しかしその金額を払えて、入手可能な人たちにとっては魅力的な1台であることは間違いない。
AUTO BILDテストスコア: 2 (1が最高点 5が最低点)

Text: Jan Horn, Henning Klipp
Photo: Olaf Itrich / AUTO BILD