【ニューテクノロジー】パンクは過去のものになる「ブリヂストン エアフリー」コンセプトタイヤの全情報!
2023年4月16日
空気の漏れによるパンクは過去のものになる。 エアフリー(コンセプト)は、ブリヂストンの新しいタイヤの名前だ。スポーク構造によるエアレスタイヤの誕生。
ブリヂストンは2011年からエアレスタイヤに取り組んでおり、現在も「エアフリー(コンセプト)」として知られている。このコンセプトにより、タイヤの空気室を樹脂製スポークの構造に置き換えている。文字通り、タイヤの中に空気がなければ、空気の漏れによるパンクは過去のものとなるというのがコンセプトだ。
このことによって、スペアタイヤを持ち運ぶ必要はなくなり、トランクのスペースがさらに広がる。もちろん、軽量化により燃料消費量も削減される。加えて、「エアフリー(コンセプト)」テクノロジーを採用した樹脂スポークは、従来のタイヤよりも設計の自由度とリサイクル性に優れているのも利点だ。
ブリヂストンの技術は多くの利点を提供する
このブリヂストンの新しい技術は、産業用車両の特定の負荷に耐えなければならないタイヤにも大きな利点をもたらす。農業、鉱業、建設業界では、パンクは生産性と効率の低下につながる可能性があり、漏れも破裂もしないタイヤは、歓迎すべきものとなる。
CO2排出量の削減
タイヤの転がり抵抗によるエネルギー損失の約 90%は、転がり中に繰り返される形状変化によって引き起こされるが、ブリヂストンはタイヤの構造をシンプルにすることでエネルギーロスを最小限に抑えた「エアフリー(コンセプト)」タイヤを開発した。その結果、ブリヂストンの低燃費空気入りタイヤ「エコピア」と同等の転がり抵抗を実現し、CO2排出量の削減に貢献している。
2013年には、エアレスタイヤの第2世代が導入され、タイヤの転がり抵抗によるエネルギー損失を低減する簡素化された設計が特徴だった。そして2017年には、ブリヂストンが2019年に発売したエアレス自転車用タイヤのコンセプトを発表した。
トヨタは電動スクーターでエアレスタイヤをテストした
世界最大の日本の自動車メーカーも、すでに新しいブリヂストンの技術に集中的に取り組んでいる。トヨタは2016年に大規模なフィールドトライアルを実施し、ブリヂストンのエアレスタイヤをセグウェイに似た二輪電動スクーターを公道でテストした。しかし、トヨタは自動車部門での使用の可能性について今のところコメントしていない。
現時点では、エアフリー(コンセプト)タイヤがいつ自動車用にも利用できるようになるかは完全に不明だ。我々の取材に対し、ブリヂストンもコメントを差し控えた。しかし、同社が自転車用タイヤの発表で何年にもわたる研究を終わらせないことは明らかだ。したがって、エアレスタイヤのコンセプトの開発は、できるだけ早く、幅広い車両に商用利用できるようにするために加速されると想定される。
サステナビリティを高めるブリヂストンのテクノロジー
特にブリヂストンは、資源の有効活用と効率的なオペレーションにより、今後も魅力的な製品を顧客に提供し続け、さらに、燃費の向上によるCO2排出量の削減と、環境保存に貢献できると確信している。ブリヂストンは、持続可能な社会の実現に貢献するために、技術革新を続けていきたいと考えている。ブリヂストンは、高度なタイヤ技術の開発を通じて、普遍的で環境にやさしいモビリティで持続可能な社会に向けて継続的に取り組んでいる。
Text: Thomas Arndt
Photo: Bridgestone