【クラッシュ!!!】納車されたばかりのポルシェ タイカン ターボ たったの24kmでクラッシュほぼ全損
2020年5月24日
オーノー! まっさらなポルシェ タイカンがたった24km走行後にクラッシュ…。オーナーにとって680馬力という出力数は明らかに多すぎたようだ。この大破したEVスポーツ、現在お望みとあらば、買うこともできる、とはいうが…。
ポルシェ タイカン ターボは、引き取られてから、わずかの間に全損状態となった。アメリカで電動スポーツカーのオーナーは貴重な1台をクラッシュさせてしまった。15万ユーロ(約1800万円)以上したポルシェの走行距離はわずか24キロだった。
事故の正確な原因はわかっていない。しかし、625馬力(オーバーブースト時は680馬力)、0から100km/hまで3.2秒という加速性能を持つパワーを、ドライバーがコントロールできなくなったのではないかと疑われている。写真ではフロントスカートが破損しているのが確認できる。サイドエアバッグも作動している。
おそらくだが…、
「わー、ついに納車された! ちょっと道路が空いているので、どれぐらい加速がすごいのか床までアクセル踏んでみよう~~」
という、オーナーであれば一度は試すはずの「自主的加速テスト」をやったのだろう。
気持ちは、わかる。
痛いほど、わかる。
タイカンはどこから見ても走行不能だ。壊れたホイールの角度はサスペンション部まで壊れていることを示しているし、前後ともおそらくすべてのサスペンションも壊れていると思われる。また、左側のエアバッグが作動したので、事故は軽度のものではなかったようだ。通常、エアバックが作動する条件では、その車は全損扱いになる、と言われていることから、軽衝突程度ではない。
この写真の掲載されている広告によると、タイカンはシャシー部分も完全に破損しているとのことなので、自動車全体がゆがんでいたりする可能性もあるし、とにかく修理という言葉は頭から捨てた方が良い状況だ。
え? 広告?
そう、このタイカンは売り物、なのである。
直で、スクラップ工場行きの準備ができているようなタイカンは、なんと今現在copart.comでオークションに出品されているのだ!
なので、パーツ取り用のタイカンを探している人(がいるかどうかはさっぱりわからないし、どの部品が使えるのかも謎だが)は、そこで安く手に入れることができるかもしれない。現時点で推定落札価格は明示されていないが、このポルシェ初の電動スポーツが、いくら走行がたったの24kmだからといって、その短い走行距離に見合った高価格で落札されることは絶対にないことだけは断言できる。
ただし…このバッテリー部分が損傷なく生き残っているのであれば、このクルマが、ソコソコの価値をもつのではないか、とも考えることができる。走行距離24キロであるならば、バッテリーは新品だし、モーターも使えるのであれば結構価値があるパーツだ。
そう考えると、このタイカンの利用方法は
1: バッテリーをスペアパーツとして利用する。もしくは災害時の停電用の電気として再利用する。
2: モーターが使えるのであれば、高性能なモーターが欲しい人に転売する(結構チューナーとかに売れるかも)。
3: ガラスは全部(何しろ新品だし)、パーツとしてガラス屋さんに売る。
4: 反対の側面の写真がないので、なんとも言えないが、外装パネルなども取り外して売れそうだ。またワイパーやドアミラーも、ソコソコの値段で売れるかもしれない。各種ライトや、テールランプも大丈夫そうだ。
5: 内装も新品なはずなので、シートなどはソファーなどに再利用する(友人、知人には、「このシート、タイカンの新品なんだぜ」と自慢できるはず)。
6: 使えそうな電装パーツ(オーディオやメーターなど)は、ポルシェファンの方への、気の利いたお中元として活用する。
7: リモコンキーとか、キーホルダーはスペアキー(イモビライザー書き込みを新たにすれば)として再利用できるはず。まあ次もポルシェ買わないとダメだろうが…。
8: ボンネットのポルシェ クレスト(エンブレム)はヤフオクで結構高いので(最低でも15,000円から20,000円はしている)はずして別に保管しておこう。
といった、ところだろうか。
まあいくら安全デバイス満載の自動車であっても、ドライバーの自制がなければダメなときはダメ、という見本なので、教訓としてくれぐれも気をつけたい。
特に電気自動車は最初の加速がとびきり強いことをお忘れなく。
Text: Moritz Doka
加筆:大林晃平