ヨークステアリングって何? メルセデス 新型Sクラスにステアリングホイールの代わりに四角いステアリングホーンを計画?
2023年7月25日
安全性を高めるステアリングホイールの新技術:ステアリングホイールは通常、丸いものだ。メルセデスはそれを変えたいと考えており、新型Sクラスには四角いステアリングホーン、ヨークステアリングを計画していると報じられている。
“現実と未来が出会う”、メルセデスは魅力的なコンセプトカー、「ヴィジョン ワン-イレブン」についてそう語る。”現実が過去と出会う”と言った方が正確かもしれない。結局のところ、電気駆動の未来のスポーツカーのヴィジョンは、伝説的な「SL 300」と「C 111」モデルにインスパイアされたものなのだ。
それは、わずか1.17メートルの車高、ガルウィングドア、そしてコックピット内の角張ったステアリングホイールだ。ヨークステアリングと呼ばれる長方形のステアリングホーンだ。これは、ドライバーがステアリングホイールの上や後ろにある計器類を見やすくするためのものだ。
安全性を高める新しいステアリングホイールの形状
そして、この未来的な形状が交通安全にも役立つと考える専門家もいる。丸いステアリングホイールの上に何気なく手を置いてステアリングを握ることは、このデザインではもはや不可能だ。ドライバーは左右の手でステアリングホーンを持ち、適切な姿勢で運転する必要がある。
電気駆動のメルセデスSクラスのヨークステアリングホイール
報道によれば、メルセデスは、「EQS」と「Sクラス」のモデルシリーズが再統合され、共同で後継車を迎える2027年に、新しいステアバイワイヤシステムと組み合わせたヨークステアリングホイールの導入を計画しているという。現時点では、おそらくこれが初のオール電化「Sクラス」となるだろう。
新しいヨーク制御システムは、現在の走行状況に合わせてステアリングの挙動を可変的に適応させることができる新しいソフトウェアと組み合わされる。
テスラはすでに自社のモデルにこのようなステアリングホーンを搭載し、未来に向けて舵を切りたいと考えていたが、再びクラシックな丸型ステアリングホイールを標準装備している。米国では、ヨークコントロールは「モデルS」と「モデルX」にのみ追加料金で装備される。
Text: Thomas Arndt
Photo: Mercedes