2025年フォルクスワーゲン「ID.Buzz」がモーターホーム「ID.Buzzカリフォルニア」として登場する その最新情報をお届け!
2023年5月15日
ID.Buzzで、VWは、ブリ(Bulli)を電気時代に持ち込んだ。2025年には、キッチンとポップアップルーフがセットになったキャンプ仕様の「ID.Buzzカリフォルニア」が追加される
1989年、「VW T3」をベースに「VWカリフォルニア」が登場し、以来、VWバスのキャンピングカー版として人気を博してきた。フォルクスワーゲンは、オール電化の「ID.Buzz」によって、伝統を重んじるこのシリーズを、電動化の時代へと導いた。しかし、電動キャンピングカーが市場に出回るまでには、まだしばらく時間がかかりそうだ。我々は、ブリのモーターホームバージョン、「VW ID.Buzzカリフォルニア」がどのような姿になるかを紹介する!
典型的なカリフォルニア:オーニングとポップアップルーフ付き
今のところ、「ID.Buzz」は、モーターホームとしての用途は限られているが、少なくとも、短期間キャンプに対応することは可能だ。「カリフォルニア」は、それを実現しようとしている。最も重要な視覚的ディテールは、油圧式に上げられたルーフだろう。このルーフによって、ドライバーは室内で直立することができ、またダブルベッドを収容することができる。
2脚のキャンピングチェアと小さなテーブルとともに、車体の横に座るのに最適な場所を提供する。
広々とした空間とサステイナブルな素材を使用した室内
外見だけでなく、内装にも工夫が凝らされている。例えば、クッキングシステムとシンクを備えた簡易キッチンや、カトラリー、食器、衣類、その他身の回りのものを収納できる多数の収納スペースがVW純正で装備されている。
モジュール式のシートは、移動、折りたたみ、回転が可能で、居心地のよいリビングルームのような雰囲気を演出することができるだろう。
「ID.Buzzカリフォルニア」には、現在販売されている中で最も高いインフォテイメント装備パッケージが搭載されるようだ。10インチのデジタルコックピット、12インチ画面の中央タッチディスプレイなどが含まれる。また、VWはインテリアにビーガン素材やリサイクル素材の採用をより重視するようだ。
VW ID.Buzzカリフォルニアはおそらくロングホイールベース
キャンプに出かけるのに十分な室内スペースを確保するため、カリフォルニアはおそらく、まだ登場していない「ID.Buzz」のロングホイールベースバージョンをベースにしたものになると思われる。室内空間の確保に加え、最大111kWhの大容量バッテリーパックを搭載することが可能になる。
「ID.Buzz」は現在、リアアクスルに電動モーターを搭載し、150kW(204馬力)と310Nmの最大トルクを車輪に伝達しているが、キャンピングカーとしては十分なパワーを持っている。
カリフォルニアバスが大幅に高価になる可能性
オール電化のモーターホームが市場に出回るまで、しばらくは我慢が必要だ。VWは、2025年に「ID.Buzzカリフォルニア」をディーラーに導入する予定だ。そこまで待ちたくないという人のために、「アルピンキャンパー(Alpincamper)」のような専門家がすでに「ID.Buzz」のための後付けのキャンプソリューションを提供している。
また、電気自動車の価格も大幅に上昇することが予想される。現在、内燃機関の「カリフォルニア」は、ベースモデルの「VW T6.1」よりも、17,000ユーロ(約255万円)も高い。「ID.Buzz」のスタート価格は59,990ユーロ(約900万円)なので、カリフォルニア版のベース価格は約77,000ユーロ(約1,155万円)ということになる。
Text: Sebastian Friemel
Photo: B. Reichel